Kalcha's Papier colle avec le texte
火の鳥 黄金編
3月の新たな物語
物語(narrative)は基本的には語り手(narrator)が聞き手(narratee)に伝える物語内容(content)と物語言説(discourse)から成り立っている。内容は「何かと誰か」の語り、言説は「いかに」の語りである。
アラビアンナイトは確かにアラブの話だが オリジナルにはアラジンもアリババもシンバッドも登場しない それらは後の世に追加された差分ファイルの集合体なのだ
そもそもこの物語は ヨーロッパ受けのために加筆されていったものであり 中東から東方への海のシルクロードなどを通した植民地化政策ツールでもあった つまり本家・中東ではクラシック文学ではない それは3つの理由がある
一つ目は イスラム法で認めていない聖者崇拝や神秘主義的な要素が垣間見られ エロティシズムそのものは禁止ではないが 背徳的な行為や偶像崇拝が禁じられていて 西洋で描かれた誤った表現の挿絵のため 何度も禁書の憂き目にあってきたとゆうこと
二つ目は 口語体(口伝)が多く きちんとした文語体でないと中東の中世文学では価値がなかったとゆうこと
三つ目は アラブ・ナショナリズムからフォークロアやエスノロジーには関心がなかったとゆうこと
以前取り上げた
アルフ・ライラ・ワ・ライラ「千の夜と一つの夜」のアライヤンナイトシリーズではそれ以降の千ニ夜目の物語からテルメノウイジトソーオルノットおよびその批判と二千一夜目の物語までを扱った
さらに二千十夜と二千十九夜と二千四十九夜と二千六十一夜と二千七十七夜と三千一夜が何の話になる予定だったかは省略する ちょっと考えればわかるだろう さらに五十六億七千万夜とか百億と千億の でも同じ事だ
今回はそうゆうことではない
Aladdin and Wonderful Lamp
砂漠の王女ジャスミンはこの物語のヒロインである
またジャスミンはいくつかの国の国花でもある シリア ハワイ インドネシア パキスタン フィリピン タイなど
2011年のチュニジア革命はジャスミン革命と呼ばれている いわゆる「アラブの春」の始まりであった
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Trailer del racconto della 2023a notte l
シリア ダマスカス2023
アラブの春とは21世紀のアラブ世界において発生した前例のない大規模な反政府運動である その影響はシリア内戦にもおよび 今も熾烈を極めている 先日もイスラエルのミサイル攻撃で十数人が死亡 加えてトルコ南部の大地震がより悲惨なものとした
FSA(Free sryian army) アメリカ軍のエル軍曹は女性だが シリアでピースキープミッションに従事していた 彼女はかの911で家族を失い テロに対して闘うために自ら志願してアーミーに入隊していたのだ
或る日彼女は シリア ヨルダン イラク各国の内陸部にまたがる砂漠地帯パルミラでの任務遂行中に 都市遺跡の中で小さな木箱を見つけた
以下次回
火の鳥黄金編 第一章
À la recherche du temps perdu ll
長いあいだ、私は夜早く床に就くのだった。
物語の頻度とは 要するに物語言説と物語世界のことだが 実のところこれこそが物語の時間性の本質的な相の一つをなしている ただし通常言語の水準に話を限るなら これはまさしく相の範疇としてお馴染みのものである
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アラジンの話はそもそも中国が舞台である 原作の冒頭はこうだ
おお、偉大なる王様よ。その昔、中国に貧乏な仕立て屋がいました。彼にはアラジンという息子がいました。
仕立て屋は一生懸命にアラジンに仕事を覚えさせようとしましたが、遊んでばかりで働かない。ついに仕立て屋は、このアラジンがあまりに働かず、不良で、町で遊んでばかりいるということが心配で、死んでしまいました。
残された仕立て屋の妻が糸を紡いで、そのままアラジンを食わせていたんですけども、アラジンは全く働きません。親不孝の限りです。
アラジンはそのまま15歳になってしまいました。
とまー変な奴だったとゆうことだ 挿絵を見ればわかるように どこの国の話ぢゃこりわとゆう感じでもある
・・
兵舎に戻ったエル軍曹は疲れていた 都市遺跡で拾った木箱の事も忘れて寝てしまっていた 目が覚めたのは6時間の未来にいる異国の友人からのモーニングコールだった 束の間のシャワをあびたあと テーブルに戻って紅茶を煎れ一片のプチット・マドレーヌを頬張る するとそれはいつものように
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出来事とゆうものは単に生起しうるばかりではない それはまた 繰り返し生起すること つまり反復することも可能なのである 事実 太陽は毎日登る
しかし金星と木星がランデブーすることは同一ではない よくあることではあるが完全な合はとゆうと次は2065年で 前回は1818年 キリスト生誕とゆうベツレヘムの星は紀元前2年のことであった 反復とは 実は 精神が構成するものなのだ
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枕を替えたせいか寝つきが早い もともとすぐに宵寝する エヴァ先生のアラビアンナイトを観たからでもあるが 何か夢に出てくるだろうと思った 場所は紀南のどこか S吉先生が出てきたので業界の講習だな 夜の街を彷徨いひとつのバーに入る 娘たちが入れ替わり面接を受けに来ている 時間に遅れてきたらしい者が三人 別の面接を受けていたからだとゆう 一体何時だろう 気付くと S吉君はもうよろしくやってきたらしい まだ開いている店を探しましょうとまた街を彷徨く 列車の汽笛が聞こえる それは遠くまた近く森の小鳥の歌のように距離を教えながら 次の駅に向かって旅客の急ぎ辿って行く曠野のひろがりを描いてみせる そのささやかな路は新しい土地や しつけぬ行為や 今もなお夜のしじまのなかを追いかけてくる見なれぬあかりの元で交わしたさっきの雑談や 別れの挨拶や 目前にせまる帰宅や およそそうしたものからくる反復を
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同一の出来事 あるいは 同一の出来事の反復 とゆう風にここでゆうのは 相互に類似した そしてまた もっぱらその類似性においてのみ考察の対象とされたいくつかの出来事からなる連続であるとゆうことだ 出来事のばわいと相称的に 語る言表もまた単に一度だけ生産されるとは限らない それは同一のテキスト内で 再度ないし数度にわたって繰り返し生産されうる つまりそれは反復されうるのである
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エル軍曹は目が覚めた エル軍曹は目が覚めた エル軍曹は目が覚めた
同一性の反復は抽象化に基づく事象である
いちど生起したことをいちどだけ物語るばわいを[1R/1H]とするとn度生起したことをn度物語る [nR/nH] まで [nR/1H] と [1R/nH] とゆうのもある
しかしまだ真夜中なのだ 午前3時と午後9時の真ん中で眠る二人の人間が 時間の糸を 歳月や万象の秩序を おのが周りに輪のように巻き付けている 本能的に そうしたものをまさぐって そこから自分の占めている地点と 目が覚めるまでに流れ去った時間とを瞬時に読みとるのだが 往々そうしたものの系列はもつれたり 切れたりしがちである
その木箱には鍵がかかっていた
V
真夜中にシャワを浴びると
ナルシスがあの歌を思い出す
月曜日に おふろをたいて
火曜日は おふろにはいり
この二つは 反復ではなくて
二日に跨がる惑星Vのこと
ここでこの [2R/1H] を一括して引き受ける物語言説を 括復的物語言説と名付ける 言語学的一手法の応用である そのタブローはとゆうと
木箱に気がついたエル軍曹はそれを開ける
中から一陣の煙が立ち上り彼女は婆になる
わけがない それはまた違う話なのである
呼び出されるのは魔神でなければならない
しかし軍曹にはシトツの秘められた計画が
あ
っ
た
Vl
シバの女王(ヘブライ語: מלכת שבא Malkat Shva、ゲエズ語:ንግሥተ ሳባ Nigist Saba、アラビア語: ملكة سبأ Malikat Sabaʾ)は、旧約聖書に登場する女王。本名は伝承によって異なりニカウレー、ビルキース、マケダ などと呼称される。
昔々あるところで のように 時と場所と人の叙述から始まるのが昔話やお伽話であるが このばわい最も古いのが旧約聖書だから紀元前で 場所はエジプトからエチオピア 対岸の南アラビアにサバ国がありこれも紀元前7世紀ごろ となればやはりジンは三千年は閉じ込められていたとゆうことだ
イスラム帝国が唐とタラス河畔で戦ったのが8世紀ごろで この結果中国の製紙技術が西に伝わる シルクロード自体は漢王朝の紀元前2世紀ごろからあってオスマン帝国が興った頃に急に途絶えてしまう これが15世紀ごろで ジンが二回目にとじ込められたときだ
今回の舞台となるシリアのパルミラは紀元前2世紀から3世紀あたりで シルクロード中の砂漠を横断するキャラバンの中継都市である パルミラ帝国はローマやイスラムにより破壊されオスマンの頃に遺跡として発見された
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アラジンの人種は不明であることについて
時代はとゆうと 千夜一夜物語が9世紀頃のペルシャやアラブでの成立で このアラジンの説話が後に付け加えられたものなので7〜13世紀くらいの幅があり 唐から宋代までのムスリム商人がモデルと思われる
ただし中国史においては もう少し前(4〜6世紀)に謎の時代がある それは前秦崩壊後に独立し華北を統一して五胡十六国時代を終焉させた北魏である
ジンは覚えているだろうか 雲崗石窟を
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シルクロードとは陸路のことで他に南の海路もあったわけだから今では総合してシルクルートとゆうゆい方もある とはゆうものの海路も路で良いではないか
この話が西洋に紹介された18世紀頃は 社会倫理思想が進みイギリスなどでは児童文学の分野が芽生えた時代 後に追加されていくシンバッドやアラジンなどは成長ドラマとゆうことだ アラビアンナイトのジュブナイルはアンデルセンやグリムをはじめリンカーンも愛読していたとゆう
エロチックな女性像については当時のオリエンタルなものへの憧れが見える 西洋は東洋への進出覇権の中でこんな幻想を持っていた
「彼女」らは征服されたい とゆう秋波を送ってきているのだと
物語の舞台は8世紀頃のバグダッド 当時バグダッドは唐の長安と並んで世界の二大都市のひとつ 貿易の十字路と呼ばれ数々の品物が集まっていた 昨今のイスラムとは違い 宗教にも寛容でユダヤ差別の記述もなく おおらかで平和な街であった 海の商人達はバグダッドとカイロから海のシルクロードを通じて印度から東南アジアへと航海をしていく そこでは様々なクリーチャーにも出会うが 冒険にはもちろん憧れのヒロインはつきものであった
冒険とゆえばこのシト
スヴェンヘイデンにもう一度登場してもらう
場所はもちろん 楼蘭
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タクラマカンとは ウイグル語の「タッキリ(死)」「マカン(無限)」の合成語と言われ「死の世界」「永遠に生命が存在し得ない場所」のことである 北に天山山脈 南に崑崙山脈と6000~7000m級の大山脈に囲まれている 「さまよえる湖」として知られるロプノールは1928年トルファンに滞在していた探検家ヘディンによる この「さまよえる湖」説というのは「1600年あるいは1500年など一定の周期で湖が渡り鳥のように南北に移動を繰り返すということ」であると解説されるが これは誤解である またロプノール西岸にある楼蘭市はシルクロードの要衝として有名だが さらにその西に前漢の時代から烏孫とゆうところがあった この烏孫の烏は 鳥ではなく烏である
スヴェンヘイデン登場とゆうことでこれを再掲する
火の鳥「大地編」はテヅカの未完のプロットで これを桜庭一樹が数年前に小説化した その新聞連載前にぼくが考えていたのは以下のキャラである
大地編 1938-? で 既に出演が確定しているのは
間久部緑郎 山之辺マサト 猿田博士 である
これにからむキャラは誰か なるべく今までに出ていない配役とすれば さまよえる湖「ロプノール」とシルクロードの話になるはずなので
探検家スヴェン・ヘイディン 配役:丸首ブーン
その師匠フェルディナント・フォン・リヒトホーフェン(撃墜王で有名なのは甥) 配役:レッド公
間久部上司(松井石根?) 配役:下田
蒋介石 配役:アセチレン・ランプ
張作霖 配役:金三角
袁世凱 配役:ハム・エッグ
毛沢東 配役:ブク・ブック
愛新覚羅溥儀 配役:スカンク草井
孫文 配役:ヒゲオヤジ
鄭蘋茹 配役 未定
グルジエフ 配役:ゴブリン男爵(三つ目が通る)
マリア 配役:ミルダ=ゼフィルス姉妹の末妹でどうか
↓タクラマカン砂漠でミーバ(アトム)によるタイムスリップ
楼蘭王 配役:スッドーダナ(ブッダ)
楼蘭の美女(ミイラ「ロプの女王」) 配役:ゼフィルス(地球を呑む)
烏孫の昆弥(狂王) 配役:ゴア(マグマ大使)
その他 写楽呆介や和登千代子などを是非起用したいが
たぶん悲劇的展開になるだろうからヒロインとしては誰だろう?
とゆうことで有名な女スパイ 鄭蘋茹 を追加した
ちなみに写楽呆介はアトムである(既出)
大地編でアトムをどうカメオ出演させるかは課題
桜庭一樹のキャスチングは以下の通り
ぼくの予想に近いところもある^^
間久部緑郎 ロック
三田村要蔵 レッド公
間久部正人 山之辺マサト
麗奈 小蓮(BJ)
川島芳子 和登千代子
ルイ サファイア
マリア タマミ
猿田博士 猿田
大滝雪之丞 丸首ブーン
黄金栄 ハム・エッグ
犬山元帥 アセチレン・ランプ
田辺保 間黒男
道頓堀鬼瓦 ノールス・ヌケトール
さて今回これをまたやろうとゆうことではない
ぢつわ
手塚の未完の作品「火の鳥・大地編」は二種類が存在する
「日中戦争が舞台の物語」と「幕末から明治維新が舞台の物語」である これをどうミックスするつもりだったのだろうか
桜庭一樹のオマージュ作品は前者 テヅカのもう一つの構想は 「シュマリ」+「陽だまりの樹」の様な話だったとゆわれている 「陽だまりの樹」なら手塚の曾祖父・手塚良仙やハリスも登場するので こちらを取り上げても面白いだろう
以下次週
今日から 卯 卯 卯
À la recherche du temps perdu
X
失われた時を求めて
とゆう焼酎がある
百年の孤独を出してる酒造だから
そうゆう名前が好きなのだろう
所謂プルースト効果があるかどうかはわからない
第一編「桜」は入手困難で第二編「栗」も僅少だ
さらにその続編の予定は打ち切られたとゆうこと
焼酎ではなく「スピリット」としているのにはわけがあるらしい
次のチャプタは 未完であるテヅカの「火の鳥・大地編」のメタバースを書こうとゆうことで勉強中
昨夜は久しぶりに従兄弟と一杯飲んで 考えることが多々あったからだ
表題は未定
二年前の拙稿「二百日紅」とその続編「青い春の光と陰」が安政年間に終わり 昨年末の「ナルト秘帖」に続いた 今回は前出の桜庭一樹の大陸編の別稿とすれば テヅカの構想どおり幕末の話になるだろう さらにアラジンの話に繋がるかどうかはやってみないとわからない マー今話題のNHK大奥も次はそのくだりになるので ちょうど良い
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北斎の辞世の句はこうであった
「人魂で 行く気散じや 夏野原
これには 続きがあった
して黒船の 日本来航」
北斎は晩年浦賀にいた 彼は開国を望んでいたが それは見られないだろうと思っていた 自分の寿命を感じていたからだ たしかにペリーの来航は北斎の死後4年ほどであるけれど それを予告する句がなぜ書けたのか
北斎は日蓮宗を信心していた この世の全ての事象にはいろいろな面があるとは仏の教えである 目に確かに見える物も実は流転しており幻であるかも知れない 波は海底深くからわき上がる力のようなものと風によって動かされていた それが泡となり霧となる 今度は形あるものが動いた
黒船来航(1853) さらに安政地震(1855) そして江戸は変わる
火の鳥黄金編 第二章 Atomic number 79
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安政の大地震とゆうと1855年(安政2年)に起こった江戸地震のことを指すが その前年から発生した日本各地での群発地震 南海トラフ巨大地震である安政東海地震 安政南海地震も含める場合もあり さらに飛越地震 安政八戸沖地震 その他伊賀上野地震に始まる安政年間に発生した顕著な被害地震も含めて「安政の大地震」と総称される
1853年7月8日(嘉永6年6月3日)にはアメリカ合衆国の黒船来航、同年8月22日(7月18日)にはロシア海軍のディアナ号が来航し、江戸幕府は相次いで開港を迫られる時勢にあった。ディアナ号で来航したプチャーチンは嘉永7年11月4日の安政東海地震に遭遇する直前の11月1日に下田の福泉寺で幕府から派遣された川路聖謨らと会見し、下田が安全な港でないことを力説し、代港を強く求めていた。
東海地震津波で荒廃した下田はその後、長崎を凌ぐ日本の外交の最前線となり、1856年にはハリスが着任して幕府との交渉にあたった。
「安政の大地震」は幕末の多難な状況下で討幕運動に呼応するかの如く連発した大地震であった。
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そして日本史的大事件として安政の大獄と桜田門外の変が起こる 大老井伊直弼は幕府の将来を憂慮してある計画を考えていた 万延元年のラグビー 鼻の障害である 彼もまた猿田一族であった
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鳳凰 は 麒麟 は
鳳 が雄 麒 が雄
凰 が雌 麟 が雌
ともに一対で永遠の愛を表す
大地編では鳳凰機関とゆうのがあったので
この黄金編は麒麟を使ってみよう
・
安政年間の次が万延そして文久
ヘンリーヒュースケン(ハリスの通訳)暗殺
和宮と家茂の婚姻
生麦事件
薩英戦争
清河八郎暗殺(浪士組創設※後の新撰組)
清河(神社)って何処かで覚えがあると思ったら
数年前の最上川くだりの時そばを通ったのだった
文久三年
8月、芹沢鴨ら約30名の隊士が、京都の生糸問屋大和屋庄兵衛に金策を謝絶されたことに腹を立て放火。刀を抜いて火消を寄せつけず、一晩かけて焼き尽くす。
同月、壬生浪士組は八月十八日の政変の警備に出動し、その働きを評価される。そして、新たな隊名「新選組」を拝命する。
・・
同年九月の或る日 京都島原の揚屋「角屋」にて
トシちゃんっ ちょっと
何ですか きんどーさん
ぢつわ局長の芹沢を始末しちゃろと思てんのやけろも
ええっ
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覚え書き
文久3年(1863年)9月、芹沢が懸想していた吉田屋の芸妓小寅が肌を許さなかったため、立腹した芹沢が吉田屋に乗り込み、店を破壊すると主人を脅して、小寅と付き添いの芸妓お鹿に狼藉を行なっている。
これらの所業に、朝廷から芹沢の逮捕命令が出たことから、会津藩は芹沢の所置を命じたと言われる。
9月16日あるいは18日、新選組は島原の角屋で芸妓総揚げの宴会を開いた。芹沢は平山五郎、平間重助、土方らと早めに角屋を出て壬生の八木家へ戻り、八木家で再度宴会を催した。その席に芹沢の愛妾のお梅、平山の馴染みの芸妓・桔梗屋吉栄、平間の馴染みの輪違屋糸里が待っており、宴席が終るとすっかり泥酔した芹沢らは女たちと同衾した。
大雨が降る深夜、突然数人の男たちが芹沢の寝ている部屋に押し入り、同室で寝ていた平山を殺害し、芹沢に斬りつけた。驚いた芹沢は飛び起きて刀を取ろうとするが叶わず、真っ裸のまま八木家の親子が寝ていた隣室に飛び込むが、文机につまずいて転び、そこを刺客たちがよってたかってずたずたに斬りつけた。
・
・・
史実としてウキはそうゆうが 実の芹沢鴨は少し違っていた
確かに京では粗暴でやりたい放題な日々を送るが その一方で自分とは違う真っ直ぐな生き方でありながら 自分に敬意を持って接してくるきんどーに次第に引け目を感じるようになっていた
もともと きんどーちゃんはこの粛清には消極的だったのである
一時期 鴨と梅に可愛がられた総司くんも鴨を斬るのは自分だと思っていた
鬼になったのはトシちゃんであり
「鬼になれよ。鬼になって俺を食っちまえよ。遠慮はいらねえよ。」
と背中を押したのは芹沢鴨自身であった
少し遡って 芹沢鴨が彼らと知り合ったのは
近藤とは広岡子之次郎の稽古代の催促に来た時、山口(斎藤)一と共に料理屋の主人として出会う。水戸藩出身のため、桜田門外の変に参加する広岡を逃す。その際、近藤、山口に鯉のあらいを振る舞いながら「明日天地がひっくり返るような大事件が起きる」と語る。そして事件が起きた後、桜田門外に現れ酒を飲みながら「尽忠報国の士、天晴れなり」と叫ぶ。
その後、浪士組に参加。
とゆうことで
この山口(斎藤)とは
最初は山口一を名乗り、江戸で借金取りをしていた。近藤とは広岡子之次郎の借金を取り立てに来た時に出会う。人を斬って追っ手に追われている時、近藤の祝言が行われている近藤家に転がり込み匿われ、後に近藤の依頼を受けた芹沢の手引きで逃亡した。後に京の地で芹沢達が清河八郎を斬ろうとしている時に近藤たちの意を理解して清河を逃し、そのまま壬生浪士組に入隊する。芹沢暗殺の際には江戸の件で恩を忘れられず襲撃に向かう土方、沖田、山南、原田を阻止しようとするが、同じく義理のある近藤の仲裁により道を空ける。
とゆうことだった
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覚え書き2
天正年間 1573-1592 ※謙信 信長 光秀 他没
文禄年間 1692-1596 ※石川五右衛門没
慶長年間 1596-1615 ※秀吉 ガラシャ 小次郎没?
元和年間 1615-1624 ※大阪夏の陣 家康没
寛永年間 1624-1644 ※島原の乱 天草四郎没
正保年間 1644-1648 ※胤舜 武蔵 柳生宗矩没
慶安年間 1648-1652 ※慶安の変 由井正雪没
承応年間 1652-1655
明暦年間 1655-1658 ※明暦の大火
万治年間 1658-1661
寛文年間 1661-1673 ※松平信綱(知恵伊豆)没
延宝年間 1673-1681
天和年間 1681-1684
貞享年間 1684-1688
元禄年間 1688-1704 ※忠臣蔵
宝永年間 1704-1711
正徳年間 1711-1716
享保年間 1716-1736 ※改革 吉宗お庭番設置
元文年間 1736-1741 ※大岡忠相南町奉行
寛保年間 1741-1744
延享年間 1744-1748 ※『義経千本桜』
寛延年間 1748-1751 ※吉宗没 『仮名手本忠臣蔵』
宝暦年間 1751-1764 ※宝暦事件 蜂須賀重喜
明和年間 1764-1772 ※明和事件
安永年間 1772-1781 ※瀬川菊之丞没 平賀源内没
天明年間 1781-1789 ※中村仲蔵改名 黒鳶式部没
寛政年間 1789-1801 ※茶樂活動期 蔦屋重三郎没
享和年間 1801-1804 ※蜂須賀重喜没
文化年間 1804-1818 ※山東京伝没 司馬江漢没 惑星直列
文政年間 1818-1831 ※シーボルト来日 勝海舟誕生
天保年間 1831-1845 ※土方歳三 坂本龍馬誕生
弘化年間 1845-1848 ※海王星発見
嘉永年間 1848-1855 ※馬琴没 北斎没
安政 1855- 家定 家茂 黒船来航 日米和親条約 江戸大地震 ハリス下田に着任 福沢諭吉蘭学塾(後の慶應義塾)創立 安政の大獄 コレラ流行 桜田門外の変
万延 1860- 家茂 和宮降嫁勅許 万延小判
文久 1861- 家茂 皇女和宮と婚礼 生麦事件 八月十八日の政変 壬生浪士組から新撰組へ 芹沢鴨暗殺 寺田屋事件
元治 1864- 家茂 池田屋事件 禁門の変
慶応 1865- 慶喜 五稜郭完成 大政奉還 近江屋事件 龍馬暗殺 ええじゃないか騒動 油小路事件 戊辰戦争 箱館戦争
明治 1868-
このうち 桜田門外の変
安政7年3月3日(1860年3月24日)の時点での
主要人物の年齢を整理
井伊直弼 45才
藤田東湖 44才(存命なら)
近藤勇 25才
土方歳三 24才
沖田総司 18才?
近藤つね 22才 ※近藤勇の妻
お琴 ? ※土方歳三の許嫁
沖田みつ 26才 ※沖田総司の姉
芹沢鴨 28才?
新見錦 23才
お梅 ? ※芹沢鴨の愛妾
山南敬助 27才
原田左之助 20才
永倉新八 20才
斎藤一 16才
藤堂平助 16才
山岡鉄舟 23才
清河八郎 29歳
徳川家茂 13才
徳川慶喜 22才
坂本龍馬 24才
中岡慎太郎 21才
桂小五郎 26才 ※木戸孝允
西郷隆盛 32才
佐久間象山 48才
勝海舟 36才
大村益次郎 35才
高橋泥舟 24才
高杉晋作 20才
岡田以蔵 22才
板垣退助 22才
大久保利通 29才
岩倉具視 34才
伊藤博文 18才
福澤諭吉 25才
小栗忠順 33才
林靏梁 54才
榎本武揚 24才
緒方洪庵 50才
伊東玄朴 59才
大槻俊斎 54才
多紀元堅 65才
多紀安琢 36才
手塚良仙 34才 ※手塚治虫の曾祖父
フィリップ・シーボルト 64才
タウンゼント・ハリス 55才
ヘンリー・ヒュースケン 28才
ジョン万次郎 33才
V
閑話休題
どうやら賢明な読者が既に気づいたように
このチャプタのタイトルは 「金」である
前章のシルクロードの謎からも続いている
でわなぜ新撰組なのかはそのうちにわかる
・
歯科用金属には様々な種類の金属が使用されています。主成分の金、銀、プラチナ、パラジウム以外に合金として微量加えられる金属は、銅、亜鉛、錫、鉄、インジウム、イリジウム、レニウム、ルテニウム、ガリウム、ゲルマニウム、アルミニウムなど多くの種類が含まれています。歯科用金属ワイヤーには、ニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、タングステン、マンガンなどが含まれています。
歯科保険適用の金銀パラジウム合金成分は
金12% 銀52% パラジウム20% 銅15% その他1%
現在 パラジウムはやや落ち着いているが 金はアメリカの某バンクがパンクしてまた高騰している
保険の金パラとしての価格は30gで8万くらい
自費の白金加金だと10gで8万くらい
つまりかぶせものは1歯あたり2-3gは使うので
保険でも金属代は下手するとコストが一万近くはかかるのだ
はぁ やれんで(長州弁)
テヅカの遺稿グリンゴでは南米でレアメタルを見つける話が出てくるが 今回の幕末では万延年間
金銀交換比率を国際相場に合わせるために金の量目を大幅に減らした万延小判等の発行が行われた
これはなぜかとゆうと
・・
トシちゃん 龍馬がなんであげに日本全国を飛び回れるか その資金源はどこから出ているか知っているか
彼の人格とゆうだけではなさそうですね きんどーさん
うむ スポンサーがあるんだな そしてその目的は
坂本龍馬の資金源 で 検索ぽち
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坂本龍馬の実家は裕福であったが 幕末でのあの活躍には資金源があった
以下ネットからの資料
日本全国いたるところに坂本龍馬の支援者、スポンサーがいたということです。武士も町民もそれぞれの立場で明治維新に参加したということです。坂本龍馬の考えに共鳴して、それなら一肌脱がせて貰おうじゃないかということです。
龍馬は浪人だが無職ではなく土佐商会から毎月55両もらっていた
海援隊船員には毎月5両 彼はリーダーなので+50両
借金は2億円ほどあった(内6000万は弥太郎から)
海軍操練所のお金を持ち逃げしたうわさもある
亀山社中時代は薩摩から、海援隊は土佐藩から給料を保証されてました。海援隊では金が不足すると土佐の出崎官が都合することになっており、隊士が度々無心していたことが記録上わかってます。当然、その活動は後ろ盾の意向を汲んだものとなる。坂本に限らず、草莽(在野の活動家)で名を残した人は大抵同じようなものですが。勝海舟の客分をしていた頃については収入の詳細はわかっていません。しかし、操練所の資金から10両ほどちょろまかしていたことが佐藤与之助の海舟宛書簡からわかっており、直に金に触れられる立場だった可能性があります。
スポンサー パトロン からのカンパと借金
坂本自体はもとより現在で言う「商社」的仕事もしており それの一番大きいのが「薩長同盟」です 細かく商いもやっている だからカンパが集まるんです 「坂本の人柄が・・・」とか言うヤツはまず自分が「人柄」で「投資家」から1億カンパしてもらってから言って下さい カンパする側だって算盤弾かずに大金は動かしません
越前福井藩から海援隊(亀山社中)の設立資金として5000両渡された。アメリカの南北戦争が終わってライフルなどの武器が不要となった。それをスクラップの値段で大量に買い取ったグラバーが日本人を争わせるために竜馬を手先として使った。貿易出来る薩摩を先ず動かして長州に高く買わせる彼ら「死の商人」の「漁夫の利」の謀略によってです。
実際にはこれ以外にも イギリスやフランスやスペインなど欧米諸国の様々な思惑が入り組んで日本はワヤになりかけていたとゆうことだろう
・
しかし 幕府の方はとゆうと
トシちゃん
江戸に行って欲しいとゆうのは あることを調べて欲しいの
そもそもあの芹沢局長やけどね 水戸天狗党の出身でしょ それに奴は井伊大老暗殺を事前に知っていた 桜田門外の一件で処分されたのは20人ほどだが 水戸天狗党の一件では200人以上処分されている 彼も投獄はされたんだけど なんで助かったのかには秘密があるんだな
Vll
覚え書き
京の三条大橋からお江戸日本橋までの距離はおよそ492km 徒歩で大体二週間前後かかったとゆう 仮に15日とすると一日平均33kmも歩いたことになる
幕末に日本を訪れたオランダのお抱え医師シーボルトは、3月25日に京を出て4月10日に江戸に到着していますから、17日の旅です。『東海道中膝栗毛』では、弥次郎兵衛・喜多八の2人は江戸から四日市まで12日かかっています。このあと東海道を離れ伊勢参りをしたあと奈良を回って京に出ます。
途中の宿は 掛川 三島 小田原 藤沢が有名
昼食どころでは 箱根 大磯 川崎など
近藤が芹沢の宿を取り忘れた本庄宿は埼玉県本庄市
「本庄宿篝火事件」(中山道)
ちなみに本庄宿本陣には江戸に向かう皇女和宮も宿泊している
万次郎がハリスと同行した際 幕府の対応に怒るハリスの気持ちをなだめたのは 富士山の景観であった
でこのハリスだが 結構悪どい
彼は当時の金の為替レートで私服を肥やした
前出の万延小判の話
これが日本から金が流出した理由である
幕府もあほではなかったがハリスにやり込められた感がある
さらにもうシトツ井伊直弼の計画とは
赤城山に徳川の埋蔵金を保管して有事に備えるとゆう計画だった 勘定奉行の小栗忠順がこれを受け (井伊直弼が暗殺された後)軍学者であった林靏梁によって埋蔵が実施されたとゆう
埋蔵された額はおよそ360万 - 400万両。この額の根拠は、勝海舟の日記にある「軍用金として360万両有るが、これは常備兵を養う為の金で使うわけにいかない。」との記述が元と思われている。
現在の価格にして約6480億円~8800億円
勝が隠したわけではない 無血開城の後で江戸城の金蔵はカラッポだったのだ
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慶応3年11月 大政奉還と坂本龍馬の死
そのときトシちゃんこと土方歳三は殺伐の日々をしばし忘れ のんびり東海道を江戸に向かっていた 勝に会ってそれを確かめるためであった
以下次週
火の鳥黄金編 第三章 出島の謎 予告
さてまた時代は幕末から江戸中期に遡る
東海道を江戸へと下る もうシトリの男
下るとゆうのは京へは上洛の反対なのだ
どうするなんたらに比べて好評の大奥は
シーズン1を終了してシーズン2は今秋
三浦透子の家重の熱演はかつての梅雀を
彷彿させると巷の評判になったところだ
予告編にちょっと出たその男いや女とは
小ネタでホイに何度も登場する平賀源内
ナルト秘帖登場は讃岐の出身だからだが
さぬき市はGWに取材に行く予定である
二百日紅の数シリーズでも時空を超えて
活躍してもらったので今回も再登場する
宝暦年間 将軍は家重 そして田沼意次
このとき平賀源内は長崎に遊学している
彼は医師でもあり本草学の心得があった
蘭学を通して赤面疱瘡の治療法の研究だ
今回は長崎ぶらぶら節を含め上下左右に
宝暦年間と慶応年間をどう行き来するか
源内が出てくるのはあとでもうシトリの
時の旅人を出したいからで配役が難しい
それは式亭三馬でも東洲斎茶楽でもない
幕末にタイムスリップした医師 南方仁
それから出島のきよぢとゆうのはどうか
業界人は長崎カステラ事件を思い出すね
キャスチングあれこれ考えるのは楽しい
ちょっと勉強してくる もっと増やそう
登場人物予定
平賀源内
瀬川菊之丞
平沼忠四朗
ティツィア・ベルフスマ(マリア)
ヤン・コック・ブロムホフ
ヘンドリック・ドゥーフ
トーマス・ブレーク・グラバー
五代友厚
フリッツ・シーボルト
楠本滝(其扇)
楠本イネ
楠本高子
田沼意次
司馬江漢
吉宗
家重
南方仁(ジン)
緒方洪庵
大村純熈
小栗忠順
榎本武揚
小野友五郎
芹沢鴨
清河八郎
勝海舟
坂本龍馬
高橋泥舟
山岡鉄舟
近藤勇
沖田総司
土方歳三
ヒロイン未定
火の鳥黄金編 第三章 出島の謎 しょの1
宝暦二年秋 平賀源内を含む幕府奉行の一行は東海道から山陽道を抜けて九州に向かっていた
現在七つの県なのになぜ九つの州かとゆうと
「令制国」時代には こうだったからである
・筑前 国
・筑後 国
・豊前 国
・豊後 国
・肥前 国
・肥後 国
・日向 国
・薩摩 国
・大隅 国
筑前博多で平賀源内は幕府の一行と別行動する
同日に摂津国で行われていた学会に筑前博多からネット経由でスライド発表するために一人でネット茶屋に行ったからである
当時のソフトはたぶんネットミーティング 今のようなリモートソフトやズームのようなシステムはまだ少なかったが 遠隔操作でパワポをいごかすくらいはできた
しかも発表内容はデジタルレントゲンの応用とゆう当時としては最新のテーマだった
地元でそれを導入したのは新物好きの彼が一番で まだWindo95がやっと出たばかりのこと マシンはサンタックのDOS286 初代トロフィーRVG-S である 値段は約二十両 現在の四百万ほどもした
発表を無事終え彼は先に肥前に行った一行を追いかける 長崎に着いて早駕籠に乗り換えて出島に向かったのだが このとき籠の人足に聞いた 地元で福砂屋より有名だとゆう某カステイラが問題だったのだ
旅籠について聞いてみれば 確かにそんなカステイラがあるが現物はここにないとゆう そこで彼が注文していると それなら拙者達も買おうと一行の他の皆も便乗してきたのである
ところが翌日届いたそれは
ザラメまみれのちょー甘食であった
なんぢゃこれはと
皆に総スカンとゆう羽目にあった一件である
出島の謎 しょの2
NHKドラマ大奥の赤面疱瘡とは つまり天然痘のことで 日本でのパンデミックは古く奈良時代にもあった 海外からの感染だろうが人口の約30%が亡くなっている 有名どころでは政権を握っていた藤原不比等の四人の子が全員亡くなったために 生き残った対立派の橘諸兄が実権を握る事件があった この話は三谷幸喜が大河でいづれやるらしい その他 平清盛の急死はインフルエンザ 綱吉の病死は麻疹だろうとゆわれている しかし最大の感染症は紀元前から存在する疱瘡であった 現在は撲滅されている
吉宗の偉業のシトツに貧乏人のための無料病院=小石川療養所創設がある 目安箱にこれを投書したのが大奥シーズン1に出てきた医師小川笙船 赤ひげのモデルだ 小石川療養所は吉宗の肝いりであったが 笙船が住んでいたこの場所の近くには伝通院とゆう寺があり ここがまた新撰組他沢山縁のある寺なのだ それはまたあとの話で
シーズン1では 結局のところ赤面疱瘡を治す有効な手立ては見つからなかった そこでシーズン2では 田沼意次が平賀源内を長崎に遊学させるのである
・
前項で平賀源内は長崎に到着して早々カステラ事件を引き起こしたが 本来の目的は蘭学を勉強して疱瘡の治療法(とゆうより予防法)を見つけることであった
>出島には遊女以外の女性の出入りは固く禁じられていました。これは、出島に住むオランダ人が妻子を連れてくることを許されなかったなか、幕府が認めた例外措置でした。傾城=遊女。かつて、長崎丸山に存在していた遊郭街は、京の島原、江戸(東京)の吉原、上方(大坂)の新町と並び称されるほどの有名な花街。
幕末には龍馬も通ったとゆう丸山に 源内は通っただろうか 実は彼はゲイだったのである 相手は有名な女形の瀬川菊之丞 以前取り上げた茶楽との一件の後日談はまたいづれ書こう
とにかく長崎は特別な場所だった その長崎を治める奉行がまた特権を持っていた 格式は公的な役高1000石 在任中役料4400俵であったが 長崎奉行は公的収入よりも余得収入の方がはるかに大きかった つまりあちこちからの賄賂である 一度長崎奉行を務めれば子々孫々まで安泰な暮らしができるほどだとゆわれた
中には奇特な人もいる 例えば「長崎犯科帳」の闇奉行=平松忠四郎(萬屋錦之助)とか この平松は酒好き女好きでカステイラの下に仕込んだ賄賂の小判も喜んで受け取るのだった もちろんその金を悪人退治に使うのだ 彼は文武にも秀でていて剣の腕は柳生新陰流の達人 ただ宝暦より少しあとの文化年間のシトなので時代は50年ほど違うが 蘭学医の木暮とともにここでは源内とお友達になったとしておこう なぜなら
彼の得意技は指ぱっちん つまりサムスのように時間を操るのだ
一七九八年にイギリスのジェンナーが牛痘種痘法という安全で画期的な方法を発表する。牛にも天然痘に似た牛痘(感染症)があり、その膿(牛痘苗)を体に入れると、水疱性の発疹が現れる。その発疹の膿をまた人に接種すると、同じく発疹が現れるのだが、接種した人々はいずれも天然痘に罹患しないことを発見したのだ。こうして人から人へ種痘していくのが牛痘種痘法である。
この接種法は、十九世紀初めに海外の書籍を通じて日本の医師の間にも知られ、来日したドイツ人医師・シーボルトも具体的な方法を弟子の蘭方医たちに教授した。すでにオランダの植民地・東南アジアなどでは種痘が始まっていた。だが、日本には牛痘苗が入ってこなかった。
そして弘化三(一八四六)年、佐賀藩で天然痘が大流行。時の藩主鍋島直正は名君として知られ、西洋技術の導入に積極的な人だった。そこで侍医の伊東玄朴げんぼくの進言を受け入れ、領民に種痘を行うことを決意、翌年、長崎にいる藩医・楢林宗建ならばやしそうけんに牛痘苗を入手するよう命じた。宗建は出島のオランダ商館にも出入りを許された名医で、商館長のレフィスゾーンに牛痘苗を取り寄せてくれるよう依頼。こうして嘉永元(一八四八)年、商館医モーニッケがバタビアから牛痘苗(牛痘漿)を持ってきてくれた。そこでさっそく牛痘接種を試したが、水疱は現れず、失敗に終わってしまう。
翌年、オランダ船が再び牛痘苗を運んできた。宗建はモーニッケの指導のもと、連れて来た三人の乳児に種痘をおこなった。うち一人にはっきりと水疱が現れたのである。我が国で初めて牛痘法に成功した瞬間だった。しかも成功した乳児というのは、宗建の息子であった。宗建はただちに鍋島直正に連絡するとともに、次々と子どもたちに牛痘苗を接種し、その数を増やしていった。
なお、直正は牛痘苗が到着すると、領民がワクチン接種を恐れないよう、なんと率先して我が子・淳一郎に接種したのである。大した人物である。これにより佐賀藩では急速に種痘が広まった。
いっぽう長崎では牛痘苗の植え継ぎが行われ、それらは各地に運ばれ、越前藩や水戸藩などでも種痘が広まった。また、大坂でも蘭学塾「適塾」を経営する緒方洪庵が嘉永二(一八四九)年に大和屋喜兵衛の出資で大坂に除痘館をつくり、無償で種痘を始めた。これを評価した江戸幕府は慶応三年、除痘館を官立として事業を拡大した。
出島の謎 しょの3
ここが長崎か
源内は立山から町を一望して唸った 早速諏訪神社にお参りした彼はにっしょうかん別邸の紅葉亭に宿をとった 他に訪れるべきお寺はないかと旅籠の亭主に尋ねたところ 四つの寺を勧められる
>
禁教令が出された江戸時代初期に、長崎在住の華僑(明国人)が建立した黄檗宗の寺(唐寺)、興福寺、福済寺、崇福寺は、いずれも「福」の字が入ることから長崎三福寺と呼ばれ、さらに聖福寺を加えて長崎四福寺とも呼ばれています。
禁教令とゆうのは キリシタン禁教令のこと 家康の頃に起こったある事件に始まる 岡本大八事件である
>
慶長14年(1609年)、日野江藩主・有馬晴信の朱印船がポルトガル領マカオ寄港時にポルトガル船の船員との間に騒動が起こり、マカオ総司令アンドレ・ペソアが鎮圧し、晴信側の水夫60名が死亡するという事件が勃発。
アンドレ・ペソアは、駿府に赴き、大御所・徳川家康に陳弁する旨を申し出ますが、長崎奉行・長谷川藤広はポルトガルとの関係悪化を念頭に、これを拒みます。
長谷川藤広は、報復を考える有馬晴信に、ペソアと商船の捕縛を家康に請願するように仕向けます。
家康は晴信のペソアへの報復を許し、実行の監視役として、長谷川藤広の家臣で幕臣・本多正純家臣となっていた岡本大八を長崎に派遣。
ペソアには駿府への召喚を命じますが、ペソアは長崎港停泊の船で自爆してしまいます。
日本との外交接点を失ったポルトガルは貿易再開を図るため、家康、そして2代将軍・徳川秀忠に謁見し、貿易の再開が認められます。
慶長17年(1612年)春、与力・岡本大八と有馬晴信との饗応事件が発覚し、両者がキリシタンであり、また徳川家康の旗本などにも信者がいることが判明。
この岡本大八事件を契機にして、幕府は慶長17年8月6日(1612年9月1日)、「伴天連門徒御制禁也。若有違背之族者忽不可遁其罪科事」と全国的にキリスト教信仰禁止を布告したのです。
慶長18年12月23日(1614年2月1日)、金地院崇伝によって「伴天連追放文」が起草され、神道、仏教、儒教の三教一致思想を基礎とする「神国思想」によるキリスト教排撃を宣言。
宣教師や有力信徒・高山右近ら148名は長崎からマカオ、さらにマニラへ追放され、また各地でキリシタン弾圧が開始されています。
長崎に唐寺が創建されたワケは!?
キリシタン禁教令が出されると、キリシタンではないことを寺院に証明させる寺請制度が定められ、寺は檀家に対して自己の檀家であることを証明するために寺請証文を発行するようになりました。
こうした世相の背景で、当時、通訳、そして貿易商として活躍する長崎在住の華僑(明国人)も唐寺を建立する必要性が高まりました。
それまでは、浄土宗の悟真寺を菩提寺にしていましたが、独自の檀那寺を創建する必要に迫られます。
最初にできたのが寛永元年(1624年)創建の興福寺で、貿易商だった真円が出家し、仏殿および媽祖堂を建立したのが始まりです。
・
旅籠の待合で何か騒がしい声が聞こえた どうやら長崎奉行が立ち寄っているらしい
亭主よ 先日オランダの商人からかようなものを譲り受けたのだが どうやら壊れているのだ 誰か直せる者を知らないか
源内が 横からそれを覗き込んで云う
お奉行様 これは先日蘭学書で見た雷電瓶とゆうのものに似ておりますな 拙者に拝見させては頂けないでしょうか
これが エレキテルであった
源内と闇奉行平山忠四郎との出会いでもあった
出島の謎 しょの4
奉行の平山忠四郎は少し驚いた様子だったが
「貴公は平賀源内どのでござったか 田沼意次殿の旨で長崎に参ったと聞いておりまする でわさっそくお近づきのしるしに出島より(丸)山をご案内したい
おーい誰か 良順先生に頼んで引田屋の離れの花月に一席を頼んでおいてくれぬか」
遊びに行くなら 花月か中の茶屋 梅園裏門たたいて 丸山ぶらぶら ぶらりぶらりと いうたもんだいちう
なんての
京の女郎に、長崎いせう(衣装)、江戸のいきじに、はればれと、大さかの揚やで遊びたい。何と通ではないかいな。
とかのー
「ほほう 先の歌は存じませんが 後のは蜀山人大田南畝の『和漢同詠道行』でございますな お奉行様もなかなかの通人で 大田南畝はあれで勘定所勤務として支配勘定にまで上り詰めた幕府官僚であった一方 文筆方面でも高い名声を持ったお方ですよ」
「奉行とゆえどいろいろあっての そなたも来月から当藩の役職を付けておこう 藩の指導監査専門医では如何かな」
・
さて 源内が長崎に遊学したのは宝暦二年(1752年)の話だが 平松忠四郎が長崎に着任したのは文化年間(1804-1818)のことだ なぜ時代を超えているのかとゆうと
この文化年間には あの惑星直列(1817.6.5)が起こったのである
出島の謎 しょの5
「長崎に丸山という所なくば、上方の金銀、無事に帰宅すべし」と詠ったのは日本永代蔵(貞享5年・1688年作)の井原西鶴
引田屋の花月ができたのは寛永19年・1643年のことである
江戸から明治まで長崎を舞台に活躍した国際人達の社交場で 頼山陽は3ヶ月にわたって逗留し 花月を「養花山館」と名付け篆刻を残した 「竜の間」には床柱に坂本龍馬が付けたとされる刀傷も残っている
・
「源内殿 あなたのお好みならここが宜しかろう」
平山奉行に案内されたのは日本最古の洋間とゆわれている『春雨の間』 洋間とゆうが和風と中国風が合わさった様式だった
「実は 壊れたエレキテルはともかく 他にご覧に入れたいものがござる」
平山がたいそうな木箱の中から取りだして見せたのは小さな緑色の石だった 彼がその石をある絡繰りにはめ込むと 突然その石が光り輝いた
「驚かれるなよ さて今はいったいいつかおわかりか」
「いつって 今は宝暦2年(1752年)の …
「違う 今は文化13年(1817年)でござる」
「ええっ どぼぢで?
・・
「この翠玉は『時の石』と申して 拙者がこの出島で渤海国の商人から譲り受けたもの 商人の話では『古代の者』とゆう西蔵国(チベット)の仙女が所持していたものらしい この石に向かって念じると 時を自由に操れるのでござる 驚かれるのも無理はない まずはシトツ御一献」
「いえ 私はいたって下戸でございまして」
「そうか 時ネタの面白い焼酎もあるんだが でわ おーいあれを持ってきてくれ」
そこへ飲み物を持ってきた女性にまた源内は仰天する
異人だった
「おう マリアか 君も一緒したまえ こちらは江戸から参った平賀源内どのじゃ
彼女の本名はティツィア・ベルフスマとゆう 長崎オランダ商館長(ヤン・コック・ブロンホフ)のご妻女だ 日本にやってきた初めての西洋のご婦人である ただ長崎の出島とゆうところは遊女以外の女人の立ち入りは禁じられておってな ブロンホフが連れてきたご妻女の滞在の許しが幕府から得られないので 私がお預かりしている」
「始メマシテ源内サマ コレハ ティートユウ飲物デス」
もうシトツ差し出されたものがあった どうも食べ物のようだ
「これはなんですかー」
「それは西洋のお菓子だ マドレェヌとゆうらしい 長崎のカステイラより旨いぞ 食べてみたまえ 実は飲み物は他にも珈琲とゆうものがあるのだが このお菓子に合うのはこの紅茶だそうだ まぁ西洋のお茶とゆうことだ」
源内はそれよりも初めて見る西洋の女性にどぎまぎしていた そしてなぜ時空が移動したのかと
彼が紅茶とマドレェヌを口にしたとき それがわかった かつて彼自身も時の旅人であったことを
出島の謎 しょの6
「今のは予知夢でしょうか 私は確かに宝暦年間に長崎に来て一年間蘭学を学び エレキテルを江戸に持ち帰って修理をしました その時それを手伝ってくれた『時の旅人・茶楽』と共に 安永年間の自分の死を逃れて さらに天明年間からもとの時代へ菊之丞の所に戻るつもりが この文化年間へと飛来したのです それはすべてナルトとゆう時穴を通して移動したと思ったのですが」
「思い出されたか 源内どの いや思い出すとゆうのとは少し違う それはつまり太陽と戦慄 いや旋律 例えば
・
波打ち際の砂の上に相合い傘を画いた
とする
それはやがて波に流されるかも知れぬが
記憶とゆう刻印は時間の波によって
消滅するものではない
ちうことを考えたのが怫申とゆう墺人で
現象学的にみれば
記憶こそが時間を意識するための条件だ」
「過去把持の彗星の尾とはなんでござるか」
「例えば旋律の進行によって その背後に
尾のように
広がっていく
過去の音とゆう
第一次記憶である」
「第一次記憶と第二次記憶はどう違うのか」
「旋律はいつかは終わる
最後の瞬間に
旋律は根源的な知覚体験ではなく
時間客観となる
そこにはもう第一次記憶は存在しない
つまり再生しない限り再体験できない
これを想起するとゆうことが第二次記憶」
「では未来はどう考えれば良いのでしょう」
「未来とは次の今とゆう瞬間のことである
次の今が可能であるためには
今が過去へと移行することである
次の今の音を予測するには
今が記憶として過去把持されている
この第一次予期が 未来把持とゆうこと」
「過去の記憶なしに未来の予期はないのか」
「過去の記憶がなければ
未来の予期がなければ
今とゆう時間は成立せず
空虚な位格(ラーゲ)だけが残る
今聞こえる音がその音であるのは
過去の記憶と未来の予測の融合だ
そうして旋律とゆうものは成立するのだ」
・・
「さて 源内どの 私がこの翠玉『時の石』を使ったのは貴公がここに来ることを知っていたからである この長崎藩の特殊な事情をご賢察頂ければ良いのだが もともとここは金という力を持った少数の豪商達が実権を握る町 歴代の長崎奉行は商人と結託し 彼らが非合法なやり口で自らを肥え太らせるのを黙認 その見返りの賄賂で私腹を肥やしてきたのだ こたび非常勤とはゆえ幕府の官僚どのにお頼み申したいことは 私が昼行灯であると彼等にわざと見せかけて ぢつわ闇奉行として賄賂を食んでいる悪代官を斬る とかのお手伝いでござるよ
マしかし そんなことより次の文政年間にまた西洋からある人物がやってくるぞ そ奴はゆわばスパイだ そして我が国の機密を盗もうとするのだ 機密とゆうのは伊能忠敬公がこのたび作った日本地図である 貴公にはそれを未然に阻止してもらいたい そしてそれにはこの翠玉の他にあと五つある無限石を集めねばならぬ」
以下次週
火の鳥黄金編 第四章 無意志的記憶 予告
長崎闇奉行 平山忠四郎が平賀源内に予告した西洋からやってくるスパイとゆうのは
フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト1796年(寛政七年) - 1866年(慶応二年)のことである
>江戸末期(文政五年1823年)に長崎出島のオランダ商館に医師として来日。西洋人として初めて出島外に鳴滝塾を開校し、日本人に最新の医学を教えた。彼の活躍によって、日本国内の医学は飛躍的に発展し、彼やその弟子の手によって多くの命が救われたのは良く知られた事実である。しかし、彼の功績はそこに留まらず、生物学、民俗学、植物学、地理学等の多彩な才能を活かして日本を研究し、帰国後は大著『日本』を出版。当時のヨーロッパにおいて日本学の祖として海外に日本のことを広めた。
>(シーボルトが)日本へ来たのは、プロイセン政府から日本の内情探索を命じられたからだとする説がある。シーボルトが江戸で多くの蘭学者らと面会したときに「あなたの仕事は何ですか」と問われて、「コンデンスポンデーヴォルデ」(内情探索官)と答えたと渡辺崋山が書いている。
彼はドイツ人でオランダ語には訛りがあって怪しまれたがオランダの高地出身であるとごまかした 実際にオランダはほぼ干拓地であって山地はないのだが当時の日本人にそげなことはわかるわけがない 彼の他にも出島三学者と呼ばれるケンペルやツンベルグは全員オランダ人ではなかった
来日したのは27歳のとき 来てすぐにある人物に出会う それは長崎とゆう場所の特殊事情による
・
ヴァランタン=ルイ=ジョルジュ=ウジェーヌ=マルセル・プルースト(Valentin Louis Georges Eugène Marcel Proust, 1871年7月10日 - 1922年11月18日)はフランスの小説家 源内のように彼もまたゲイである
時代としては明治から大正 今回の発端『失われた時を求めて』は1913年から1927年にかけて書かれた長編小説 長さはフランス語の原文にして3,000ページ以上 日本語訳では400字詰め原稿用紙10,000枚にも及び「最も長い小説」としてギネス世界記録で認定されている
プルーストの毎日は夜昼が逆転していて 彼の朝の日課は午後に始まる
>物語は、ある日語り手が一さじ掬った紅茶に混ざった一片のプチット・マドレーヌを口にしたのをきっかけに、その味覚から幼少期に家族そろって夏の休暇を過ごした田舎町コンブレーの全体の記憶が鮮やかに蘇ってくる、という「無意志的記憶」の感覚を契機に展開していく。
無意志的記憶については後述する
>特に、ある匂いを嗅ぐとその関連した記憶が思い出されることを、紅茶に浸したマドレーヌの匂いから物語が展開していく本作品から「プルースト効果」と呼ばれている。
ぢつわプルーストは紅茶よりはコーヒー党である
>先輩作家のバルザック同様、プルーストは濃厚なコーヒーを好んだ。コーヒーの銘柄は〈コルスレ〉という当時の食通たちに愛された高級食品店のものだった。やはり〈コルスレ〉のフィルターを使って丁寧にいれられたコーヒーは、プルーストのイニシャル入りの銀のポットに入れられて運ばれる。そこに添えられる熱いミルクは、近所の牛乳屋が配達する新鮮なものに限られていた。小説の中でも、カフェ・オ・レのもたらす静かな幸福感が「朝のカフェ・オ・レの味は、われわれに晴天への漠とした希望をもたらす。」と語られているが、そんな朝食に使われていたカップは、きっと、「クリーム状にプリーツがついて、かたまった牛乳のように見えた白磁のボウル」のような、繊細で美しいものだったに違いない。
・・
「毎朝 彼は 星雲を 飲んで 時空を 鑑みた」
とゆうことかな
平山は源内に次の頁を捲った
覚書
天正年間 1573-1592 ※謙信 信長 光秀 他没
文禄年間 1692-1596 ※石川五右衛門没
慶長年間 1596-1615 ※秀吉 ガラシャ 小次郎没?
元和年間 1615-1624 ※大阪夏の陣 家康没
寛永年間 1624-1644 ※島原の乱 天草四郎没
正保年間 1644-1648 ※胤舜 武蔵 柳生宗矩没
慶安年間 1648-1652 ※慶安の変 由井正雪没
承応年間 1652-1655
明暦年間 1655-1658 ※明暦の大火
万治年間 1658-1661
寛文年間 1661-1673 ※松平信綱(知恵伊豆)没
延宝年間 1673-1681
天和年間 1681-1684
貞享年間 1684-1688
元禄年間 1688-1704 ※忠臣蔵
宝永年間 1704-1711
正徳年間 1711-1716
享保年間 1716-1736 ※改革 吉宗お庭番設置 平賀源内誕生
元文年間 1736-1741 ※大岡忠相南町奉行
寛保年間 1741-1744
延享年間 1744-1748 ※『義経千本桜』
寛延年間 1748-1751 ※吉宗没 『仮名手本忠臣蔵』 大田南畝誕生
宝暦年間 1751-1764 ※宝暦事件 蜂須賀重喜 平賀源内長崎遊学
明和年間 1764-1772 ※明和事件
安永年間 1772-1781 ※瀬川菊之丞没 平賀源内没? 軽茶タイムスリップ(1776)
天明年間 1781-1789 ※中村仲蔵改名 黒鳶式部没? 軽茶タイムジャンプ(1779-1788)
寛政年間 1789-1801 ※茶樂活動期 蔦屋重三郎没 軽茶タイムジャンプ(1794-?)
享和年間 1801-1804 ※蜂須賀重喜没 ナルト秘帖(平賀源内タイムジャンプ)
文化年間 1804-1818 ※山東京伝没 司馬江漢没 惑星直列(1817.6.5) 長崎犯科帳
文政年間 1818-1831 ※式亭三馬没 勝海舟誕生 大田南畝没 シーボルト事件
天保年間 1831-1845 ※土方歳三 坂本龍馬誕生 頼山陽没 アンブローズビアス誕生
弘化年間 1845-1848 ※海王星発見
嘉永年間 1848-1855 ※馬琴没 北斎没 ペリー来航 亜米利加ゴールドラッシュ
安政年間 1855- 家定 家茂 日米和親条約 江戸大地震 ハリス下田に着任 福沢諭吉蘭学塾(後の慶應義塾)創立 安政の大獄 コレラ流行 桜田門外の変
万延年間 1860- 家茂 和宮降嫁勅許 万延小判
文久年間 1861- 家茂 皇女和宮と婚礼 生麦事件 八月十八日の政変 壬生浪士組から新撰組へ 芹沢鴨暗殺 寺田屋事件 亜米利加南北戦争
元治年間 1864- 家茂 池田屋事件 禁門の変
慶応年間 1865- 慶喜 五稜郭完成 大政奉還 近江屋事件 龍馬暗殺 ええじゃないか騒動 油小路事件 戊辰戦争 箱館戦争
火の鳥黄金編 第四章 無意志的記憶 L1
無意志的記憶とはたまたま口にしたマドレェヌの味覚のような偶然の感覚的な出会いを通じて意識することなく現れる記憶のことである 単なるノスタルジーの話ではなく この記憶が歓びをもたらすのは記憶を通じて過去と現在を貫く本質が時間を超越した永遠性をわれわれのうちに創造するのが感じられるからだ ゆわばプラトンのイデアのようなものが現出する 真理がそのようなものだとするならば哲学的な思索や知性によって直接アプローチすべきではないかと人はゆうだろう しかし それは不可能だとゆうのが今回の考察である 時間を超えたものは無意志的記憶やあるいは感覚的な印象を媒介にしなくては現れない
・
引田屋 花月 春雨の間での密会は続く
「源内どの この丸山遊郭が江戸の吉原や京の島原や大阪の新町と違うのは異人をも相手にしているとゆう特殊性なのだ ここにはオランダ人以外に古くから唐人達も住んでいて その数たるや今やここの人口の6分の1(約一万人)にも達する 長崎が貿易を独占するのは良いが密貿易は困る おまけに昨今は輸入品の支払いを遊郭のクーポン券で賄うような輩が出てきた 武士と商人達との関係はずいぶん変わった 時代は新しい動きを迎えているのだ この先異国からはもっと凄い連中が日本にやってくるだろう もう私一人の手には負えん」
「こたび私が田沼さまに頼まれて疱瘡の治療法を探しに長崎に来たのは表向きのこと ぢつわもうシトツ目的があります 今までと違い幕府の財政もそろそろ逼迫するようになって対策が必要なのです その中で武士達の俸給が減って商人達との関係が問題になりました 吉宗公は民からの年貢のように商人からも税金を取るとゆう政策を打ち出したわけです そこで幕府として貿易に深く関わるこの地の視察とゆうことで」
「なるほどな ここの遊郭社会は勉強になるぞ 遊郭を磁界として形成される磁場とゆうのは 遊女屋 茶屋 見番 女衒が展開する遊郭 岡場所 宿などの空間 ヘゲモニー主体の遊女屋や類業と それに吸着する携わり渡世 さらに土地所有や金融の背景までが総称される その基本構造は遊女に吸着する連中がその利益を独占するシステムだからな 一方で客として商人達は武士のようなプライドはないからコスパに見合う遊び方をする 見せてやろう」
平山は源内に次の頁を捲った
無意志的記憶 L0 覚え書き
忠四郎が持っているのは 翠玉
マリアが持っているのは 紅玉
楠本滝が持っているのは 碧玉
・
六つのインフィニティストーンがある
スペース 青 空間を行き来できる
マインド 黄 人の心を操る
リアリティ 赤 幻覚を見せる
パワー 紫 星一つを破壊できる
タイム 緑 時間を操作できる
ソウル 橙 魂を司る
「インフィニティ・ウォー」公開以前は インフィニティ・ストーンを収めた容器の頭文字並べると"サノス(THANOS)”になる という噂があった テッセラクト(T) エーテル(A) ネックレス(N) オーブ(O) セプター(S) そしてソウル・ストーンは”H”から始まるものに収められているとゆわれていた
Hから始まるものとは何か
・
例によって陰陽五行や六行に当てはめてみよう
五行と六行では少し違うのだが まず五行では
青は木行 青龍で東 スペースストーン
白は金行 白虎で西
赤は火行 朱雀で南 リアリティストーン
黒は水行 玄武で北
黄は土行 麒麟で中央 マインドストーン
>五行では五方正色は、黄、青、白、赤、黒の5つの色のことを言う また、青と黄の間色として緑、青と白の間色として碧、赤と白の間色として紅、黒と赤の間色として紫、黒と黄の間色として硫黄の色があり、これらを五方雑色(五間色)と言う
六行では 緑は木行のエキスで東なので
タイムストーンをどこへ当てるか
そしてソウルストーンの橙は何か
橙・オレンジは 巳の要素である
虹の七色に欠ける色とは何か
虹を七色とするのは日本くらいで 英米では藍色を区別せず6色とする ドイツなどでは橙色も区別せずに5色である 但し色彩学上の定義はニュートンによる7色
とゆう事でもう一度整理すると 長波長から順に
赤 リアリティ ②
橙 ソウル ⑥
黄 マインド ③
緑 タイム ④
青 スペース ①
(藍)
紫 パワー ⑤
これは長短で横に並べているだけだから 五行の
水 黒
/ \ / \
金-土 木 白-黄 青
|/ |/
火 赤
で比較すると ゼロ学の風水としても
真ん中の黄色のマインドはそのままで
青のスペースの間に緑のタイムがあり これを時空
赤のリアリティとの間に橙のソウルが これを認識
赤と青ゆうのは青を水行とさえみれば
南北ととらえる方がわかりやすいので
四方の横軸に対し 縦軸の地(土)に
対応するものは 天とゆうことになる そこには何があるか
で 六行をヘックスで診るとこうなる 月金の色は違うかも?
水・青・子丑①
月・銀・戌亥⑥ | 木・緑・寅卯③
>・<
金・金・申酉④ | 土・黄・辰巳⑤
火・赤・午未②
もっと細かく色配置をみると
子・灰色
亥・紫,紺 丑・白,黒
戌・濃紺 北 寅・濃緑
酉・金,錦 西 東 卯・緑
申・茶 南 辰・淡青,銀
未・桃 巳・黄,橙
午・赤,紅
現代のヨーガの参考図書で述べられる身体観では 主要な3つの脈管と、身体内にある6つのチャクラ そして頭頂に戴く1つのチャクラがあるとされることが多い(七番目のサハスラーラは特別)
つまり下から七つ上に上がる
さらにその上には
八天
九天
十天
と続く
覚え書き
博士の非情な愛情 または しょの5
ドクターストレンジ
仮に彼を諸葛亮孔明としよう スタークは劉備 キャプテンアメリカは関羽 ハルクが張飛 ソーは趙雲 ホークアイは黄忠 ファルコンは馬超 とゆうのはどうか
以下 ウォンは徐庶 スパイダーマンは姜維 ローディは龐統 ブラックウィドウは祝融 バッキーは孟獲 スターロードは魏延 ブラックパンサーは呂布 ワンダは貂蟬 ビジョンは郭嘉 ロキは周瑜 キャプテンマーベルは孫尚香 そしてサノスは曹操 なんてね うむ なんかうまいことハマったんで内科医
・
ドクターストレンジは天才外科医BJだった 性格は傲慢の一言 非情かどうかは押して知るべし 彼は事故によりその手腕を失うが 同じようなケガを克服したアスリートに教えられてチベットに出向く やっとカーマタージの寅の穴入門を果たして厳しい修行の末 アガモットの目つまりマインドストーンにより覚醒する
ところがある時 もっと大きなものを失って マルチバースを旅することになる
無意志的記憶 L2
一人の老人の過去の夢の数々と スワン氏とマリアのアヴァンチュールを一緒に結びつけようとしても徒労に終わる この情事をプルーストが知ったのはだいぶ後になってからだが 語り手はある時は24歳 またある時は35歳なのである 失われた時は暇な時間に1頁づつ読むように
閑暇とは芸術作品の必要条件だから
・
「でわ あとはよろしく」
と平山は出て行ってしまった あっけにとられている源内に 先程から黙って話を聞いていたマリアが話しかけてきた
「ティーヲモウ一杯如何デスカ 今ノハ私ガココヘ来ル途中バタビヤトユウ所デ求メタ ジャワティーデス インドノダージリンニ似テイマスネ ソモソモ私ノ国オランダノ東インド会社ガヨーロッパニオ茶ヲ伝エタノデスヨ イギリスノアールグレイハコノ時代ニハマダアリマセンカラ ベルガモットノフレイバノカワリニ菩提樹ノ花ノ蜂蜜ヲ入レマショウ」
「この時代? 貴女もこの時代の女性ではないのですか」
これにマリアは含み笑いをしたがその眼は何処か遠くを見ていた
「私はこれにて宿に戻ることに致します」
と源内が立ち上がったところをマリアが制した
「源内サマ 今夜ハココニオ泊マリ下サイマセ 平山サマカラアナタノオ世話ヲスルヨウニト言ワレテイマス」
そうゆうことかと源内は納得した 出島への立ち入りも許されず幕府に帰国を命ぜられた西洋の婦女子がここに留まり続けるにはそうゆう裏事情があるのだ とゆうことに
「いや 正直なところ私はそうゆうのは苦手でね」
源内が丁重に断ると
「西洋ノ女ガ嫌デシタラ・・・」
と彼女は翠玉に何か細工をしていったん出ていき
今度は別の日本人女性を連れて戻ってきた
「こんばんわ 其扇と申します」
「ちょっと待ってくれ 時代が違う 今は文化年間だぞ」
「いいえ 今は文政六年ですわ」
其扇 つまり楠本たきは源内に次の頁を捲った
無意志的記憶 L3
楠本滝(1807年 - 1869年)は商家の娘であったが実家が没落して源氏名「其扇(そのぎ)」として丸山遊郭にいた シーボルトが来日してすぐお抱えの遊女となり 彼との間に私生児イネ(1827年- 1903年)を産む
娘の楠本イネはシーボルトが国外追放になった後 門下生の二宮敬作に基礎医学 また石井宗謙から産科を学び 村田蔵六(後の大村益次郎)からはオランダ語を学んだ 日本初の女医は荻野吟子だがこれは国試合格者第1号とゆうことで イネはそれ以前の数少ない女医である さらに石井に手込めにされて産んだ娘がタダ
これが楠本高子(1852年 - 1938年)である 彼女は母の後を継がず芸事に熱心だった シーボルト門下の医師と結婚するも夫に先立たれた後にやっと産婦人科を学ぶ ところがその中でまた母と同じく医師に強姦され妊娠して医業の道を断念した その息子は医師になり 高子も後に医師と再婚している ほぼ百年後に松本零士の目にとまった
・
マリアと滝は並んで源内の前に座った
「困ったなぁ 私はだめなんですよう」
「あら 二人でお相手してもだめなの」
「3Pには異論がありますね ところでマリアさんは 本当はティツィア・ベルフスマでも サロメでもなく アルベルチーヌ そして滝さんは オデットではないですか」
「そんな名前は知らないわ でもこれを使えばわかるかしら」
二人はテッセラクトとエーテルから青と赤の珠を取りだした
「これも平山さまの無限石ですか 先の翠玉とは違いますね」
・・
プルーストの美学に影響を与えたのがイギリスの思想家 ジョン・ラスキン(John Ruskin, 1819年 - 1900年)である
プルーストはラスキン研究のなかで その芸術哲学を述べる ひとは芸術が与える快楽だけのために芸術を愛するならば芸術をゆたかなやり方で愛することはできない これはプルーストにとって形而上学的な性質の真理である またラスキンの誤謬をも指摘する 知的誠実をその最後のもっとも過酷な限界まで押し進めることにつとめながら自分にとってもっとも貴重な美的印象と戦おうとした と
しかし 魂の真理に照応するどのような美もけしてひとを欺くことはない なぜなら美的快楽は真理の発見に伴う快楽と同じものだから 芸術は発明するのではなく発見である
ラスキンは19世紀イギリス・ヴィクトリア時代を代表する評論家・美術評論家で 同時に芸術家のパトロンであり 設計製図や水彩画をこなし 社会思想家であり 篤志家であった
ターナーやラファエル前派と交友を持ったが オクスフォードではルイス・キャロルと親しく アリス・リデルの家庭教師をしている
・・・
青と赤の石に繋がるのは無理もないところだな
と源内は思った
二人の女性は源内に次の頁を捲る
無意志的記憶 L4
シーボルトはドイツ人である
ドイツは虹の色は五色である
中国やフランスもそうである
赤 黄 緑 青 紫 である
アメリカは前述の六色である
ペリーが来航した頃アメリカは西部開拓時代に入る頃でニュートンの研究に基づく理科教育では藍色を含めて七色としていたが 慶応年間頃見直しがあり藍色は見分けにくいため後に省かれた
緑 赤 青 は既出したので
シーボルトが持っているなら
紫のパワーストーン 力玉か
黄については また後述する
黒と白 金と銀 についても
・
シーボルト(1796年生まれ)は水星の辰
パワーストーンは紫なので要素としては戌亥
戌亥は辰巳の対極である
水星にとってはどちらもゼロではない
源内は誕生日が分からないが
1726年生まれの申なので木星の人気か
どうもこの辺に関連性はない
楠本滝も誕生日は分からない
1807年生まれの卯で木星のゼロか金星の人気
楠本イネは金星の亥
楠本高子は水星の子(ゼロ)
マリアは架空の人物なので
辰巳で木王星 いっそ月王星の卯とか
・
シーボルトがオランダ船三姉妹号で来日したのは安政六年27歳の時である 父も祖父も医師 しかも名門 医学の他に植物学・動物学・地理学・人種学なども学んで 大学在学中から東洋研究の希望を抱いていた そしてオランダ軍医として商館付け医官に赴任した
彼は優れた医者であったので特別に出島を出て診察を許されていた 長崎の鳴滝に住んで鳴滝塾も開いている
そのなかで楠本滝と出会い結ばれる 彼女のことは「オタクサ」と呼んだ つまり「お滝さん」である 彼が「日本植物誌」を書いたとき日本で初めて見た美しい花アジサイに感銘し「ヒドランゲア・オタクサ」と名付けた
有名なシーボルト事件とは 彼が江戸に参府して家斉に謁見した後 日本調査のため集めた品物の中に日本地図や将軍家の家紋である葵の紋付きの着物などそのころ日本から持ち出すことが禁じられていたものがあったからである 結果国外追放となった 画家の川原慶賀など関係者も処罰されたが その中には北斎や葛飾応為も嫌疑を受けたとゆわれる ベロ藍を手に入れるために応為がシーボルトに接触したのはあり得る話だ
・
藍はこの時まだアメリカでは虹の七色のひとつだった
しかしシーボルトが持っていたのはそれではなかった
江戸紫である ちゃうわ若紫である それもちゃうて
菫玉である 菫色のANUS
ベロ藍は元は中国から輸入されていたが質は悪かった
ヨーロッパのベロ藍は18世紀頃にベルリンで誕生した
発見当初の製法は、煆焼後の炭酸カリウム並び乾血からの浸出溶液を、硫酸第一鉄と明礬を混ぜたコチニール抽出溶液に、加えることによるもののようで、これは神学者であり錬金術師であった、Dippelの研究所で働いていた、元軍人で、顔料と染料の生産者であったDiesbachが、赤い顔料(florentine lake)を作ろうとした際、偶然的に発見されたものです。その後暫くは、その製法はいわば企業秘密として守られ、ベロ藍はその発明関係者らによって、独占的に製造・販売されます
製法はその後変遷するが
シーボルトは独自の方法を知っていた
アントシアニンである 紫陽花の色もこれである
彼はある力を使ってそれを菫玉にとじ込めていた
シーボルトが源内に次の頁を捲る
無意志的記憶 L5
紫のパワーストーンはオーブに封印されていた オーブはそもそも珠のこと 失われたアークまたはマルタの鷹 中のストーンに触れたものは肉体を焼き尽くされる 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が初出でクイルが惑星モラグから盗み出したことになっている ともすれば銀河を滅ぼすアイテム クイルがそれを掴んで身を焼かれなかったのは理由がある
シーボルトがなぜそのようなものを持っているのか
彼が生まれた1796年(寛政五年)には何があったか
ナポレオンがジョセフィーヌと結婚
フランス革命戦争
清で白蓮教徒の乱が起こる
ジェンナーが初めて牛痘の接種を行う
ガウスによる、正十七角形が定規とコンパスで作図可能であることの発見※このような作図が出来るのは正三角形と正五角形の他全部で5つしかない
・
シーボルトはフォンがつく貴族名門のプライドのシト 名誉のために33回も決闘をしている しかし来日の目的が軍事政治目的だったかも知れないとするとこれは自分の意思だけではなかろう 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のロナンがパワーストーンに操られたように この石は全てを破壊する 自分自身をも破壊しないために彼が考えたことは何か 彼がこの石を手に入れたのは最初の来航の時ではなかった 再び日本に来て 愛した人と二人のその結晶に会うためだったとゆうことだ
誰かが頁を捲った
無意志的記憶 L6
春雨の間
気づくとマリアはいなかった
滝だけが不思議そうな顔をして源内を見つめていた
「私の星が気になりますか 私は卯年と思われていますが ほら家康公は本当は寅年か卯年かとゆう二説があるでしょう それと同じで寅卯は表裏一対だからどちらでも良いのです」
「そうか あなたはやはり木王星のゼロなのですね 私も申年とゆうことになっていますが 申酉のどちらかとしても木王星だと思います つまり今はお互いにゼロ期とゆうことだ」
「それは遠い未来の話 今は文政六年ですから未年よ 木王星にとって午未は決定要素 彼がこの長崎に来るのは7月6日だから未月ね その翌日に鵲の橋の袂で 私たちは出会う」
「そして結ばれると イネさんが生まれるのは文政十年で亥の年だし さらにタダ(高子)さんが生まれるのは嘉永五年で子の年ですが なにもかもが符合するわけではないですね」
「違います あなたは大事なことを見落としている」
・
『失われた時を求めて』のシトツの領域は愛の領域であった シーボルトと滝の出会いは読者をしてもっとも驚くべきシーニュの交換に立ち会わせた 愛は沈黙した解釈から生まれてそれを養分とし 愛される者はひとつのシーニュとして「魂」として現れる 愛には矛盾がある すなわち嫉妬から身を守ろうとして我々が頼りにする手段はこの嫉妬を大きいものとし その結果この嫉妬に我々の愛に対する一種の自動性と独立性を与えるようになる手段そのものである 主観的には嫉妬は愛よりも深い 客観的には異性間の愛より同性愛においてその真実を見いだす 感覚的本質においてはまた全く別の事物のシーニュとして現れる 紅茶に浸すマドレーヌ
・・
そこへ平山忠四郎が戻ってきた
「お楽しみ頂けたかの 源内どのは易学や占星術にも通じておいでだ 既に子の刻で日付は変わり月も変わって卯の月から辰の月に新たな頁を捲るのだ 読者は呆れているだろうが」
頁とゆうのは何のことだろうと源内は訝った そして誰がそれを捲っているのか 読者とは誰だ またインフィニティストーンなる『無限石』とは 『無意思的記憶』とは何なのか
平山はまた翠玉を取りだして源内に示した
「マリアの紅玉 滝の碧玉 そしてシーボルトの菫玉と これで四つだ 次は黄玉を探しに行ってもらう 時代を進めて安政年間へ いよいよ日本は開国するのだよ 面白いだろう」
以下次週
火の鳥黄金編 第五章 麒麟が咲う しょの1
トーマス・ブレーク・グラバー(英: Thomas Blake Glover、1838年6月6日 - 1911年12月16日)は、スコットランド出身の商人。
1885年(明治18年)以後は三菱財閥の相談役としても活躍し、経営危機に陥ったスプリング・バレー・ブルワリーの再建参画を三菱の岩崎弥太郎に勧め、後の麒麟麦酒(現在のキリンホールディングス)の基礎を築いた。
坂本 龍馬(天保6年11月15日〈1836年1月3日〉- 慶応3年11月15日〈1867年12月10日〉)は、日本の幕末の土佐藩士、志士、経営者。諱は直陰(なおかげ)、のちに直柔(なおなり)。通称は龍馬。他に才谷 梅太郎などの変名がある。
・
坂本が死んだ Ars longa, vita brevis.
あまりにも書くことが多すぎてどうして良いかわからなくなった
ここはシトツ思い切ってデホルメしたらどうでしょうか平山さま
故人は喜ぶかね 商社密林を設立して亀頭社中と取引する話とか
しかし安政年間から始めるのでしょう 海綿隊の話は慶應ですが
麒麟を出せば何とかなる 太宰府の天満宮に行ってくれぬか源内
グラバーが欲しがった麒麟像ですね ビールのロゴは龍馬を表す
麒麟は鳳凰に対応する また黄は第三チャクラで精神石に繋がる
相変わらずテキトーですねお奉行様
まいっか 明日また来てみようっと
麒麟が咲う しょの2
麒麟(きりん、拼音: qílín チーリン)は、中国神話に現れる伝説上の動物(瑞獣)の一種。 「麒」が雄で「麟」が雌を表すとされるが、通常は「麒麟」と雌雄同体で表記される。
泰平の世に現れる。獣類の長とされ、鳥類の長たる鳳凰と比せられ、しばしば対に扱われる。ただし『淮南子』によれば、応竜が建馬を、建馬は麒麟を、麒麟は諸獣を生んだのに対し、鳳凰は鸞鳥を、鸞鳥が諸鳥を生んだとされており、麒麟と対応するのは正確には鳳凰より生まれた鸞鳥となっている。
※鸞(らん)は中国の伝説の霊鳥。日本の江戸時代の百科事典『和漢三才図会』には、実在の鳥として記載されている。それによれば、中国の類書『三才図会』からの引用で、鸞は神霊の精が鳥と化したものとされている。「鸞」は雄の名であり、雌は「和」と呼ぶのが正しいとされる。
この火の鳥(黄金編)になぜ麒麟が出てくるのかはそうゆうことなのである
・
坂本は手塚治虫の漫画が好きだと公言しており、特にお気に入りの作品は『火の鳥』と『ブッダ』だという。ちなみに『ブッダ』はCOM休刊後の『火の鳥』新構想(東洋編)でもあった
・・
マインドストーンは当初「青」だった 初登場は「アヴェンジャーズ1作目 ロキの杖「セプター」に組み込まれる セプターはシールドからヒドラの手に渡る 「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」での人体実験によりワンダとピエトロが特殊能力を得る ウルトロンがセプターからマインドストーンを抽出してヴィジョンの額に埋め込む この時点で石の色は青から黄色に変わる 「インフィニティウォー」でワンダがヴィジョンのマインドストーンを破壊するが サノスのタイムストーンによる時間巻き戻しで石は再生する
・・・
マリアは坂本を好いていた
どの時点だろう 今は分からないので少しづつ検証していくことにしよう
麒麟が咲う しょの3
第三のチャクラ マニプーラは臍のあたりにある そこから鳩尾までの間 『シヴァ・サンヒター』では黃金色 『蛇の力』では赤
この太陽神経叢(ソーラープレクサス:湧泉)に対応する黄色の石としてはシトリンやトパーズだが 黄色以外に赤も青もある ここではムーンストーンをあてたい 月長石の原産地はインドやスリランカ これももとは青または白である 何色でも良いとゆうわけでわない
今回のマインドストーンは黄金色
・
平山は錫蘭(スリランカ)から月長石を取り寄せていた それを第三チャクラに埋め込もうとしたのはある目的があった これに金剛石と土耳古石を組み合わせることによって「双魂」をひとつにするのだ
翌日また源内が奉行所に平山を訪ねると 別の女がいて平山に何か耳打ちをして出ていった その女は滝とよく似ていたが顔立ちは異国人だった かぶり物でよく見えなかったものの黒髪ではなかったのだ
ああ 彼女は滝の娘でイネですよ 父親はシーボルトだがね
ちょっと困ったことになった 貴公は幕府の鳳凰奉行とゆう役どころを知っているかな 実はそれに対応して西洋の某国に麒麟商会とゆう謎々商会もあってな こいつらが太宰府にある麒麟像を狙っているとゆうのだ 唐人や毛唐の考えはよくわからん
・・
そこへ今度は一人の男が入ってきた
おお これは大村さんか 例の計画は進んでいるかな
紹介しよう こちらは江戸から参られた平賀源内どの
大村とゆうと 永禄年間に初のキリシタン大名であった大村藩の大村純忠さまのご一族ですか
左様 拙者は十二代目の大村純熈ばい 蘭学は学んでいてもキリシタンではなかたい
源内どの この大村さんは洋式軍備に通じているだけでなく 神道無念流の使い手でね もともと大村藩は一刀流・新陰流だったんだが より実践的な神道無念流を知ってからは 江戸の練兵館で「鬼歓」と呼ばれた斎藤歓之助を雇って藩士達に教えさせているくらいのお人よ 私の次の長崎総奉行を任せようと思っている
はぁ でその例の計画とゆうのは
それな この長崎には寛永年間の頃に栄えた大串金山があっての 今はあまり採れなくなったとゆうのは表向きで 実はまだ隠し金山がある そのことは幕府も承知だ 麒麟像くらいは毛唐にくれてやってもよいが こっちはかぎつけられると困る 既にハリスらは我が国から金を大量に持ち出しているからな 計画とゆうのはそれを砂金の形でもっと安全な場所に隠すとゆうこと それを密かに進めているのが幕府の鳳凰奉行なのだ
麒麟が咲う しょのゼロ
ハカセ チャクラの話をネタにして良いのですか
だてに通信教育で印哲を勉強したわけでわないぞ
ココは詳しいシトも多く ご本尊さえおわします
リンポチェ様はすべてを受け入れて下さるお方だ
呆れているだけでは? インドで質問したときも
その件は恥ずかしい マそこがまたよいのじゃが
6つか7つか その上に十とか ゼロもあるの?
ゼロは足の裏だ 十は西島センセにまた聞いとく
グラバー出てきますがフリーメイソンなのですか
知らん ボーイスカウトかロータリーとちゃうけ
ハカセはそのどちらも経験してらっさいますけど
わしはテキトーな東洋と西洋のQ連続体であるよ
はいはい 今日は初登庁です テキトーはだめよ
そのために髭も剃ったしスーツも新調したのだぞ
あンたはいつも見てくれだけのシトですけどねー
だから『失われた時を求めて』とゆうことである
今回タイムストーンから始まっているのがミソか
今のとこ時間軸が乱れているがなんとかなるだろ
麒麟が咲う しょの4
平山のはからいで長崎奉行所の非常勤となった源内 初日の仕事は各部署への挨拶他事務的なことに終始した 彼は役所勤めは好きではなかったが 初サラリーマンも面白いと思ったようだ 彼が本当に幕府側の人間かどうかはまだ謎である しかし時間線は微妙にずれているような気がした
町奉行の仕事は結構忙しい 江戸のばわいは北町と南町の一ヶ月交代制で月番の期間に受け付けた訴状を非番の期間に事務処理する 江戸城に登城するのは朝十時から昼ニ時までで その後奉行所に戻ってお裁きの次官となる 概ね四時には終わるが 残務整理は深夜まで続くことも多かった
当時の時間表記は 正午と深夜をそれぞれ九つとして一刻づつ減っていく数え方だ 正午は午の刻 丑三つ時とは午前3時から4時ごろの間 明け六つとか暮れ六つなどとゆうが 季節によっては昼夜の長さが違うのでテキトー そもそも一分一秒のような細かな管理は必要ない時代であった
辰巳と戌亥は対極であり 時刻でゆうと朝の九時頃と夜の九時頃である
子丑と午未 寅卯と申酉 これらもそれぞれ一つの対になるがシンボルの動物たちに共通点はない ところが辰巳と戌亥はそれなりに眷属に近いとゆえる 巽と乾の一字があるのもこれだけだ
方角における子は北で水行 卯は東で木行 午は南で火行 酉は西で金行 これに土行の地 月行の天が縦軸で戌亥と辰巳である
十二支では辰つまり龍のみが架空の動物だが 鳳凰と麒麟もそうである 鳳凰を酉の要素とすれば実在のケツアルをあてることはできる では麒麟は何だろう 戌亥や午よりは辰だろうか 顔は確かに龍である 龍馬はシンボルか
・
ところで源内 前に密林商会に注文したことがあったと聞くが何だったのか
電気鰻です まさに密林の生き物 昨今は蟻婆商会でも取り扱っていますね
でわ 今度の麒麟商会のトーマス・グラバーとゆう男は信用できると思うか
金なら信じているでしょう その使い方次第かと 彼は武器商人ですからね
麒麟が咲う しょの5
キリンビールの前身である「ジャパン・ブルワリー・カンパニー」は明治18年に三菱グループ創設者の岩崎弥太郎氏が資金を出資してできた その会社の初代社長がグラバー邸の主であるトーマス・グラバーである グラバーは明治維新の立役者である坂本龍馬の支援者であり大の親友であった
彼が新しいビールのラベルを考えたとき 若くして亡くなった龍馬を連想してこのデザインにした ロゴの誕生は明治22年 漆工芸家の六角紫水の作 このデザインには隠し文字があった
グラバーには内縁の広永園とゆう女がいたが五代友厚が紹介したツルと結婚した 長男が後に長崎の実業界で活躍する倉場富三郎である このグラバー・ツルは大阪の造船屋「淡路屋」の娘で離婚して芸者になっていた 家紋が芸者のよく使っていた「揚羽蝶」であり『蝶々夫人』のモデルとゆわれている グラバーといつ結ばれたかは不明
・
源内くん ちょっとまた時代を移動するよ
と平山はまたタイムストーンを弄った 文久3年8月18日
つまり「八月十八日の政変」である
孝明天皇・中川宮朝彦親王・会津藩・薩摩藩など幕府への攘夷委任(交渉による通商条約の破棄、鎖港)を支持する勢力が、攘夷親征(過激派主導の攘夷戦争)を企てる三条実美ら急進的な尊攘派公家と背後の長州藩を朝廷から排除したカウンタークーデター。堺町御門の変、文久の政変などとも呼ばれる。
この政治的混乱に着目してグラバーは討幕派の藩 佐幕派の藩 幕府問わず武器や弾薬を販売したんだな 武器商人とは万事金でいごく 元治から慶応の薩摩藩遣英使節団の海外留学の一件で五代友厚にも恩を売っている おまけに亀山社中とも取引した
となると源内よ 亀山社中の坂本某に会う前に シトツ五代友厚に会ってみないか 渋沢某より面白い「天外者」だぞ ディーンなんちゃらより三浦春馬だろう なにしろ名前に馬がついているからな
・・
ハルマとゆうと 欄和辞典『ドゥーフ・ハルマ』(約50,000語を収録 全58巻)はオランダ商館長ヘンドリック・ドゥーフがフランソワ・ハルマの『蘭仏辞書』をベースに作成したもの 当時はAからTまでしかなかった ドゥーフが帰国したあとは通詞たちが引き継ぎ天保四年に完成した 日本で最初のものは『ハルマ和解』(寛政年間)ハルマとは跳躍の意味 ハルマゲドンは関係ない?
『ドゥーフ・ハルマ』は貴重で緒方洪庵の適塾にも一冊しかなかった 勝海舟は年十両(約130万円)で借り一年がかりで写本した
麒麟が咲う しょの6
五代 友厚(ごだい ともあつ、天保6年12月26日〈1836年2月12日〉 - 明治18年〈1885年〉9月25日)は、日本の実業家 薩摩国出身 通称は才助
何をしたシトかは自習のこと
・
うむ ちょっと戻れば五代は長崎海軍伝習所におるな 坂本も勝も一緒で都合が良い
平山さま シトツ質問が
あなたが時を操れるとゆうことはこの先日本がどうなるかはご存知なのでしょう 五代や坂本がどうなるのかも それで私に一体何をさせようとしているのですか
最初にゆうとるやないけわれ わが国から金が流出することを防ぐために あとひとつ いやふたつの石を探すことだと 例えば五代と坂本がマインドストーンとソウルストーンを持っているとすれば話が早いわけだろう
じゃっどんそいば安直ではなかかばってんでごわすたいなんばいいよっとそんとの話はぁやれんで
おはん 何弁をしゃべっちゅうか
そいも最初に示ぃたはずじゃきに
失われたものを求めているのよさ
しーうえのあらまんちゅ
Achzion-brug
麒麟が咲う しょの7
はたして平山と源内は残りの2つの石を見つけるかどうか
お話しはまだまだ続くのだ
・
次のチャプタに入る前に少しまた時間を巻き戻して 安政年間(1855-1860)のひとつ前 嘉永年間(1848-1855)を見てみよう
嘉永四年 薩摩藩の琉球にある人物が上陸する 日本人である
彼はある理由で亜米利加国にいたことから番所で尋問後 薩摩本土から長崎奉行所に送られた 嘉永六年には郷里の土佐に帰る
ここは史実を脚色して 築野万次郎としておこう
つまり モデルはジョン万次郎のことにかあらん
そして土佐で彼の面倒を見た蘭学の素養もある絵師 河田小龍
その河田小龍が高知城下の藩校「教授館」で直接指導したのが
坂本龍馬や岩崎弥太郎だ 同じ龍の字を持つ坂本龍一が後に教授と呼ばれるようになったことは因果である
・・
さらにもう一人の人物を追加する
彼もまたゆわば時の旅人であるが 源内とは事情はかなり違う謎の人物 いや人物だろうか? いちおう職業は医師なのだが
シーボルトが開いた鳴滝塾には全国から 高野長英 二宮敬作 伊東玄朴 戸塚静海など50人以上の医学を志す有志が集まった
鳴滝とゆうのは京都の地名に肖って長崎奉行の平山が名付けた(史実は第24代長崎奉行牛込忠左衛門勝登) 今は経緯を省略する
前述の中で伊東玄朴は『陽だまりの樹』にも登場する のちに江戸幕府奥医師にまで登り詰めた人物 シーボルト事件では連座を免れている それまで奥医師は多紀一族などの漢方医が務めてきたが家定のコレラや家茂の脚気を治せなかったのである
二宮敬作はイネを養育したことでも知られる シーボルト事件で連座処分を受けた シーボルトが再来日したとき産科医を開業している娘イネを見て敬作の義侠に感涙したとゆう
新たな登場人物とは彼等ではない
突然現れる それも壺の中から?
以下次週
麒麟が咲う 補講
長崎弁を整理する たぶんぼくのFBFに長崎人はいないと思うが ネイチブさんがいたら追加して^^
博多弁や熊本弁と同じ肥筑方言に分類される 中でも長崎弁は「長崎ばってん江戸べらぼう」「長崎ばってん京どすえ」などのことわざに見られるように古くから「お国なまり」の代表格の一つに挙げられることが多かった
終助詞「ばい」「たい」や準体助詞「と」逆接の「ばってん」形容詞語尾の「か」などの共通する特徴を有する
北部(佐世保 平戸など)と中南部(長崎市 大村市 島原市など)で違いがある その他 五島 壱岐 対馬は長崎弁ではない
長崎市中心部は江戸時代に天領として幕府と深い関係があり 中国語やオランダ語に由来する語彙が取り入れられた歴史がある
発音は他の球種方言と同じく 母音の無声化
アクセントは二型 「高低」「高高低」「高高低低」(二拍では第一拍が高く三拍以上では第二拍まで高い)のように発音されるA型と「低高」「低低高」「低低低高」(最後の拍のみ高い)のように発音されるB型の2種類のアクセントを持つ 北部は無アクセントで全てが平板
主な表現
じゃーこん(大根)
きゅー(今日)
くっ(来る)
つんたか(冷たい)
こーた(買った)
よーなか(良くない)
そりけん・そいけん(そうだから)
そっじょん・そるばってん・そいばってん・そがんばってん(そうだけれども)
~ばい ~たい ~んやった ~よる ~ちょる ~じゃろー ~ごたる
用例
「まちさん いこーち おもーとったばってん いそがしゅーして いきださんじゃった」(町へ行こうと思っていたが忙しくて行けなかった)
「まだこもーして じてんしゃに のりきらん」(まだ小さいので自転車に乗れない
「せんせーの こらした」(先生がいらっしゃった)
「はなん きれかと(つ)ば こーてきたばい」(花のきれいなのを買ってきたよ)
「こいだいんと?」(これは誰の?)
「みぎゃいく」(見に行く)
九州ではさらに特殊な薩摩弁(かごんま弁) また長州弁 土佐弁については自習のこと
火の鳥黄金編 第六章 悪魔の辞典 予告
築野ジョン万次郎が亜米利加にいた理由は 土佐の鯵鯖漁船が足摺岬の沖合で難破して伊豆の鳥島に漂着なんと143日もロビンソンクルーソーしていたところをアメリカの捕鯨船に助けられたが鎖国の関係で帰国できずそのままアメリカまで同行して10年ほど向こうで住んでいたからである 彼は金鉱で働いたお金でなんとか琉球まで帰国したもののスパイ容疑をかけられた 当時オランダ語は知っていても英語を話せる人間はいなかった なのでペリーとの交渉に最適だったわけだが これもオランダ語の間接通訳の仕事がなくなると老中たちの圧力を受けてその仕事はできなかった 実際には勘定奉行の川路聖謨や伊豆韮山代官の江川英龍らに評価され 日米和親条約の平和的締結に向け閣外協力した
・
平山と源内がわざわざ時を超えて彼に会ったのは今回のBGM担当を任すためではなく別の目的があった 彼の知識で翻訳を頼みたかった辞書があったのだ それはヅーフハルマではない オランダ語ではなくエゲレス語のThe Devil's Dictionary
築野さん この辞典の“H”の項を調べてほしい
ほほう これはアンブローズ・ビアスの『悪魔の辞典』ぜよ まだ五十年は先の書物じゃき むつかしゅうて ようせんぞね えっちな話ならのー
いや ゼシとも訳してもらわねばならんのだ
その中に我々が探している石の器があるのだ
火の鳥黄金編 第六章 悪魔の辞典 155p
翻訳デスカ 面白ソウデスネ
おおマリア エゲレス語がわかるのか おまいはオランダ人だろ
違イマス ワタシハ U.T デス
なんだそれは Ultra Terrestrial かね そもそもマリアとゆう名前に寓意がありすぎる マリアがフランス語化するとマリー(長音は発音しない) 英語化するとメアリーになる
マリー=ロール・ド・ノアイユならフランス人 次の20世紀で最も大胆で影響力のある芸術のパトロンだな
1923年に彼女が結婚したとき、マリーは夫に「私の心は別の人の上にある」と告白した。夫はそれがコクトーだとわかると得心したというのだから、この夫婦、ともに上々だ。マリーはマン・レイやダリやブニュエルをシネマトグラフに引きこんだ。『アンダルシアの犬』や『黄金時代』はマリーの別荘で封切りされた。マリーの祖母はプルーストが描いた『失われた時を求めて』ゲルマント公爵夫人のモデル、先祖にはなんとサド侯爵がいた。マドレーヌとゆう娘までいるが そもそも茶菓子のマドレーヌとはマグダラのマリア(ラテン語:サンクタ・マリア・マグダレーナ)が語源である
ちなみに
ボッカチオの初恋相手はマリア・ダクィーノ
ショパンの初恋相手はマリア・ヴォジンスカ
(※彼女と訪れた温泉地がかのマリーエンバート)
プルーストの初恋相手はマリー・ド・ベナルダキ
コクトーの最初の詩集は『アラジンのランプ』
・
“H” の項や マリアさんにも見てもらうだな 最初に目につくがは
HADES, n. The lower world; the residence of departed spirits; the place where the dead live.
Among the ancients the idea of Hades was not synonymous with our Hell, many of the most respectable men of antiquity residing there in a very comfortable kind of way. Indeed, the Elysian Fields themselves were a part of Hades, though they have since been removed to Paris. When the Jacobean version of the New Testament was in process of evolution the pious and learned men engaged in the work insisted by a majority vote on translating the Greek word "Aιδηζ" as "Hell"; but a conscientious minority member secretly possessed himself of the record and struck out the objectional word wherever he could find it. At the next meeting, the Bishop of Salisbury, looking over the work, suddenly sprang to his feet and said with considerable excitement: "Gentlemen, somebody has been razing 'Hell' here!" Years afterward the good prelate's death was made sweet by the reflection that he had been the means (under Providence) of making an important, serviceable and immortal addition to the phraseology of the English tongue.
ハデス、n.下界;亡霊の家。死者の住居。
古代(ギリシャ・ローマ)の人々の間では、ハデスの概念は私たちの地獄と同義ではなく、古代の最も立派な人々の多くが非常に快適な方法でそこに住んでいた。確かに、極楽浄土それ自体はハデスの一部だったが、その後パリに移された。新約聖書のヤコブの手紙の訳が進行中だったとき、敬虔で学識のある人々は、ギリシア語の"Aιδηζ"を「地獄」に翻訳することを多数決で主張した。しかし、良心的な少数派の人びとが秘密裏に記録を手に入れ、見つけられるところならどこでも異議を唱える言葉を削除した。次の会議で、ソールズベリー司教は作品を見渡し、突然立ち上がってかなり興奮して言った。(※地獄を消す=馬鹿騒ぎをする)数年後、善き高位聖職者の死は、彼が(神慮の下で)英語の言葉遣いに重要で有用で不滅の追加を行う手段であったことを考えると、後年その死は親しきものとされた。
Chat GPT に聞いてもちっくと何かわからんし面白うないのぉ 下界としちゅーけんど 訳すとしたら黄泉の国か冥界やろ hell の項目は別巻にあるな 地獄とは違うとゆうことかの 後に heaven の項目はあるんじゃき
HEAVEN, n. A place where the wicked cease from troubling you with talk of their personal affairs, and the good listen with attention while you expound your own.
天国、n。邪悪な者どもが一身上の問題を話して、あなたを悩ませることがなくなり、今度はあなたがあなた自身のことを長々と語るのを、善人達が傾聴してくれる場所。
こいの方が皮肉ぽいき単純やと築野は説明する
このどっちゃに石の器たらがあるちゅーんかの
場所のヒントではないか ヴォミア星のような
どう思うかね マリア ん? どこへ行った?
マリアの姿は消えていた
悪魔の辞典 155p-2
築野は構わず続ける
Hades の次の単語は Hag やが
HAG, n. An elderly lady whom you do not happen to like; sometimes called, also, a hen, or cat. Old witches, sorceresses, etc., were called hags from the belief that their heads were surrounded by a kind of baleful lumination or nimbus—hag being the popular name of that peculiar electrical light sometimes observed in the hair.
これは
たまたま好きではない中年過ぎの女性のこと メンドリ (hen) はおしゃべりな中年女の意味 ネコは意地の悪い女の意味 年老いた魔女や女の妖術師は 頭の周囲に一種の災いを為す光 つまり光輪があったと信じられたことがあるきにこう呼ばれたち書いちゅー この単語はときに髪に見られるその特殊な電光の俗称じゃの 沙翁シェイクスピヤが「やさしい女」と言うたように「嫣然とほほえむ美しい女」のことを筆にしちゅー おまさんの愛する人を hag と呼ぶのは今は適当じゃない そがな敬意を示す表現はその女の孫が使えるように取っておかれるもんじゃき
・
それも石の器ではないな だが関連する人物を示しているのかも知れぬ
マリアさんはどこへ行ったのですか
ああ あれは時々姿を消すのだ 気にしなくても良い 持っている紅玉はエーテルの不定形物質で唯一石の形状を取っていないものだからな 現実を司って現実を歪めるとゆうやっかいな性格を持っている そのマスクの裏に
悪魔の辞典 156p
次 と築野は頁を捲る
HALO, n. Properly, a luminous ring encircling an astronomical body, but not infrequently confounded with "aureola," or "nimbus," a somewhat similar phenomenon worn as a head-dress by divinities and saints. The halo is a purely optical illusion, produced by moisture in the air, in the manner of a rainbow; but the aureola is conferred as a sign of superior sanctity, in the same way as a bishop's mitre, or the Pope's tiara. In the painting of the Nativity, by Szedgkin, a pious artist of Pesth, not only do the Virgin and the Child wear the nimbus, but an ass nibbling hay from the sacred manger is similarly decorated and, to his lasting honor be it said, appears to bear his unaccustomed dignity with a truly saintly grace.
ハロちゅうのは太陽や月の暈 厳密にはある天体を取り巻いている光輪 神々や聖徒たちが頭飾りにするいくぶん類似した現象やの 光背や後光と少なからず混同されちゅー 光の暈は純粋に目の錯覚であり空中の湿気によって生ずるものやき 虹と同じや
「キリスト降誕の図」では聖母マリアと御子に後光があるだけでなく聖なる秣おけから秣をもぐもぐと食べちゅーロバも同様にそうなっちゅー そしてロバの名誉のために断っちょくが 本当に気高い気品の故に珍しい威厳を添えて見えるがよ
・
太陽と月 それは金と銀 アマテラスとツクヨミだ しかしこれも違う その暈は手に取れない 色としては橙で器の色は異なっても良いが でわ暈を何かのラップと考えればどうか お喋りではなくてwを付ければ意味は変わるw
今までの所 それぞれの石の外殻は
赤石(気玉) A エーテル(※外殻はなし)
青石(空玉) T 四次元キューブ
緑石(時玉) N アガモットの目(ネックレス)
紫石(力玉) O オーブ
黄石(心玉) S セプター
橙石(魂玉) H ?
現時点では黄玉のセプターもまだ不明
悪魔の辞典 157-168p
築野さん もっとなにか入れ物のようなものはないのかね
ざっと目を通したけんどそれらしいのは見あたらんき でもこがいなもんが
HAPPINESS, n. An agreeable sensation arising from contemplating the misery of another.
幸福 他人の不幸を見ているうちに沸き起こる快い気分
HATRED, n. A sentiment appropriate to the occasion of another's superiority.
憎悪 他人が自分より卓越しているばわいに相応しい感情
HOSPITALITY, n. The virtue which induces us to feed and lodge certain persons who are not in need of food and lodging.
歓待 食物にも宿泊にも困っていない人びとに我々が食物や宿を提供する気になる美徳
HOSTILITY, n. A peculiarly sharp and specially applied sense of the earth's overpopulation. Hostility is classified as active and passive; as (respectively) the feeling of a woman for her female friends, and that which she entertains for all the rest of her sex.
敵意 地球上の人口過剰をことのほか鋭く実感すること 積極的なものと消極的なものとに別れる つまり女性が同性の友だちに対して抱く感情のばわいと 他のあらゆる同性に対して抱く感情のばわいとがそれぞれある
HUMANITY, n. The human race, collectively, exclusive of the anthropoid poets.
人類 共同して人間に似ている詩人たちを排撃する種族
・
なんだそれは 参考になるのかならんのか
ところで平山さま 前々回に(ジャン)コクトーの名前が出ちょったが 先日岩出に菩提樹の蜂蜜を買いに行ったときに黒糖の話があって それでネタを思い出したぜよ
この時代より少し後の人物で ローリング20『ミッドナイトインパリ』にも出たこの人物 プルーストとは友人でもある
ジャン・モリス・ウジェーヌ・クレマン・コクトー
ウジェーヌ とゆう名前はフランスの男性に多いんやき 調べて見よったらこれがなかなか面白いシトびとがおっての ミドルネームだと気がつかんのよ
例えば ちょうどこの時代の
フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ
を始めとして
ウジェーヌ・ド・ボアルネ - ナポレオン1世の養子(皇后ジョゼフィーヌの連れ子)
ナポレオン・ウジェーヌ・ルイ・ボナパルト(ナポレオン4世)
ウジェーヌ・ミンコフスキー(あの数学者ではなく精神科医)
ウジェーヌ・カリエール(ロダンの友人の画家)
ウジェーヌ=エミーユ=ポール・グランデル(のちのポール・エリュアール ※ダリの妻ガラの最初の恋人)
ヴァランタン=ルイ=ジョルジュ=ウジェーヌ=マルセル・プルースト!
で ウジェーヌのスペルは Eugène つまりユージン?斧に気をつけろじゃき
黄石の外殻 セプターは王笏とゆう杖やが まー斧みたいなもんやなかったかと思うての
そりゃ こじつけだw
しかし長崎伝習所の一期生に小野友五郎とゆう数学者がいたな 勝と一緒に咸臨丸に乗った同僚だ そやつの話も聞いてみよう
悪魔の辞典 157p
築野は ”REMIXZ” を続ける
HANDKERCHIEF, n. A small square of silk or linen, used in various ignoble offices about the face and especially serviceable at funerals to conceal the lack of tears. The handkerchief is of recent invention; our ancestors knew nothing of it and intrusted its duties to the sleeve. Shakespeare's introducing it into the play of "Othello" is an anachronism: Desdemona dried her nose with her skirt, as Dr. Mary Walker and other reformers have done with their coattails in our own day—an evidence that revolutions sometimes go backward.
絹やリンネルの小さな四角い布きれで顔に関して様々な恥ずべき役割を演ずるに用いられるが 葬式の際には 出ぬ涙を隠すのに特に便利なもの ハンカチは最近の発明であり我々の先祖はこんなものをまるで知らず こうした役割は袖に託していた 沙翁シェイクスピヤがハンカチをオセロの中で用いているのは時代錯誤である デスデモーナはスカートで鼻をかんだのだ ちょうどメアリ・ウォーカー博士(アメリカの医師 女権の支持者 男装の女性)その他の改革家たちが 今日モーニングなどの裾を用いるようにである これで見てもわかるように革命とゆうものは時に逆行するものなのだ
・
ハンカチは入れ物とゆうには面白いかも知れぬがどうか 革命に関連づけるとゆう見方は使えるかも
メアリが出た これはマリアの英語化だな ウジェーヌのときのようにもう一度整理して頂きたい 築野さん
マリアは主として欧羅巴系の女性名やが 複合名としては男性にもある 伊太利語や葡萄牙語ではマリーア 西班牙語では単独でマリーア 後に続ける場合はマリア* 独逸語ではマーリア 仏蘭西語ではマリー(長音は発音しない) 亜米利加語ではメアリーとなるぜよ
そもそも新訳聖書に出てくるだけで聖母マリアを始めマグダラのマリア(茶菓子マドレーヌの語源)やマリア・サロメなど10人ほどある だからメアリーやマリーを含めて王侯貴族の名前には大変多い マリア・ヴァレフスカ はナポレオンの愛人やし マリー・アントワネットもマリアだ 芸術畑ではマリア・カラスは著名な歌手 マリア・フォン・トラップはサウンドオブミュージックのモデル ウェストサイドストーリーのヒロインとか スポーツ界ではマリア・シャラポワ 男性ではライナー・マリア・リルケがある メアリー・シェリーはイギリスの小説家で「フランケンシュタイン」の作者 映画メトロポリスのロボット・マリアはアトム誕生シーンに酷似しちょる 手塚大先生なら「やけっぱちのマリア」じゃの
・・
一人の武士が入ってきた
小野広胖友五郎でござる
おや 築野万次郎どのではないか 貴公の小笠原諸島の領有と捕鯨基地化のご提案により外国奉行の水野忠得さまと咸臨丸で調査することになり申したぞ
さっそく平山と源内が口を挟んだ
お忙しいところをよくぞ参られた 小野さん 勝麟太郎の友人であるあンたが老中阿部正弘の直命でこの長崎海軍伝習所に来たことは知っている 軍艦頭取として異国船防備のために江戸湾測量だけでなく 次は勘定吟味役にもなるはずだ その密命は 外国奉行とはゆうが 実は幕府特命の鳳凰機関のことだろう
伝習所の後輩榎本武揚さまや 勘定奉行の小栗忠順さまも関与しているはずですね おまけにあなたが購入する軍艦は「ストーンウォール号」つまり無限石外殻ではないですか
なぜそれを知っている と小野は驚く
悪魔の辞典 補足
東艦、前名 甲鉄艦は、日本海軍の軍艦。浅瀬で使用される衝角(船首の顎の部分を敵艦に直接突っ込んで破壊する固定武器)と大砲3基が備わっており、外洋航行能力を持ちながら装甲で覆われた日本の軍艦で、日本海軍の草創期の艦である。
これが小野友五郎がアメリカから購入した「USS Enterprise」もとい「CSS Stonewall」で 当初のコードネームは「スフィンクス」だった もとは南北戦争の時に南軍が内緒でフランスのナポレオン三世に発注した当時の最新兵器である なぜスフィンクスかとゆうと 北軍つまりアメリカ政府にわからないようにフランスはエジプトに売るとゆう前提にしたからだ しかしそれはばれてしまう そこで80万クローネでデンマークに売る話も値切られたりしてお流れとなるが 最終的には南部連合水兵達は洋上でこのスフィンクス号を乗っ取り 船名を「ストーンウォール」に変更しアメリカに向かった 値段は16000ドル 日本がいくらで購入したかは不明
艦首砲郭部には300ポンドアームストロング前装式「波動砲」(口径27.9 cm)を単装砲架で1基を配置 船体中央砲郭部に70ポンドアームストロング前装式「フェイザー砲」(口径12.7 cm)を単装砲架で片舷1基ずつ計2基を装備している 問題は装甲で 本艦の防御要求は対15インチ砲防御を目標として設計され 北軍の持つあらゆる種類の艦砲に対して貫通されない防御力が要求された
・
ちょと待てぃ 波動法とかフェイザー砲とかそげなテキトーな設定でよいのかw
いや 「ストーンウォール」ちゅう名前が無限石外殻に使えるのでわないかとw
今日は宮仕えの二日目である まだ仕事はないとゆえ 遊んでいるばわいではw
しかし資料は山積しています おまけにネットで検証するといろいろ繋がってw
悪魔の辞典 164p 169p
築野は頁を捲り 首をかしげていた
なかなか見つからんが ちょっと変わったものがあったぜよ
HIPPOGRIFF, n. An animal (now extinct) which was half horse and half griffin. The griffin was itself a compound creature, half lion and half eagle. The hippogriff was actually, therefore, a one-quarter eagle, which is two dollars and fifty cents in gold. The study of zoology is full of surprises.
身体が半ば馬 半ばグリュプスといった(今は絶滅した)動物 グリュプスはそれ自体半ばライオンと半ば鷲との組み合わせた生き物であった それ故にヒポグリフは実際には四分の一の鷲(10ドル金貨の裏面に鷲の図柄がある)にすぎなかった しかし金貨では2ドル50セントなのだ 動物学の研究は驚異にみちている
HYDRA, n. A kind of animal that the ancients catalogued under many heads.
古代人が多頭類の中に分類した動物の一種類
・
これは絶滅やのうて架空の生き物じゃき グリュプスとはグリフォンのことじゃがお探しの麒麟とは違うき ヒドラの方はちゅうと無限石とやらを狙っている何処ぞの組織やなかったかの
それは何かある 調べてみよう
隠された色があるのかも知れん
ヒドラとゆえばナチスの組織でござる 我が国の忍者集団ハンドと関わりがあります ハンドも”H”がついていますし 確かテッセラクトのコズミックキューブを開発した A.I.M. とゆう科学兵器開発部門ですな
HAND, n. A singular instrument worn at the end of the human arm and commonly thrust into somebody's pocket.
・・
話を聞いていた小野友五郎はかぶりをふった
忍者集団ハンドは鳳凰機関ではありませんよ 科学兵器とゆうことになると話は違う 平山さまや源内どのの方が詳しいでしょう 確か長崎には他にも怪しい人物がもっと来ていたはずですが
源内は笑う
それはたぶん “江助” つまり司馬江漢ではないか ここで羅針盤や雷電瓶を見つけたとかゆうておった
小野は続ける
司馬江漢は単なる変人です むしろあまり知られていない讃岐の日柳燕石や富山凌雲とかね まー表向きは物見遊山ですが 彼等は吉田松陰 桂小五郎 高杉晋作らとも交友があって
平山が遮る
鳳凰機関のことは勘定奉行の川路聖謨が長崎に来たときに直接聞きだしたことだ きゃつは堅物で 賄賂もハニートラップもきかんでの ただしこの国の将来を見ている男だ 源内どのもいずれ種痘所設立で世話になるだろう
悪魔の辞典 161p
築野は もうあとはあんまり残ってないよ と
HEART, n. An automatic, muscular blood-pump. Figuratively, this useful organ is said to be the seat of emotions and sentiments—a very pretty fancy which, however, is nothing but a survival of a once universal belief. It is now known that the sentiments and emotions reside in the stomach, being evolved from food by chemical action of the gastric fluid. The exact process by which a beefsteak becomes a feeling—tender or not, according to the age of the animal from which it was cut; the successive stages of elaboration through which a caviar sandwich is transmuted to a quaint fancy and reappears as a pungent epigram; the marvelous functional methods of converting a hard-boiled egg into religious contrition, or a cream-puff into a sigh of sensibility—these things have been patiently ascertained by M. Pasteur, and by him expounded with convincing lucidity. (See, also, my monograph, The Essential Identity of the Spiritual Affections and Certain Intestinal Gases Freed in Digestion—4to, 687 pp.) In a scientific work entitled, I believe, Delectatio Demonorum (John Camden Hotton, London, 1873) this view of the sentiments receives a striking illustration; and for further light consult Professor Dam's famous treatise on Love as a Product of Alimentary Maceration.
黄石マインドストーンはセプターの器とのことですが
マインドとゆえばこれですかね ちょっと長いけろも
自動筋肉式血液ポンプ 比喩的にはこの有用な器官は情緒と感情の座である しかしこれは過去に広く信じられた考えの遺物でしかないところのまことにケッコウな空想である …
筆者もそろそろめんどくちいので 以下略ですw
それでもうシトツの方の 橙石ソウルストーンですが
ソウルゆうたら魂ですね Sの項目にはそれがおます
逆引きしてみましょうか さらに長いので半分だけで
SOUL, n. A spiritual entity concerning which there hath been brave disputation. Plato held that those souls which in a previous state of existence (antedating Athens) had obtained the clearest glimpses of eternal truth entered into the bodies of persons who became philosophers. Plato himself was a philosopher. The souls that had least contemplated divine truth animated the bodies of usurpers and despots. Dionysius I, who had threatened to decapitate the broad-browed philosopher, was a usurper and a despot. Plato, doubtless, was not the first to construct a system of philosophy that could be quoted against his enemies; certainly he was not the last.
内容的にはめぼしいところはないですから訳はしませんが ただハートは胸にあり ソウルは腹にあるとしています チャクラの違いでしょうか 色としては第二は橙でおへそ 第三は黄色でみぞおち 第四は緑で胸です これも少し無限石の概念と違いますね ソウルストーンは橙色 マインドストーンは黄色 そして緑はタイムストーンですから
うーん 振り出しに戻るかな
いいえ この項にはもうシトツ手がかりが残っています
あえて 訳はしませんけれども箱の一番底にありました
HOPE, n. Desire and expectation rolled into one.
Delicious Hope! when naught to man is left—
Of fortune destitute, of friends bereft;
When even his dog deserts him, and his goat
With tranquil disaffection chews his coat
While yet it hangs upon his back; then thou,
The star far-flaming on thine angel brow,
Descendest, radiant, from the skies to hint
The promise of a clerkship in the Mint.
・
いったい何をしておられるのか と小野は問う
それは科学である いや哲学か と源内は答う
算術なら和算も洋算も得意なんですけどね そうだ科学なら私の友人でミンコフスキー空間の研究をしている坂田ミジンコスキーてのがおりますので彼に聞いてみましょう
火の鳥黃金編 第六章 補足二
幕末は日本史上もっとも沢山の著名な人物が入り乱れる時代であり その背景はなかなか小ネタに書き切れるものではない もう少しご辛抱いただきたい へーとゆう名前も多いはずだw
さて
勘定奉行とは江戸幕府の役職のひとつで つまり財務大臣 財政はもちろん直轄領の支配役でもある 定員は四人 財政・民政を主に扱う勝手方勘定奉行と 訴訟関連を扱う公事方勘定奉行とに分かれる その職務は全く別のもの
歴代勘定奉行の中で前述した 川路聖謨 水野忠徳 小栗忠順の関連する来歴をまとめる
川路聖謨 (としあきら)
享和元年(1801) - 慶応四年(1868.4)
公事方勘定奉行(嘉永五年1852年 - 1858年)
日露交渉ではその人柄をプチャーチンに認められる 頑固な官僚だが海外事情に通じ文化的素養もある 水野忠邦失脚の時や 井伊直弼の一橋派排除など何度か左遷されている 外国奉行(文久三年1863年 -)で復帰後引退 江戸無血開城を知らぬまま同日に自決
※川路が関わった条約
黒船来航(嘉永六年1853年)
クリミア戦争(1853-1856) ロシアVS英仏土
ロシアのプチャーチン長崎に来航(嘉永六年1853.8)
イギリス東インド会社司令スターリング長崎来航
(嘉永七年1854.9)※プチャーチンを探したが既に帰国していた
日米和親条約(嘉永七年1854.3)
日英和親条約(安政元年1854.10)
日露和親条約(安政元年1854.12)
日米修好通商条約(安政五年1858.7)
※彼は朝廷の承認を得られず川路の弟がハリスと調印
日英修好通商条約(安政五年1858.8)
日仏修好通商条約(安政五年1858.8)
日露修好通商条約(安政五年1858.8)
水野忠徳 (ただのり)
文化七年(1810) - 慶応四年(1868.8 )
浦賀奉行(嘉永五年)
長崎奉行(嘉永六年)
勘定奉行(安政元年 1854年 - 1857年)
外国奉行(文久元年 1861年 - 1862年)
※貨幣に関しては有数の理論家であり 幕末における金貨の流失を安政二朱銀の発行により防ごうとした立役者であるが 諸外国とすぐもめるので何度か左遷されている
日露交渉の時は長崎で川路を補佐した オランダ商館長などの助言をまとめ幕府海軍設立に尽力する そこで出てくるのが水野のもとで軍艦奉行になる小野友五郎とゆうわけだ ストーンウォール号購入の話は幕府発案だが 実際に購入するのは明治政府である
ちなみにストーンウォールとは南北戦争の南軍でリー将軍の片腕だったトーマス・ジョナサン・ジャクソンが北軍相手に石の壁の働きをしたことでついた愛称である 彼は南軍最優秀の将帥だったが味方の誤射で死亡 もし存命ならゲティスバーグの戦いはリー将軍が勝ったかもしれないとゆわれるほどの人物
小栗忠順 (ただまさ)
文政十年(1827) - 慶応四年(1868.5)
勘定奉行(1862年、1862年 - 1863年、1864年、1865年 - 1868年)
今回もっとも謎の人物である
悪魔の辞典 補足三
結局 ”H" の項目にこれだとゆうものはありませんでした もちろん ”HOPE" はあったのですが H島大学水畜産学部水産学科の坂田ミジンコスキー教授によると ミンコフスキー時空のローレンツアンビバレントホールドは時間と空間座標が混合しているとゆうことです 後年221博士は時間を時計の副産物 空間を隙間よりは広いが拘束時間よりは小さいとしており 「希望」とは要求ほど当然ではない望みであると述べています 言語的特性から「ハナモゲラ」「ハネモコシ」「ヘラハリ」「ハラヒリヘラチョ」なども ”H" の項目からは削除されています
困ったな とりま Way "Home"
Home, n, the place of last resort - open all night.
次のチャプタに「希望」を繋ごう
火の鳥黃金編 第七章 麒麟商会 予告
築野さん ご苦労さま 悪魔の辞典には増補版があって 地獄 魔王 神 仏教 罪 罰 憎悪 愛情 不条理 賽子などが追加されているが そこにも石の器のようなものは見当たらないな
平山は尋ねる
ところで小野さん 小栗忠順とはどうゆう人物か
それは … と小野友五朗はいったん口ごもったが
安政七年(1860年)に日米修好通商条約批准のため米艦ポーハタン号で渡米し地球を一周して帰国したことは知ってます 独特な言語センスを持っていて 頑迷固陋な役人のことを「器械」とゆう単語を捩って「製糞器」と呼び彼らを嘲っていますね 英語の「company」を「商社」と訳したのは小栗さんですよ
「亀山社中」と「麒麟商会」を調べてみたら如何でしょう
それには『九来印の壺』つまりあの『雷電瓶』が必要です
なるほど 壺または瓶とゆうのは悪魔の辞典には載っていなかったが そこからアラジンの話に繋がるわけだ 土壇場で思いついたとはゆえ筆者もつじつまを合わせるために必死だな なにしろあと一週間でストーンウォール いや スフィンクスに答えを出さねばならんからな
ソウルストーンの外殻として 魂の入れ物は肉体だとゆうグノーシスやプラトニズムよりわかりやすいでしょ
そうゆえば以前『魂のルフラン』を聴き取りしたときには気づかなかったが 布石の回収になるかも知れない
以下次週
火の鳥黃金編 第七章 麒麟商会 壱
Star Fleet "CSS Stone Wall" は発進した
とはゆえ グラバー邸はすぐ近くだわ
出迎えたのは五代友厚そのシトである
おこしになるのは分かっていましたよ 平山さん
なら話は早い 用向きも知っているな
でわこちらへ グラバーは不在ですが
改めまして 私が 五代友厚 通称=才助でござる かたくるしいのはやめて とゆうより かごんま弁は読者が分からないし 筆者もめんどくちいので フツーにお話ししますよw
まずは面白いものをお見せしましょう
これは私が藩主・島津斉興に命ぜられて雑賀小学校の夏休みの宿題で作った世界儀です 史実では実は兄が作ったともゆわれているんですが 本当は私が父に手伝ってもらった物でしてねw っはっは
五代さん 我々はそんな話を聞きに来たのではないぞ
わかっていますよ 実はこれは単なる貯金箱でして この中には あるものが入っています
彼が中から取りだしたのは 黄色く輝く石だった
そそれは ひょっとしてマインドストーンではないか
ええ 黄石としてはシトリンかトパーズと思ったのですけれど それより細工師に特別に捜させたものがこちらです ジュラ紀のアンバーつまり琥珀ですね
ううむ いきなりそう来たか とゆうことはもちろん中には封じ込められているものがあるとゆうことだ
そうです 封じ込められているとゆえば
もシトツありますが それはまたあとで
麒麟商会 弐
五代がグラバーとの合弁で作った「そろばんドック」は 日本に現存する商船用石造りドックとしては最も古い「旧横浜船渠第2号ドック」(※現ドックヤードガーデン)よりも前である 長崎の小菅修船場跡に今も遺構があ
る
・
五代さん あンたの才能はたいしたもんだ 鉱山技術にも長けている 坂本君とも仲が良いだけでなく 大久保と木戸と板垣の不仲を穏便に取り持ったり NHKがとりあげてからは むしろ東の渋沢某より人気がある 後の世では大阪の吉村藩主までがコメントしているぞ
それより平山さんが聞きたいのは麒麟商会の話でしょう グラバー氏が太宰府天満宮の麒麟像を欲しがっていたのは会社のロゴに使うシンボルマークとしてです 表向きはw
ほほう でわ裏向きは何かね
大河でご存知のように 仁の心を持つ君主が生まれると姿を現す麒麟は泰平の世のシンボル 麒麟商会は幕末のドサクサで悪どいことを企む輩を始末する組織と思ってもらって良いですよ ハリスのようにこの国から金を持ち出す奴もそうです ただ幕府の鳳凰機関と考え方は違います グラバーはそのために支援してくれている 開国とゆう方法で新しい国の威信を示すことです
そのためのシンボルがマインドストーンと まだわからないソウルストーンの入れ物とゆうか守護獣 そもそも麒麟は東洋の霊獣で西洋の神獣にはないのです 儒教では鳳凰 霊亀 応竜と共に「四霊」と総称されます
近いところではスピンクスでしょうか スピンクスはつまりスフィンクスのことでエキドナの娘 異父兄弟にはキマイラやケルベロスやヒュドラもいます エキドナの叔父がペガーソスで祖父母はポセイドンとメデューサ まー特に今回はヒュドラとゆう某組織があるのでそのからみもあります 日本におけるヒュドラは八岐大蛇ですが ヤマタがハつの叉だとすれば頭は九つとゆうことになり 九頭竜などとゆいます ブッダを雨から護ったナーガは頭が七つですね
それでスピンクスの「四二三」問題が出てくるわけか
合計は九 しかし今回はその謎解きの解釈は違う 「四霊」のように「四」は東西南北つまり白虎と青竜そして朱雀と玄武だから 鳳凰(機関)を朱雀と見れば対極は玄武 つまり亀 これは亀山社中のことではないのかね そして麒麟はその四つの中央に位置する もしくは土(地)であり その対極は天だ 次の「二」である天を太陽と見るか月と見るか そしてその次の「三」は何だ?
そのとき 平山の胸のペンダントでありアガモットの目 すなわちタイムストーンの翠玉が輝いた
・・
スピンクスは麒麟ではありません
突然現れたのはマリアだった そして言い放つ
応竜 それも年老いた応竜である黄竜です
『瑞応記』では 黄竜は神の精 応竜は四竜の長と記されています 四竜とは蒼竜(青竜)赤龍(紅竜)白竜 黒竜のこと そしてまた応竜は天馬(麒麟)を生み 飛竜は鳳凰を生むのです
これが スピンクスの謎ゞの最初の四と二
・・・
翠玉 つまり緑のランプを司っているのはお前だったのかマリア そしてスピンクス しかしお前は竜ではないはずだ その次の三とは何だ
もうすぐわかる いや わからない
残りのもう一つの石が 見つかれば
麒麟商会 参
平山さま 今日は週に一度の宮勤めの日でござる 先程の件で調べ物をしたいので暫し失礼致す
とゆうことで源内はいったん奉行所に戻る
・
四二三問題
オリジナルの有名な謎かけは「一つの声をもちながら、朝には四つ足、昼には二本足、夜には三つ足で歩くものは何か。その生き物は全ての生き物の中で最も姿を変える」とゆうもの
例えば
麒麟は四つ足 鳳凰は二つ足 +羽 +尾
麒麟は古くは一本角もしくは角の無い姿だが後世では二本角や三本角で描かれる 形は鹿 顔は龍 牛の尾と馬の蹄
鳳凰の頸には「徳」翼に「義」背に「礼」胸に「仁」腹に「信」の紋がある
書物によっては若干の違いがある 特に日中間に相違が見られる
現代の中国では一般に、背丈が12-25尺の大きさがあり、容姿は頭が金鶏、嘴は鸚鵡、頸は龍、胴体の前部が鴛鴦、後部が麒麟、足は鶴、翼は燕、尾は孔雀とされる。
これに対し日本では一般に、背丈が4-5尺ほどに小さくなり、その容姿は頭と嘴が鶏、頸は蛇、胴体の前部が麟、後部が鹿、背は亀、頷は燕、尾は魚であるとされる。
応竜は龍の一種で もっとも麒麟に似ている
4本足で蝙蝠ないし鷹のような翼があり足には3本の指がある
三つ足とゆうと燭台によく見られるが 鼎をゆう女房詞でもある
三つ足で有名なものは 太陽の化身である八咫烏 この三本足は天・地・人を表す 中国神話だけでなくエジプト神話にもある
アマビエ様も三本足 三本足のカエル(金蟾:中国神話)など
三本足の生き物は自然界にいないが 2本の足ともう一つの部分例えば尻尾などでバランスを取って休むものはいる(ミーアキャットなど その他キツツキなど鳥類や樹上生活の動物に見られる)
三足歩行とゆうのがある オウムが登山歩行中に示すとゆわれるがエビはない そのうち佐久川博士が報告するだろう オウム以外ではカンガルー 魚類にもある(三チョウチンハダカ科)
クラークの「宇宙のランデブー」ではラーマ人は3に拘っている
ボーグが敵わなかった生命体8472は三本足 ピカ3のオチに出てくるかどうかは? セブンが加わっているとはゆえ TNG再びなわけだからジェインウェイが助けに来るなどとゆうのは安直
ギザの三大ピラミッドは4:2:3の大きさである
ピラミッドの配置は火星(第4惑星)金星(第2惑星)地球(第3惑星)を表すとゆう説がある
スピンクス 古代エジプトにおける本来の名は不明だが、ギリシア語名は古代エジプト語シェセプ・アンク(szp 3nh, シェセプ=姿・形 アンク=再生・復活の神 「アンク神の像」の意)に由来するのではないかとする説がある。ただしこの語は神あるいは王の像に対してのみ使われており、合成獣に使われた証拠はない。
スピンクスは女性名詞であり、中国語では「獅身人面像」または「獅身女面像」と訳される。夏目漱石は『虞美人草』の中で「獅身女」という漢字に「スフーヒンクス」という熟字訓を当てた(漢字検定1級の問題集に「獅子女」という表記が見えるが典拠不明)。永井荷風は『あめりか物語』の中では「怪像」に、『ふらんす物語』の中では「怪神」に熟字訓をあてている。一方、ヘロドトスはエジプトの合成獣を描写する際にこの名詞を「Androsphinges」と男性化したが、これが男性スピンクスの唯一の例である。また村井知至『社会主義』p14には「スヰンクス」という表現があり、明治・大正期には様々な表現が散見される。
諸星大二郎の漫画では「解明獣」がこれにあたる
オリジナルの謎かけに戻ると
「嬰児にあっては四つん這いの四本足 成人して二本足 老いて杖をつき三本にとゆう『人間』のことですね」
「その通り だがそれは正解か そもそもこの問いは朝昼晩のタイムラインについて問われたものではない そう知られているのは紀元前一世紀のディオドロスの解だが 問いの部分は最も古い紀元前四世紀のアスクレピアデスでも人口に膾炙した通りには記述されていないのだ 本来の著書に由来する韻文形では それは『声は同一であるのに、二本足でも四本足でも三本足でもある地上に住むもの(エスティ ディプン エピ ゲス カイ テトラプン フ ミア ポネ カイ トリプン)』は何かと訊ねている 特にこの声が同一のところを見ても 嬰児が成人や老人と同じように同じ声のわけはないだろう」
「ああそうでした この問いに『人間』と答えたオイディプスですが それはオイディプス自身のことであるとゆうのを思い出しました オイダとは『知る人』の意味であり プスは『脚』の意味です さらにディは2のことだから 件の謎かけの四本脚はギリシャ語においてはテトラプス 三本脚はトリプス 二本脚がディプスと書かれているものも」
「一つの声」に鍵があるが 問題は時空の考え方
東西南北の4 青 白 朱 玄(黒)
龍 虎 雀 武(亀)
天地の2 銀 黄
金
3?
三種の神器 剣 玉 鏡
三原色(光) 赤 緑 青
無限石 赤 青 紫 緑 黄 橙
チャクラ 赤 橙 黄 緑 青 藍(紫)
虹 赤 橙 黄 緑 青 藍 紫
・・
スピンクスに例えられた女性がある コクトーの愛人ナタリー・パレ
ピカソの二番目の妻 ジャクリーヌ・ロックを描いた作品「花とジャクリーヌ」は現代のスフィンクスと評された
・・・
楠本イネの楠本は長崎に多い名前だが
実数で一番多いのは大阪府(長崎県は三位)
人口比一位の県は和歌山県(長崎県は二位)
実数一位の市町村は田辺市(長崎市は三位)
麒麟商会 四
平山さん 四と二はこじつけられますが三はどうもわからないですね
源内さんお得意のゼロ学ではどうかね
まず鳳凰と麒麟をどうみるかとゆうと
例えば 土気の三合とゆうのがありまして
土(気)は午に生じ 戌に旺んに 寅に死す 三辰は皆土也
を当てはめると 以前シンアトム今昔物語のときに書いた物ですが
>
産んだ天馬の午と 育てたお茶の水の戌
そしてアトムが土ならばうまく符合する
<
鳳凰は 酉なわけですから
陰陽は申 対極は卯ですよ これはないなー
申酉とセットにしても 寅卯もないなー
麒麟は おそらく辰巳か戌亥でしょ 午未は?
どのみち 辰も午も戌亥も酉に関連性がでてこない
なので やはり土気の三合に戻ると
卵の三合もありますから 巳と丑の 丑は実は亀のことで
鳳凰=朱雀?に対しての対極 は玄武の亀です
これに巳のセットとして辰巳を考えれば
これは龍とみることができます が
どのみち麒麟を何かにたとえることは難しいのです
それでスピンクスを持ってきたのは良いが でわ鳳凰はフェニックスかとゆうとどうか 大きな違いとして鳳凰や朱雀に永遠の命とゆう概念はない またフェニックスに雌はいないのは 卵からの孵化ではないからだ 不死でもなく何度も蘇るとゆうことだ
鳳凰機関は不死を求める火の鳥捜索機関ではないのですか
違イマス
トマス・グラバーがあらわれた
オ話ニ遅レテドウモスミマセン カタカナめんどくちいのでフツーにしゃべりますね 探していた物が見つかりました 波斯国の玻璃商人からやっと手に入れたのです 平山さんのエレキテルが壊れていたのはこれのせいですよ
雷電瓶だな 後世に真空管と呼ばれる
それともうシトツ
ラルフが教えてくれたのですが
スピンクスばかりに目が行ってるが鍵はこれでわないかと
そうかエキドナとゆうことか
辰ではなくて巳だったわけだ
スピンクスやヒュドラの母で
ポセイドンとメデューサの孫
実はガイアとタルタロスの娘
兄弟のゲーリュオーンは三頭
息子のケルベロスだけでなく
キマイラも獅子山羊竜蛇三頭
パンデツノクは北極星を中心とする太陽系であって、テタートコスモスというのは「類似物の相互誘引によってくっついた惑星的凝集体」なのである。ヘローパスが時の流れで、トリアマジカムノが世界の創造と維持を支える第2法則で、パーガトリーが「三脳生物」なのだ。この三脳生物はアブルストドニスとヘルクドニスの二つによってケジャス体と魂体をつくっているらしい
麒麟商会 五
さて 五代さん グラバーさんも揃ったところで 入れ物の話はいったんおいといて あンたの鉱山技術知識で「無限石」をどう考えるか教えて欲しい
無限石をクリスタルと考えてみましょう
まずグラバーさんのゆう商人は亜剌比亜の砂漠で雷つまりエレキによって石とゆうよりは硝子を作ったわけです これをはるばるシルクロードを通って東洋にもたらした 商売としては我が国の金との交換ですがね 硝子の元となる非晶質固体はケイ酸塩です 古称としては瑠璃や玻璃 四宝のシトツとしては金銀につぐものです
瑠璃はラピスラズリであり 十二月二五日の誕生石であることはご存じですね
玻璃は水晶であり 石英を成分とする珪砂あるいは珪石 中でも砂金のような輝きを発するものは 砂金石(アベンチュリン)と呼ばれています このアベンチュリンは四月二三日の誕生石です
四二三問題の謎は誕生石と関係があるとゆうのか
まーネタのシトツですよ ところで
私=五代は申年 グラバー氏は戌年
源内さんは申年ではなくて本当は酉年ではありませんか
申と酉と戌が揃えば何ができるか そう 鬼退治ですね
ネタとしては面白い でわ色をどう見る
色は色々ありますよ 発色の原因は不純物の混入と放射線による結晶格子欠陥によるものです 石英と水晶の違いは結晶の生成過程による形の違いで 貝原益軒が「大和本草」でその定義を間違えたことについて 源内さんは自書の「物類品隲」で指摘しておられたではありませぬか 我が国でも水晶は各地で産出しますが 現在では水晶の採鉱を目的とする鉱山はありません
赤水晶は ストロベリークォーツ(酸化鉄由来)
紅水晶は ローズクォーツ(チタン由来)
青水晶は トルマリン(リシア電気石)
紫水晶は アメシスト(発色原理は複雑)
緑水晶は プラシオライト(アメシストを加熱)
黄水晶は シトリン(発色原理は複雑)
橙水晶は タンジェリーナクォーツ ゴールデンヒーラー
煙水晶は スモーキークオーツ(トパーズの一種)
黒水晶は モリオン(アメシストに放射線照射した色)
ガラスに似ているものでは オプシディアン(黒曜石)
長崎でも採れますが隠岐島が有名です
特に出雲神話に関わりが深い
麒麟商会 六
麒麟には種類があるんです ご存じでしたか
あらま それは初耳
麒麟にはいくつか種類があると言われ、青い物を聳孤(しょうこ)、赤い物を炎駒(えんく)、白い物を索冥(さくめい)、黒い物を甪端(ろくたん)/角端(かくたん)、黄色い物を麒麟と言う
これも青赤白黒の四方と中心の黄ではないか
今回はまず中国神話だからなー
鳳凰(赤)も 五種類の色分けがあって 鸑鷟(紫)鵷鶵(黄)青鸞(青)鴻鵠(白)など 青は緑 紫は黒でもある
五色旗は神道の吹き流しです 中国の五行説が発祥で
ゼロ学風水または六行だと4+1は4+2となります
4+1(2)+3とこれに三種の神器を組み合わせる
不思議なのは方角的に黄色を中心として
青と赤が右と下 白と黒は左と上にある
それぞれが向かい合ってないのは何故か
青赤黄の三原色に対し白黒は特別な色
厳密には色の調合で生み出せない色だ
白と黒は明暗とも考えることができる
青赤黄白黒五色は古代中国正色が根源
東西南北や春夏秋冬に割り付けられる
縦軸天地を自由に上り下りできるのは
龍の一族である 応竜は黄竜が年長だ
冠位十二階での最高位の色とは紫だが
陰陽五行説では紫を重要視していない
同じ頃に成立した儒教思想でもそうだ
紫を崇めたのは道教思想とゆうことだ
根本は宇宙における天体の運行である
紫微垣とゆう北極星を神格化すること
しかし 皇帝が纏う衣服の色を見ても
西洋では紫だが 東洋では黄色である
四色に対し後から加えられた色なのだ
何にせよ 麒麟商会は我が国の新しいビジネス形態とゆうことで 鳳凰のようにお札や硬貨のデザインに使われていないのが不思議 信長は麒麟を花押にしていますがね
結局 石の話はどうなったの?
資料山積で混乱してんのちゃう
もシトツ肝心なものを忘れてた
九 来 印 の 壺
しかもこれはトリプスなのです
中にソウルストーンが入ってる
でも 開け方がわかりませんけ
三次元の生き物には不可能かも
私ならできるわ ミーバだもの
マリアが 壺を擦ると
一陣の煙とともに
魔人があらわれた
火の鳥黃金編 第七章 麒麟商会 七
九来印の壺から現れた ランプの精
魔神「ジン(ジーニー)」は言った
・・・・
・・
・・・
誕生日おめでとう マリア=アルベルチーヌ
あなたの願いを三つ叶えよう スワンの愛で
“ Le vierge, le vivace et le bel aujourd’hui …
・
残りの3とはそうゆうことか と皆が笑った
スピンクスは神々のおいたシトツの囮だった
その三つの願い(謎々)にはルールがあった
「人殺しはできない」
「死んだ人間を生き返らせることはできない」
「人の心を操ることはできない」
基本は 道理にかなっている必要があること
それから 願いの数を増やすことは出来ない
三つ目の願いが あと三つとかはあかんのだ
四二三問題の解は
4と2の時空の狭間で 3とゆう数字は 魂と精神と肉体の三位一体のことである 三度目の正直とか 仏の顔も三度笠とか 居候三杯目にはオカズ無し など三度目には意を決めるとゆう宇宙ルールである
そして願い事は願う本人に関することである必要もある しかし願う時点では自分に関わる別人のことであったりもする
アラジンの願いの三つ目は「魔神ジーニーを自由にすること」だった
「アラビアンナイト三千年の願い」でも 学者アリシアは物語の専門家であり「願い事」を描いた物語にハッピーエンドがないことを知っていたから 彼女は最後の願いを言わなかった それでジーニーはどうしたか
・
疑問点は残る
マインドストーンは心を操ることが出来る
ソウルストーンは最も大切なものと引き替えに手に入れる
これは三つの願いと矛盾するのではないか
さらにソウルストーンの入れ物は何だったのか
アラジンのランプでもクラインの壺でも 頭文字は”H"ではない
悪魔の辞典で見落としていたものがもうシトツありました
HUMORIST, n. A plague that would have softened down the hoar austerity of Pharaoh's heart and persuaded him to dismiss Israel with his best wishes, cat-quick.
Lo! the poor humorist, whose tortured mind
See jokes in crowds, though still to gloom inclined—
Whose simple appetite, untaught to stray,
His brains, renewed by night, consumes by day.
He thinks, admitted to an equal sty,
A graceful hog would bear his company.
ソウルストーンの入れ物がユーモアとゆうのはオチにはならんよ
ビアスは「嘲笑する悪魔」たらんと言葉の剃刀をふるっただけだ
コクトーは「いかなる革命も三日目から堕落が始まる」とゆうし
ネルヴァルなら「初めて女を薔薇に譬えた男は詩人だが二番目にそれをした男はただの馬鹿である」とゆうが
これは三段活用ではない その先は「三番目にその願いを言えば誰かが自由になる」である
・・
でも
私の願いは三つじゃない マリアは言う
それがだめなら また封印するわ ジン
でわ
マインドとソウルをひとつに合体させる
ツインソウルとゆうことでどうでしょう
ピカ3のラストのように続編がある と
“H”ではなくて エンタープライズ“G“
ウォーフは3Pとゆうたが ライカーは^^
三千年も待ったのでしょ
石の上にあと三年くらい
どうとゆうことはないわ
・・・
以下次週
火の鳥黄金編 第八章 学問の雀 予告
ナラチブ・ストラクチャ(物語構造)には プロットやエピソード キャラクタやシーンの他に ナレータが必要である ぼくもラグトーリンみたく語り部でもよいが 俯瞰的且つ偏在的な視点を切り分けるためには修業が必要だ
次章では まだ詳述していない龍馬も登場させたいので 新たな語り部を用意しよう
福翁こと 福沢諭吉である
地元にも維新の風は吹いた
これは歴史的なことだろう
小豆の話に一話使ったのに
大事な話をなんやかんやで ナレ処するからだ
数年前 気比の松原ロケのとき金ヶ崎を見る時間はなかったが 美浜の国吉を見ておくべきだった
火の鳥黄金編 第八章 学問のスズメ 1
坂本龍馬は確かに幕末・維新の英雄である しかし史実には脚色がある それが大河の定番=(戦国時代と)幕末だが 加来耕三先生は大河で史実の勉強は出来ないよとゆう^^
ゲーテがナポレオンを指して「行動の天才」とゆうたように まさに幕末の行動の天才は
稀代の策士・坂本龍馬と 福翁こと福沢諭吉である
福沢諭吉は十四、五才になるまで 書籍を読む とゆう勉強をしていなかったとゆうのがまずユニーク しかしいったん洋学者として勉強を始めるとあっとゆう間に周りに追いつき追い越した 彼が長崎で初めて洋学に触れたのは19歳の時 長崎遊学は安政元年21歳の時である さらに江戸に出る途中で立ち寄った大阪では緒方洪庵の適塾で猛勉強した この行動主義を支えていたものは啓蒙思想家としての独立精神であった
「東洋の儒教主義と西洋の文明主義を比較してみるに 東洋になきものは 有形において数理学と 無形において独立心との二点である」
・
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」は諭吉の言と誤解されることが多いが、学問のスゝメ冒頭には「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言えり(言われている)」と書かれており、正しくは諭吉の言ではない。(※出典元は諸説あるが、トーマス・ジェファーソンによって起草されたといわれるアメリカの独立宣言の一節を意訳したものというのが有力説)
このあとにはこの言葉とは全く逆のことを述べている
学問のスズメ 2
・
福沢諭吉 天保5年12月12日〈1835年1月10日〉- 明治34年〈1901年〉2月3日)は もともと 大坂堂島新地五丁目 にあった豊前国中津藩(現:大分県中津市)の蔵屋敷で下級藩士・福沢百助と妻・於順の間に次男(9歳上の兄と3人の姉を持つ末子)として生まれる
なんやかんやで^^
安政元年(1854年)19歳で長崎に遊学 ※自叙伝では21歳
きっかけは黒船来航によりオランダ流砲術を学べと兄にゆわれたからである
長崎奉行配下の役人で砲術家の山本物次郎宅に居候し 事務方から金策から掃除や飼い猫の世話まで雑用全般を全てそつなくこなしたので かわいがられはするのだが
なんやかんやで^^
安政2年(1855年)※卯年 諭吉はその山本家を紹介した奥平壱岐や、その実家である奥平家(中津藩家老の家柄)と不和になり 大阪を経て江戸に行くことを決意する
途中 大阪の実家で江戸行きを引き止められ 緒方洪庵の「適塾」でまた学ぶことになるのだが
とにかくなんやかんやをナレ処して進める
『陽だまりの樹』でも第一巻の「適塾」入門シーンから登場する
・・
長崎から大阪に行くとすると
陸路では
○長崎街道…矢上-永昌-大村-彼杵-嬉野-塚崎-小田-佐嘉-神埼-田代-内野-飯塚-木屋瀬-小倉
○山陽道…下関-吉田-船木-小郡-宮市-福川-花岡-高森-関戸-玖波-廿日市-海田市-西条四日市-溜り市-沼田本郷-三原-尾道-神辺-矢掛-川辺-岡山-牛上-三ツ石-片嶋-姫路-加古川-大藏谷-兵庫-西宮-大阪
ではあるが 福翁は主に海路を使った
海路は まず諫早から丸木船(船賃は約五百文)で有明海を渡り佐賀に着き 小倉まで行って下関に渡る そこから大阪までの船に乗った この船賃が約一分二朱と食事代
(一両は四分 一分は四朱 一両は四千文 18~22万円程度)
船中 明石あたりでジェニが足らずに困っていたところ 身元保証して助けてくれた人物があった
それが ちょうど期を同じくして長崎で所用を果たして江戸に帰る途中の平賀源内だった
とゆうことにして始めよう
船中での一件は自伝にあるように史実だが それは源内ではない 約100年ほど時代が違う このネタは時が乱れているだけだ
・・・
学問のスズメ 3
諭吉の適塾入門は安政二年(1856年)三月 卯年卯の月
「適塾」は正式名称「適々斎塾」とゆい 天神橋三丁目 大阪船場にあった
初代塾頭はもちろん 緒方洪庵
四代目に大村益次郎 十代目が福沢諭吉である
ずっと後の世に 塾頭:十河基文先生がキングギドラを開発した(※ご本人がいらっしゃるのでご説明をどうぞ^^)
閉塾後の後継者らが作った浪華仮病院および仮医学校は大阪帝国大学を経て大阪大学の前身である
緒方洪庵は伊東玄朴の招きで江戸へ行くが 江戸の蘭方医が作った神田お玉ヶ池の私設種痘所が東京大学医学部の前身である
適塾には「ヅーフ部屋」と呼ばれる此処に一冊だけあるオランダ語辞書「ヅーフ・ハルマ」の閲覧部屋があった 皆で精読した
拙作『二百日紅』で既出の『ターヘル・アナトミア』は杉田玄白の翻訳『解体新書』完成後に源内が紹介した絵師・小田野直武によってその図版の原画が描かれる これも適塾に所蔵されていた
さらに源内の後継で「エレキテル」を改良した阿波の橋本宗吉は玄白の弟子大槻玄沢の蘭学塾「芝蘭堂」に学び 江戸ハルマが出版される6年も前に江戸に留学して 覚えたオランダ語は四万語であった この数字が如何にすごいかは 前野良沢でも約700語 現代の難関大学の受験に必要な英単語数は約二千語 三省堂のコンサイス英和辞典でも見出し語は1万語程度なのである 橋本の話はまだある 彼が南船場に開いた私塾「絲漢堂」から輩出した中天遊は 私塾「思々斎塾」を主宰し後に緒方洪庵などの人材を育てたのだった
整理すると 橋本宗吉(絲漢堂)→中天游(思々斎塾)→緒方洪庵(適塾→大阪大学)→福沢諭吉(慶應義塾→慶應義塾大学)とゆうことだ
・
なんやかんやで
福翁と源内は大阪に到着 まずはどこかで祝杯をと
お二方 それはもう曽根崎新地でんがな
と 現れたのは
おお 良仙(※手塚治虫の曾祖父)どのではござらぬか
・・
学問のスズメ 4
おお 良仙どの
いえ それは父の名前で私は手塚良庵です 私はまだ二代目を継いでおりません 確か 一成の成は父上の成忠から一字をもらっているのと同じですね 忠四郎の息子一郎が一成の異母弟であり 祖父の名前が藤一ならなおのこと 名前の謎はまだ他にもあります
それと 此度私が適塾に入門するために来たのはワケがあって 山鉄を名乗っている友人のためでもあるのです 新地じゃ私は鉄川と名乗ってます
山鉄とゆうのは 山岡(小野)鉄太郎 すなわち山岡鉄舟のことですね 勝海舟 高橋泥舟 とならぶ幕末三舟ではありませんか
鉄舟は泥舟の義弟です 清河八郎の浪士隊から今は謹慎中の徳川慶喜の護衛で遊撃隊におります 下図は幕末三舟の三幅対(右:山岡鉄舟、中央:勝海舟、左:高橋泥舟)
舟の付く名前はたくさんあるな 雪舟とか 呑舟(幕末の画家 号は崑崙)とか 軽舟(阪神電鉄筆頭取締役)とか 神舟(中国の有人宇宙船)とか 磯野フネとか(違
・
まーいいじゃないの 新地行こ新地 アロチでもいいよ
しかし良仙は大阪へ着くそうそう曾根崎でもめ事を起こしていた
十三奴の一件である 盲腸の発作で苦しむ十三奴を勝手に診察したことで漢方医に睨まれたのだ 蘭方医だからとゆうより外科が内科の領域侵犯とゆうことだった これが盲腸だとは片腹痛いわ と主治医は虫下ししか飲ませなかったために十三奴は死んでしまう
良仙は医師としてすべきことをしただけだが のちに塾頭の緒方にはどんぶおこらえることになる
しかしそこは諭吉も源内も型破りな人物であるので 共感するのは当然
この三人が
時の流れをどう変えていくかはまだわからない
諭吉は酒豪 良仙は酒より女 源内はとゆうと芸であった
・・
学問のスズメ 5
遊女の元祖はとゆうとアメノウズメである
平安から鎌倉では 白拍子 例えば静御前
ついで戦国時代では 出雲の阿国であろう
これは近代にいたるまでは娼妓と芸妓の明確な線引きもなく遊女と総称されていたとゆうことであって 現代における風俗嬢の意味ではない
たとえばメソポタミアの『ギルガメッシュ叙事詩』では ギルガメッシュを助けるのは聖なる遊女だし 金星の女神・イシュタルは遊女の女神でもある ギリシャ神話のアフロディテは愛と美の女神だが ウラノスの男性器から生まれた遊女の女神という側面もある 古今東西を問わず どこにも遊女はいて神話や歴史に数々の影響を与えている
吉原や島原のような公娼と岡場所の違いは以前書いたことがある 大阪の遊女は近松門左衛門の人情物にも数多く登場するが『曽根崎心中』のお初など 人気遊女は多くの男たちが憧れるアイドル的存在であった
長崎の丸山つまり「山」とは違って 大阪の遊郭は「島」と呼ばれた 江戸時代に創設された新町遊郭(南船場) 堀江遊郭(新町のすぐ南) 曽根崎新地組合(北の新地) 南地五花街(宗右衛門町・九郎右衛門町 櫓町 阪町 難波新地)などが有名だ
参考:
村上静人著『遊女の種類』
加藤政洋著『花街 異空間の都市史』
・
今回の舞台 曽根崎新地は「送り込み」(デリですな)と呼ばれる 現代の芸妓や舞妓と同じく通常は屋形(検番または見番)におり 客から呼ばれれば茶屋に出かける娼妓が多く在籍していた
曽根崎新地は適塾からは堂島川の橋を渡れば歩いても遠くない 諭吉と源内が良仙に連れられて出かけたのは車茶屋とゆう 以前良仙が十三奴に教えてもらったところだ
良仙は自分が十三奴を救えなかったことを随分と悔やんでいた
・・
学問のスズメ 6
適塾で 三人の歓迎会があったかとゆうと 源内の時代が違うことはこの際おいといて みなで「島」に繰り出したとするほうが話は面白いのである 何しろ塾頭は緒方洪庵であり 史実では 人柄温厚なるも学習態度には厳格で 良仙の廓通いをたしなめて適塾から破門にしかけたくらいだ しかしここではキャスチングが十河先生なので真逆の方がご本人も喜ぶのだ それくらい逸話の多いシトなのだ
・
はいはい 皆さん二次会ですよ きれいどころもたくさん
だよね 箱屋のひでちゃん?
※箱屋とは (三味線を箱に入れて持ち歩くところからいう) 客席に出る芸者の供をして三味線などを持って行く男 芸者の送迎係でもある
なんでそんな役回りなの σ ボク^^
まーまー あンたのキャラは好きなんよ 大阪詳しいしさ あちきはいつもの三曲を歌って踊るから
芸事源内が歌う一方 諭吉と良仙はボックスの端でいつものようにコムズカシー議論を始めていた
啓蒙主義を差別用語だとはそれこそ馬鹿につける薬はない
蒙を啓くとは何を偉そうにとゆうところがそもそも馬鹿だ
馬鹿と阿呆は違います 関西では阿呆は褒め言葉ですかね
人間は平等じゃないんだよ 人の富貴はその人の働き次第
例えばモンテスキューやヒューム それからヴォルテール
ロックもおるで 69歳のロケンローそこんとこヨロシク
ヴォルテールの本名はフランソワ=マリー・アルエやけど
あらまたマリアですか となると鞠奴さんてのもいるかな
そのとき
あちきが鞠奴でおます 十三奴姐さんの妹よ あら どっかでお見かけしたかと思ったら あの南船場の呉服問屋の店先ですれ違った旦那じゃござんせんか
・・

学問のスズメ 7
良仙と鞠奴が懇ろになるのを尻目に諭吉の熱弁は続く
良仙くん これからはオランダ語だけじゃなくてエゲレス語やで
肝心のヘンドリック・ドゥーフはハルマの翻訳を AからTまでやって途中で帰ってしまった しかしねドゥーフは初めて俳句を詠んだ西洋人なのだ そのセンスはなかなかで オランダ語の kus つまりチッスを接吻と訳したのは名訳だと思わんか 口吸いよりは粋だろう 云々かんぬん
議論けっこう 諭吉君と良仙君 君らには期待している
これは緒方塾頭先生 恐悦至極にございまする
あのねわしはそげな堅物じゃないのよ 西洋医学所頭取を固辞したことになってはいるが ホンマは立候補したんだ それでマーどえらいおこらえたことがあっての しかし後の世の阪大卒業証書にわしの直筆の書が用いられているのは名誉である とにかく若いときは信じることをどんどんやれば宜しい 橋下いや橋本(左内)君や 吉村いや大村(益次郎)君も我が道を行く 人痘法の失敗から牛痘法を学んだことも後進に伝えなければいけない 「虎狼痢治準」もそうだ それと新しい造語を考案するのは得意だからそれも参考にしなさい 例えばギドラとかな
これを受けて諭吉の翻訳センスはさらに磨きがかかる
「蒸気船」→「汽船」のように三文字の単語を二文字で翻訳し始めたり、「コピーライト」→「版権」、「ポスト・オフィス」→「飛脚場」、「ブック・キーピング」→「帳合」、「インシュアランス」→「請合」などを考案
・
ところがしばらくして
適塾に入塾していた諭吉がチフスにかかった
洪庵は自分の家族を治療するかのように手厚く看病した しかし投薬に関しては別の者(内藤)があたった なぜかとゆうと
・・
学問のスズメ 8
チフスで倒れた諭吉に洪庵は言う
諭吉よ 以前 わしの『虎狼痢治準』では(コレラは)治せないと進言した者がいての それ以降わしは教えを受けている 今回もおまいを助けるにはこのお方の力を借りることにした
緒方の後から 不思議ないでたちの男が現れた
内藤 仁 と申します おそらく源内どのならおわかりかと存じますが 私は遠い国から来た医師です チフスを治すには抗生物質とゆうものが必要ですがこの時代にはまだありません ご存じのようにミカンなどに生えた青カビを使った方法しかないでしょう 生成方法はこうです
(1)青カビの培養作業をする。芋の煮汁と米のとぎ汁を合わせた液体を容器に入れ、液体培地を作る。その上に、集めた青カビを移植する。
(2)ペニシリンの抽出作業を行う。蓋つきの陶器の樽の上に綿をつめたじょうごを置きその上からアオカビの培養液を流し入
れ、培養液をろ過する。ろ過した液体に、菜種油を注ぎ、樽の中を棒でかき混ぜる。樽の栓を抜き、一番下に溜まった水の部分(水溶性物質)だけを別の容器に移す。ペニシリン溶液からさらに不純物を取り除く。煮沸消毒して砕いた炭を入れた甕(かめ)にペニシリン溶液を流し込み、再びかき混ぜる。炭のみを取り出し、容器(※注ぎ口と排出口のついたもの)に詰めかえる。煮沸蒸留したきれいな水を注ぎ口から流し込み、不純物を洗い流す。さらに純度を上げるため、今度は酸性水(お酢と蒸留水を混ぜたもの)を注ぐ。最後に、容器の排出口に綿をつめた(フィルタ
ーの働きをする)器具を取り付け、受け皿となる容器を用意。注ぎ口から重曹を溶かした蒸留水(※アルカリ性)を通す。
(3)ペニシリン抽出液の薬効を調べる。半合ずつに分けたペニシリン抽出液を、患者の膿から採取したブドウ球菌をなすりつけた寒天培地に少しずつたらす。蓋をして数日待つ。
・
仁どの ジンとゆえばもしかして壺の中から?
三人はそれぞれの理由で驚いた
学問のスズメ 9
諭吉は快癒した 彼はこの恩を生涯忘れなかったとゆう
ジン いや仁どの あなたの治療法はどの国のものか存ぜぬが ゼシ私にもご伝授願いたい これでも医師の端くれでござる 私は自分の無力から患者を救えなかったことがあって
今度は良仙が懇願したが 仁は首を振った
それは無理でしょう と源内が云う
仁どのは魔神ではない かつて私も 茶樂さんとゆう時の旅人の世話になったことがあるのですが 最後は自分でなんとかする術を覚えたのです
良仙にはまだなにか未練が残っているようであったが
それより皆で江戸へ行かぬか
との諭吉の提案に頷くしかなかった
いいですね でも今週のチャプタはもう時間がありません
著者もネタが切れました
黃金編は 黄金週間に持ち越しです
・・・
ちょっとちょっと 今週もわしの出番がなかったぜよw
学問のスズメの舌 補足
良仙の心残りとは
仁(ジン)に三つのお願いを聞いてもらうことであった
ジンにはまた自分の願いがあって ナラトロジストのアリシアがプロットに何を選ぶかによりストーリーは変わった プロットとはもともと罠とゆう意味があり プロットとスクリプトとエピソード そのメタストーリーには様々なシンボルや記号そして場所がある そして物語にはコーダが
・
今回 オランダがシトツのキーになっているが
ジョン・ラスキンの手引きによってヴェネチアを真に発見する以前のプルーストにとって最も重要な外国とゆうのはむしろオランダであったと思われる 彼はオランダ絵画に憧れを持っていた 例えばレンブラント 1896年に発表した『楽しみと日々』では四人の画家 キュイプ ポッター ワトー ヴァン・ダイクであり ワトー以外はオランダの画家である 彼は二回オランダに旅行する そしてヴェネチアも 彼のオランダ体験を元に書かれたであろう『失われた時を求めて』の初版の女主人公は マリアとゆうオランダ女性であった のちにアルベルチーヌが取って代わることになるこの女性は 遠くにアムステルダムの美しい運河が見えるのであった その名前がなぜ1011年を境にして消え失せたか
・・
カイエ・ルージュと呼ばれる草稿が25から29あたりで示しているように ステルスマリアは何度も現れたり消えたりを繰り返している スワンのプランは実行されなかった かつてカイエ48と59の間でのシーズン2ではそんなことはなかった 話題にさえ上らなかったプルーストのエクリチュール運動はいくつかの問題をはらんだ そしてカルネ3は突然終わる
・・・
ルネサンスのミケランジェロからマニエリスムのグレコを経て 16世紀末から18世紀半ばまでのバロックの代表としてはスペインのベラスケス イタリアのカラヴァッジョ フランスのラトゥール フランドルのルーベンス オランダではフェルメール
例えば『マリアとマルタの家のキリスト』
レンブラントなら『夜警』『テュルプ博士の解剖学講義』『エウロパの誘拐』『ダナエ』など
彼は光の魔術師として名声を馳せたが後半の人生は暗転した
プルーストがこだわった二枚の絵はどれだったのだろう アムステルダムでレンブラント展を見て大きな示唆を得たことは確かである
以下次週
火の鳥黄金編 黄金週間 1
今日からまたお勉強のため西国行脚してくる
今回 手に入れたこの本が素晴らしい
当分はまたお勉強
覚書
「里のをだまき評」 平賀源内
吉原へ行き、岡場所へ行くにも皆夫々の因縁づく、よいも有り、悪いもあり。江戸前うなぎと旅うなぎ程旨味も違はず。(略)深川の地は湯気にして偏らず、船の通路自由にて、牡蠣店の牡蠣、文蛤町の文蛤、 鰻鱺は黒江丁に名高く、雁金焼は万年丁にかくれなし。
火の鳥黄金編 第九章 予告
来年の大河の紫式部も期待大だが
再来年は なんと蔦屋重三郎だ!
となるとこの時代一連のキャストも興味深い
・
そこでその時代に戻って 源内を掘るには
彼を重用した田沼意次がどうゆう人物かをまず知る必要がある
田沼意次 享保4年(1719年)~天明8年(1788年) 紀州藩士 田沼意行の長男 生まれは江戸屋敷 吉宗の側近 家紋は七曜星 家重と家治の治世下で側用人と老中を兼任
田沼時代と呼ばれる幕政改革の第一人者だが 財政赤字による倹約増税などで批判は多く失脚する
しかし この時期の数々の天災を建て直すためにそれまでの備蓄を使ったことはやむを得ないことであり 賄賂政治などの私利私欲に走ったとの評価は定信による喧伝でもある
定信は改革が厳しすぎたため
田や沼やよごれた御世を改めて 清くぞすめる白河の水
白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき
と歌に詠まれた
まー 田沼意次は
たぶん田中角栄みたいなシトではなかったかと思う
以下次週は
源内や京伝を慕った 式亭(脱走と追跡の)三馬
にでも語り部を譲ろう
火の鳥黄金編 第九章 予習
8吉宗 貞享元年(1684年)ー寛延4年(1751年)
(在職:1716年 - 1745年)
9家重 正徳元年(1712年)ー宝暦11年(1761年)
(在任:1745年 - 1760年)
10家治 元文2年(1737年)ー天明6年(1786年)
(在任:1760年 - 1786年)
11家斉 安永2年(1773年)ー天保12年(1841年)
(在任:1787年 - 1837年)
※田沼意次 享保4年(1719年)ー天明8年(1788年)
吉宗は家康の曾孫で綱吉のはとこ
綱吉ー家宣ー家綱で直系の血筋が絶えたために
御三家の中から家康との世代的な近さを理由に御三家筆頭の尾張家を抑えて第8代征夷大将軍に就任したことになっているが 実際は家光の男系子孫がいたし 吉宗の紀州時代からの側近加納久通が対立候補を消したとゆう説もある
障がい者だった家重にあえて家督を継がせたのは 長男が継がない前例を作って 次男宗武・四男宗尹の家督争いになるのを避けるためであった 孫の家治が聡明だったこともあり吉宗は彼を選んだ
宗武・宗尹は養子に出さず 部屋住みの形で江戸城内に屋敷を与え 田安家・一橋家(御両卿)が創設された(吉宗の死後に清水家が創設される)
これが 徳川御三卿である
御三卿とは宗家に継承者がなかった場合に跡継ぎを輩出するためのもの ただし宗武の将軍継承の道は無くなり問題は後を引く この宗武の七男が(松平)定信だ しかし兄たちが早世したりして いずれは田安家を継ぎ家治の後も継ぐかと目されたのだが
松平家の養子になったのは田沼意次と一橋家の策でもあった 当初は定信も田沼に賄賂を送ったようだが なにしろ松平の白河藩は東北の片田舎 天明の大飢饉でも幕府の援助はあまりうけられなかった
彼の藩政改革が評価され 家斉の代になって失脚した田沼の後に老中となって復帰 田沼の政策をことごとく覆したとゆわれるが 近年の研究ではそうでもないらしい
老中職には譜代大名が就任するのが江戸幕府の不文律である。確かに白河藩主・久松松平家は譜代大名であり、定信はそこに養子に入ったのでこの原則には反しない。家康の直系子孫で大名に取り立てられた者以外は親藩には列せられず、家康の直系子孫以外の男系親族である大名は、原則として譜代大名とされる。しかし、定信は吉宗の孫だったため、譜代大名でありながら親藩(御家門)に準じる扱いという玉虫色の待遇だったので、混乱を招きやすい。
もうひとつ
策を弄した一橋家の治貞は 吉宗の四男宗尹の四男
そしてその長男が 11代将軍・家斉なのである
ちなみに 紀州家9代藩主 徳川治貞は別人
江戸中期の三名君の一人で
熊本藩8代藩主・細川重賢と並び「紀州の麒麟、肥後の鳳凰」と賞された
とまー
次のチャプタではネタになるかも知れない
火の鳥黃金編 第九章 予習2
史実を整理して拙作のタイムラインと考証する
平賀源内 享保13年(1728年) - 安永8年12月18日(1780年1月24日)
申年だが誕生日が分からないので星は不明
その異才ぶりから 木王星と思われる
1780年12月18日(子年子月卯日)死去も詳細不明
享保年間 1716-1736 元年 吉宗将軍に就任 4年 田沼意次誕生 13年 平賀源内誕生
元文年間 1736-1741
寛保年間 1741-1744
延享年間 1744-1748 2年 吉宗→家重 4年 司馬江漢誕生 人痘法実践
寛延年間 1748-1751 2年 大田南畝誕生 3年 蔦屋重三郎誕生 4年 吉宗没
宝暦年間 1751-1764 2年 源内長崎遊学※ 10年 家重→家治 11年 山東京伝誕生
※長崎犯科帳タイムリープ1
明和年間 1764-1772 2年 十返舎一九誕生 4年 滝沢馬琴誕生 田沼意次側用人に出世
安永年間 1772-1781 元年 田沼意次老中に昇進 2年 源内出羽秋田藩へ※小田野直武に蘭画の技法を伝える 同年 瀬川菊之丞没 3年 『解体新書』刊行 5年 源内エレキテル修理 同年 式亭三馬誕生 8年 平賀源内没?
軽茶タイムスリップ1(現代→1776) TUTAYA→蔦屋
軽茶・源内タイムジャンプ2(1779→1788)
天明年間 1781-1789 黒鳶式部没? 家治→家斉
軽茶・源内タイムジャンプ3(1788→1794・1812)
寛政年間 1789-1801 9年 蔦屋重三郎没 ※茶樂活動期
軽茶タイムジャンプ4(1794→1817?) ※式亭三馬?
享和年間 1801-1804 ナルト秘帖
文化年間 1804-1818 13年 山東京伝没
惑星直列(1817.6.5)
※長崎犯科帳タイムリープ2
文政年間 1818-1831 元年 司馬江漢没 5年 式亭三馬没 6年 勝海舟誕生 同年 大田南畝没 シーボルト事件
※長崎犯科帳タイムリープ3→安政年間へ
今回のチャプタは 明和から安永年間の頃
源内が田沼の命で出羽(秋田藩)から松前に行くお話しになる
火の鳥黄金編 第九章 神州 壱
安永二年初春 時の老中 田沼意次は新邸の書院にて書の道に余念がなかった 新邸とゆうのは前年二月の目黒行人坂の火事の折 田沼屋敷も類焼のうきめにあって 幕府から借入金一万両を投じて建て直したからである
殿 秋田より平賀さまが年賀に見えられました
田沼が源内を秋田藩に出向させていたのは 彼の鉱山学の知識を利用してあることを検分させていたのだった
おう源内よく帰ってきたな 出羽国は如何じゃ 秋田は秋田の風が吹くちゅうての さぶっ
相変わらずですな そげなネタがわかりますかね それより今日はご新築祝いのお土産に 南蛮画を持参しました 家光公の頃に和蘭で描かれたものでござる ちょっといわくがあって この絵には最初あるものが描かれてあったのですが…
を これはこれは 危絵ではないか
神州 弐
田沼は書道には通じていたが絵画の趣味はなかった
源内よ おまいは画家だからこの絵を解説してみよ
ははっ
吉宗公が洋書の解禁をなされたことで我が国にも西洋画が伝わってきました それらの特徴は遠近法と光と影の表現です これは阿蘭陀のレンブラントとゆう画家が寛永12年(1636年)頃に描いた『ダナエ』でございます 島原の乱の少し前ですな プルーストがルーヴルではなく安特垣(アムステルダム)で見たのはこれでしょう この絵はとても大きくて裸婦はほぼ等身大 掲げている右手はもともとはもう少し下にあって奥のカーテンを開ける仕種だったようです 問題はうしろの侍女と共に左の方に何を見ているかで ここに最初書かれていたのはおそらく「黄金の雨」です それは「ゼウス」が黃金(金貨)に姿を変えてダナエと交わるために近づいてきたところなのです ところが今から200年ほど未来にこの絵は心ない者の手で硫酸を掛けられて損傷してしまい 修復はされたのですが黄金の雨の部分はなくなりました
ふむ それはなにかの因縁だな おまいの使命とも
もうひとつ ダナエの頭上に描かれている金色のクビトが手を縛られて苦悶の表情をしています このようなクビトは大変珍しいもので 何を意味しているかはわかりません ダナエの絵は他に沢山ありますけれど どれも金の滴やそれを降らせる雲が描かれているのに レンブラントの絵にはゼウスの表現がないのです うしろの壁やベッドの下のサンダルもなにかの寓意だとゆわれています おそらく「ゼウスをただ受容する」のではなく 掲げた右手が表している自らの意思を示す姿を描いているのだと思われます
それはなんだ
「(出来事を能動的に起こす)女性の力」でしょう
神州 弐ノ弐
源内は続ける
神話の話だが ダナエは女神ではない
アルゴス王アクリシオスの娘 つまり王女です アクリシオスは孫によって殺されるという信託を受けたために一人娘のダナエを人の目に触れないように閉じ込めてしまったのでした
ダナエの頭上のキューピッドの手が縛られているのは 彼女が幽閉されていることを暗示している と考えられました
その美しいダナエを主神ゼウスが見初め 黄金の雨に姿を変えて彼女のもとを訪れたため ダナエは英雄ペルセウスを出産するわけです
しかし 通常ゼウスを表す黄金の雨が描かれていないために この絵は 高級娼婦やヴィーナスであるとする説があります
ティツィアーノのダナエでは 黄金の雨を侍女が受けようとしているのを期待しているかに見えます
ところがレンブラントのダナエは 何かに驚き それをおしとどめようとしている とすればどうでしょう
このダナエのモデルは当初妻のサスキアで後に愛人のヘーヘルトに書き換えられています
さらに掲げられた手の位置も変わった
純潔の象徴であるクピドの苦悶の表情
プルーストはおそらくこの謎に気がついたのではないか そのヒントはプルーストが好んだもう一人の画家 ルーベンスにあります
神州 参
『ダナエ』はまた後述するとして
そこで田沼さま お耳に入れておきたいことが
いやこの手の危絵はおもs
田沼さま お耳に入れておきたいk
いやこの手の危絵はおm
えーいこの 聞きなさいっ
なんじゃ三太夫
あのねー
秋田藩で聞いた話なんすけど
実はかくかくしかじかこれこれこうゆうw
なにっ
秋田は酒はうまいしねーちゃんはきれいd
うーわー うーわー うーわっわー
ちゃいますて
秋田藩と交易している松前のことですが
あそこはもともと米が取れないので石高の無い無高の藩でありながら大名に準ずる扱いなのは何故か知ってますか
北辺防備もあるんですけど
金山があるんですよ
知っとるよ
たぶん隠し金山もな
それでおまいを派遣したのじゃ
いきなり松前藩ではなくまず秋田藩にだ
神州 弐ノ参
ゼウスがダナエを処女懐妊させた子は
ペルセウスである
彼はいったい何をしたシトかとゆうと
母と共に島流しにあい 成人してアテナとヘルメスの助力でゴルゴンの姉妹(メデューサ)を倒し その首でアトラスなどを倒し 鎖に繋がれたアンドロメダに一目惚れ これを助けて帰還したとき セリポスの暴王ボリュデクテスが母のダナエを手ごめにしようとしているので メデユーサの首を見せて暴王を石と化させて滅ぼし ディオニューソスとも一戦あるが ミュケーナイ王家の創始者となる 云々かんぬんの大ヒーローである 死後は星座になった
アンドロメダの母親はカシオペア
メデューサの子はペガサス 孫はエキドナ 曾孫はケルベロスやヒュドラ そしてスピンクス
ペルセウスの末裔が東方の三博士
天使ガブリエルが告知したイエスの誕生を祝う
つまりダナエはマリアなのである
黄金伝説はコインとゆうイコンだ
アウラ(後光)とゆうコロナでも
ではレンブラントのダナエは何を拒んだのか?
神州 四
源内くん
この時代の幕府直轄の金山ちゅうとまー佐渡やな 世界の産出量の二割は我が国だとしてその半分は佐渡で採れる しかも製錬技術は西洋よりも素晴らしく純度99.54%じゃ 他には伊豆の金山もあるが問題は松前なのだ 実はここの鉱山人夫たちはキリシタンだった しかし島原の乱のあと全国的な弾圧の中で松前藩も幕府の意向に従う 寛永の頃の話 そこへ内浦岳が噴火 千軒岳の鉱山も崩壊し 以来その所在は不明となった
どうする?
調べてこいちゅことですね
寛永年間とゆうと松尾芭蕉 みたいに?
今の季節だと 行く春や鳥啼き魚の目は泪 ですが
最上川 素直さを成す 我が身かも
最上川 川の音の輪が 我が身かも
最上川 気づかぬか月 我が御神
我が身かも 長閑な門の 最上川
五月雨を 急かしてし風 折れた身さ
五月雨を 避ける夜今朝 折れた身さ
五月雨を 問ふる夜ふと 折れたミサ
今週はもう時間ないです
いやーん んーん んー それはルーキー
んー 佐渡ー へー え それは平参平?
荒海や サドには二度さ 闇裏は
わしの出番がまたなかったぜよー
火の鳥黄金編 第九章 神州 第二部予告
ハカセ 今週はちょっとダルくないですか
せやな 文献あちこち飛んでわやに納豆な
ここはシトツ 初診に戻ってみましょうか
初診リセットの考え方は今勉強中だからな
・
源内よ 松前行きのため助っ人を呼んだぞ
式亭(脱走と追跡の)三馬です 源内さま
えっ あなたはひょっとして茶楽どのでは
『二百日紅』以来 お久しぶりでごじます
茶楽は シトツの時Q連続体のようなもの
三馬と北斎の娘の応為は ゼウスとダナエ
ですが 今回の役どころは狂言回しの三馬
さて 松前つまり蝦夷地の話ですが 此処に隠し金山が有るのでわないかとゆうのはいささかややこしい話で 筆者も頭を悩ませているところ 少し時代を降りますが 幕末に井伊直弼が企画したとゆわれる徳川埋蔵金のこと 井伊が暗殺されたあと 林靏梁によって埋蔵を実施 勘定奉行の小栗忠順が機を見てこれを掘り返す予定だったのです ところが後世まで赤城山を掘り返してもどこにもない
なぜだと思いますか
なぜだ
それはまー 次週のお話しで^^
神州 五
なぜだ と田沼は唸った
まー話はまだいっぱいありますからあわてないで
此度の狂言回しとしましてその前に自己紹介をば
式亭三馬(しきていさんば、安永5年(1776年) - 文政5年閏1月6日(1822年2月27日))は、江戸時代後期の地本作家で薬屋、浮世絵師。滑稽本『浮世風呂』『浮世床』などで知られる。名は菊地泰輔、字は久徳。通称は西宮太助。戯号は四季山人、本町庵、遊戯堂、洒落斎など。名が久徳で字が泰輔とする文献もある。
蔦屋さんとは版元が違いますが あたしゃ戯作だけでなく茶楽・連続体として浮世AAも描きます 源内さまや京伝さまを尊敬しています
でその問題の 皆が探しても見つからない徳川埋蔵金は いったいどこに隠されたのかとゆいますと
自我町三丁目です
なんだそれは
そこに井戸時計店があって
つまり
隠した場所とゆうより
場所ではないのです
なるほど時の井戸「時穴」とゆいたいのか
この時代でないとすれば探しても無理だな
でしょうね
そもそも時とゆうものは滅茶苦茶なもの サートーマスブリスベンも天文台を創設してそうゆうてますが知らんぷりをしている 地球の時間を決めるには地球の自転速度が一定でないといけません だけど地球の速度に不整脈があることは明らかで なこた誰でも知っている また自転軸の方向が空間に対して不変でなきゃならない だけどこれには歳差や章動がある また観測者の位置が自転軸に対して不変でなきゃならない だけど経度変化と呼ばれる周期的変化があることは明らかで なこた誰でも知っている また観測する天体が不動であるか または天球上の赤道を一定の速度で運動していなきゃならない だけどこれも太陽のばわいは均時差 恒星のばわいは つまり春分点のばわいは赤経章動がある また地球の空間運動の方向や大きさが一定でなきゃならない だけどこれには光行差g
神州 六
源内さん こんだは蝦夷に行くって聞いたんで あちしもシトツお伴させて頂けないかと
をや これは勝三郎(司馬江漢)じゃねぇか
「ナルト秘帖」以来でございます 自然科学知識なら多少の心得がありますし
うーむ あまり大人数では困るのだが 金山捜索を物見遊山と見立てれば用かも知れないな となればまた戦隊ものにするならあと二人 今回は諭吉と良仙にははずれてもらう 女性キャラは要るか
荒巻義雄『神州百魔伝』だと神代超能力忍者がいます それから女性キャラよりは菊之丞を連れていきたい
なんかまたいつものパタンやな 新趣向はないのか
時空の221理論ですからたぶんそうなるでしょう
龍馬の出番はまたないの あーそうですか ふんっ
神州 七
シナリオ2 分岐
QLD の UQ から戌亥へ 33 を川沿いに進みケルクヴィルを超えたバルベック公園の中に TSTB 天文台がある
マリアが着いたマックスプランク進化人類学研究所の入り口は回転ドアで真ん中のセマーの絵が一緒に廻る
ぐるぐる
研究所に入ったマリアを迎えたのは一人の初老の男であった 彼は遊戯堂茶楽斎博士 と名乗り 回転ドアでちょっと目を廻したマリアにこう答えた
「なぜ回るのかというと宇宙に回らないものがないからぢゃ 銀河系では地球が太陽を回り、体内では血液が絶えず循環している 万物が回転しているならば人間も邪心を捨てて回り続けることで無我の境地になり神に近づけると考えているのぢゃ」
「私がやってきたのは 千軒岳の洞窟でリン酸塩に埋もれた頭骨を分析したばかりの小栗博士の話を聞くためなのですが」
「そんな名前の人はいない そもそも名前とは何かね」
「言葉が正しくないのですか」
「カラスと書き物机のどこが似てる?」
・
そのページは違う と田沼は云った
しかし田沼さま これは異国の時空話 世界地図は私(江漢)も長崎で見て地動説を学びました 我が国では寛永年間に生まれた渋川春海が自作した渾天儀が有名です それで吉宗公も天体望遠鏡を作らせました 渋川は私や源内さんよりも前のレオナルド(ダビンチ)とゆえる 初めて日本独自の貞享暦を作ったシトですが 天文学は暦を作るだけでなく宇宙つまり空間の認識を拡げ回転させたとゆうわけです
此度われわれが蝦夷に行くにも松前街道を歩かなくてもこちらとあちらの座標を折り曲げてくっつければすぐに行けるのですよ ただし時間はまだ無理 源内さんの改良型時駕籠がまだ完成していない 九来印の壺は入手しましたがまだ部品が足りません 御理遥魂はおそらく蝦夷にあるかと 羅臼昆布じゃないけど
神州 八
御理遥魂は何からできていると思うかね 源内
銅じゃないでしょうか 田沼さま 長崎で読んだ阿蘭陀語の『クリティアス』に書かれておりました 青銅 赤銅 黄銅か 白銅と黒銅はありません 帝政ローマ以降ではただの真鍮ですね
いずれにしても卑金属でも貴金属でもないのかも知れぬ
とゆうことは『神州白魔伝』に書かれていた無宇ではなくてアトランティスの話だとゆうのか
黒幕はデミウルゴスですよ 『ティマイオス』の続編が『クリティアス』ただしそれは未完で S3は『ヘルモクラテス』だからです
まさかそれをやろうとゆうのではあるまいな
いいえ リゾーマタが無限石とは違う構成元素なので プラトン立体の特殊解である正十二面体のシェルだけが
リアリティストーンにあったのです
その持ち主は誰だったか とゆうと
・・・
神州 九
源内くん わしはこの一編(平賀源内無頼控)を読んでいなかったのだ 掲載されたSFファンジン57号は中古市場で一万円以上はする でアンソロジーの方を急遽入手してさっそく読んでみたところ
これがまー今回の話と酷似しとるでないか 内容はかなりテキトーなものであるが 荒巻センセすんまへん またシナリオ考え直しますで
ましかし SFとはこうゆうものだ^ ^
・
田沼さま 正多面体のリゾーマタについてですが
古代ギリシア人(エンペドクレス)は宇宙を構成する元素が 地(土) 水 火 風(空気) の4つであると考えていました プラトンはその著書『ティマイオス』の中でこの4つの元素に5つの正多面体のうちの4つを割り当てたとゆうこと 残りのひとつは
・・
太陽が宇宙の中心だ とゆうコペルニクスの転回した時期に ティコ・ブラーエの助手の若きヨハネス・ケプラー(1571-) は天文学者として初めて全面的にこれを支持し 年上のガリレオもそれに賛同した ケプラーは惑星が6個(当時発見されていたのは土星まで)存在することは正多面体が5種類しか存在しないことと関連があるに違いない と考えた
紀元前 3-4世紀のギリシャ数学では調和と均整が重要なテーマだった ユークリッドの頃には既に五種類の正多面体が知られていた また五種類しかないことはプラトンの友人ピタゴラスらが証明した プラトンは「ティマイオス」で四元素に関連づける 例外は正12面体であり これをエーテルとした
正多面体には正多面体が正多面体を生み出すという面白い性質がある
正6面体→正4面体→正8面体
↑ ↓
正12面体←正20面体
∵
正6面体ABCD-EFGHにおいてA-CFHは正4面体になる
正4面体の各辺の中点を結んでできる多面体は正8面体となる
正8面体からは黄金比などを活用して正20面体が作られる
正20面体の各面の中心を結んでいくと正12面体になる
同様に適切に頂点を選ぶことにより正12面体から正6面体が作られる
∴
プラトンの5つの正多面体の内接球と外接球を割り当てると
次のような不思議があてはまる
正八面体内接球を水星の軌道 外接球を金星の軌道
正二十面体内接球を金星の軌道 外接球を地球の軌道
正十二面体内接球を地球の軌道 外接球を火星の軌道
正四面体内接球を火星の軌道 外接球を木星の軌道
正六面体内接球を木星の軌道 外接球を土星の軌道
これがケプラーのマクロ理論であった
原子の軌道であるミクロの部分は省略
・・・
これらはSFではない 仮説もあるがリヤルな出来事
しかしリゾーマタに当てはまらないものがエーテルだとすると それに封印されているリアリティストーンはなぜ赤なのか
かつて惑星直列の影響で世界の境目があいまいになったときに
ゼウスの支配する領域であるアイテール(エーテル)と 下層の大気であるアーエールを考えた 魂とはアイテールとアーエールの混合物だと
リゾーマタにはそれぞれ固有の場所があり 土と水が下に引かれ 火と気が上へ昇るとされ 永久に天上を巡る星々にはそれを導く元素があるとして 真空の存在を認めず 原子論も否定し 変形しない永遠に回転する性質を持つものをエーテルとしたのはアリストテレスである スコラ哲学はこれを継承する デカルトはアリストテレスを批判したがやはり真空の存在を認めず 後に物理学においてはエーテルは光の媒質とゆう概念になった
・・・・
源内くん そげなムズカシー話をしても誰も読んでないで ハヨ次行きなさい
神州 九ノ二
田沼さま この際ですからもうシトツ
私(源内)の鉱山知識から見ると 鉱物で正多面体の結晶を持つものがあります
それは 黄鉄鉱です
等軸晶系で一般的には六面体ですが 八面体 五角十二面体の結晶形を示すこともあるのです
正多面体のみで空間充填(隙間なく空間を埋め尽くすこと)できるのは 正多面体単独と 正四面体と正八面体によるばわいの構成比は 2:1 そして 正十二面体は単独で空間を埋め尽くすことはできませんけれど 単純立方格子状に配置すると正六面体とジョンソン立体91番(双三日月双丸塔)とによって構成比は 1:1:3 で空間充填することができるのです 正二十面体も同じようにして可能
黄鉄鉱は西洋ではパイライトとゆいます これはギリシャ語の「火」を意味する「Pyr」に由来します 黄銅鉱に似ていますが色調は金とも似ているので「愚者の黄金」とも呼ばれています
さらにゆうと アンモナイトなどの化石が黄鉄鉱に置換されたものがあり 形状から太陽に見立てて「パイライト・サン」と呼ばれているのです 私はこれを秋田藩の小坂鉱山と阿仁鉱山で見つけました
なんかすごくないですか 田沼さま
ふむ 黄鉄鉱か それを使ってハリスに一泡吹かせてやれるかも知れぬな 小栗忠順に教えてやろう
それはどうでしょう 鉄で叩くと火花が出るのでホイールロック式銃の火打ち石程度には使えますが それよりまだ面白い話が
ええっ まだあんの
神州 九ノ三
田沼さま 今週は資料収集ほか用事が山積していますので あとはこれだけ
黄鉄鉱を骨格構成成分に持つ生物が近年インド洋で発見され 新属新種 ”Chrysomallon squamiferum” として記載されました 熱水鉱床の海底資源開発に伴う環境影響の懸念により 国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストにおいて絶滅危惧種(Endangered)に指定され 深海の化学合成生態系では初の人類による環境影響を鑑みた認定であります
ウロコフネタマガイ (スケーリーフット)
面白いのは 鱗を構成する硫化鉄は単磁区構造の結晶で磁性を帯びているのです 生物化石としては極めて珍種です
なぜこのようなものが
うむ 面白い それを採取して参れ
およよ
火の鳥黄金編 第十章 空間と内宇宙 予告
源内くん この時空は誰が作ったと思うかね
カミさんですか
神は無から全てを作った 但し元の無が透けて見えている (ヴァレリ)
それにしても 神は天地創造の前には何をしていたのかね (ベケット)
天地無用とは大きく出たな どこで生きて行くつもりだ (221)
カミさんとは 困った時に頼む相手なのだが
その相手がそもそも困った原因を作っている
はー で次はどこへ行けば良いのでしょうか
たぶん筆者もようわかっとらんのでわないか
以下次回
火の鳥黄金編 第十章 空間と内宇宙 1
源内くん 江漢くん 三馬くん
長崎でアラブの商人から手に入れた雷電瓶のようなものが九来印の壺で 松前の隠し金山に御理遥魂があるとして もシトツの迷毘臼正邪鏡のことだが なぜ鏡がそのような形状をしているのだろうか しかもそれはいったいどこにあるのかね ナルト秘帖の時は奈良法隆寺の夢殿に また二百日紅では伊勢の外宮にあったはずだ
田沼さまはいったい何をなさりたいのですか 疱瘡の治療より三種の神器を集めることですか 無限石や徳川埋蔵金の話ではなかったのでしょうか
そうだったな わしは何を考えていたのだろう ちょっと良仙を呼んでくれ 聞きたいことがある
2
田沼が山東京伝の計らいで特別に某料亭『常世』に源内と江漢と三馬を交えて一席持っていたところへ 良仙がやって来た なにやら落ち込んでいる
良仙か おまいを呼んだのは今回のメンバーではなかったのだがちと確かめたいことがあっての
なんすか
ぢつわ おまいの子孫のことだ 曾孫にあたる人物が誰かは知っておるな
フツー知りませんよ未来のシトは
ましかしネタの都合上わかるわけですよね 手塚治虫大先生です 作品(ばるぼら)には221も登場させていることも知るシトぞ知る
うむ テヅカ大先生が昭和の末にお亡くなりになって『火の鳥』もシリーズとしては未完 最後の構想として『火の鳥・大地編』があったわけだが ぢつわこれは大陸での話だけではなくもうシトツ幕末の話があった この二層構造をどう描いたであろうかとゆうことだ そこでわしは「情報」「時間」「空間」にわけて考察しているところである
桜庭の『大地編』では「鳳凰機関」なるものが登場する まずは情報としてこれに対応する「麒麟商会」さらに「無限石」の秘密を設定した しかし時間と空間の解釈において その謎は六つの石だけでは説明できなくなった リゾーマタとは数や種類が違うからである
3
机上ですが もう一度整理してみましょう
(司馬)江漢が口を挟んだ
色 無限石 種 リゾーマタ 四神 四霊
緑 翠玉 時間 地
青 碧玉 空間 水 青龍 応龍
赤 紅玉 現実 火 朱雀 鳳凰
黄 心玉 精神 風(空気) 麒麟
空(エーテル)
紫 力玉 肉体
橙 魂玉 霊魂
白 白虎
黒 玄武 霊亀
微妙に食い違いがあります
無限石の赤リアリティストーンの外殻がなぜエーテルか
西洋と東洋の差もあります
印度では地・黄 水・白 火・赤 風・緑 空・青です
真言密教でも白は中央です(大日如来)
さてここで 時間と空間そして精神を同列に扱って良いのかとゆうことです 時間が空間に似た性質を持っているとするとどちらが優位なのか 全ての物質には固有の自然な場所があるとゆう考え方は古代からあって それはそれぞれの内的世界なのではないか それを目指すものが精神であると でわ思想や感情が空間的に存在できるかとゆうと哲学がこれを否定しています つまり精神や意識は空間を認識できるが自らは空間ではないとゆうわけです
ちょと待てぃ ほんまかそれは 逆に全ての空間あるいは空間的なものは全部精神や意識に包含されてしまうことになるのではないかね
まー時空と精神をいっしょくたにしても良いです そこでエーテルが出てくる ダークマターみたいなもんとちゃいますか 説明するのに神をたんびに持ち出さなくても良いわけです リアリティストーンは六つの石の中で唯一形状とゆうものを持っていない 現実を司って現実を歪める力を持っています
ふむ となれば今回の問題である黄金をここに当てはめるのは難しいな
だから錬金術ですよ 金の発見は今から7~8000年も前で 精製あるいは加工されるのは古代エジプト王朝(BC4000-300)の頃 古代は単体として貴金属や炭素など10あまりしか知られていませんでした 色んな元素が発見されるのは17世紀以降です ちなみに水素の発見は1766年(明和年間)酸素は1772年(安永年間)と ちょうど今頃です
4
論理的だな 江漢くん
やはり キーは紅玉とエーテルにあるのだ
超弦理論を統合するM理論のようなものだ
・
それだ
突然 源内が飛び上がり部屋を出ていった
・・
突然 源内が笑いながら部屋に戻ってきた
・・・
ぢつわ ぷっ あの くくく そのですね
わはははははははは
どうしたのだ 源内
時籠を完成しました
なに
時籠を完成しただと
わはははははははは
わはははははははは
わはははははははh
お待ちください これでは221です SFM69年9月号に載った『笑うな』は タイムマシンをただ笑い飛ばすとゆう極めて実験的な作品で 翌月の10月号には221式モダンシュニッツラーの先駆ともゆうべき『フル・ネルソン』を発表 さらにその一年後には 最大の問題作『脱走と追跡のサンバ』を長期連載します 私(式亭三馬)が 今回呼ばれたのもそのご縁かと思いますが 筆者の真の狙いは何ですか?
5
時籠が完成したとゆうことだが それは二百日紅のときのものとは違うのかね 源内くん
はい あのときは田沼さまに大名籠をお借りしたり江漢さんらに神器を集めてもらったり 電気鰻や青カビを揃えるとゆうSF伝奇工学的発明なものだったのですが 今回のバージョンアップは全く違うもの つまり純粋理論的もしくは思弁的装置なのです 仮にこれを軽ナック航法と呼びましょう
翠玉タイムストーンと碧玉スペースストーンを参考にしていますけれど 紅玉リアリティストーンの解釈を勘違いしていたために気づかなかったのと 文化年間の惑星直列に気を取られてモシトツこの時代 特に明和年間と安政年間の重大事件を見落としていました それは1770年と1859年に起こった太陽の巨大磁気嵐スーパーフレアです 史上最大級でXクラス 赤道でオーロラが見えたくらいです このエネルギーを利用すれば「1.21ジゴワット」などなんでもない
またn次元における時間をn+1次元の空間次元と考えることは間違いではないのですが 四じげんの次に来るものを給食時間などとネタにしてしまう だから11次元などとゆうものは理解できない PTAにおこらえるからですね それがM理論によって超弦理論の低エネルギー有効理論である10次元超重力理論よりも単純な理論となった ところがこれも時間次元を一個と仮定しないで そもそも時間とゆうものは存在しないと考えれば良かったのです M字開脚コペ転ですよ
6
ありとあらゆる事柄が起きているのに時間変数が存在しない そのような世界の基本的な記述とはいったいどのようなものになるのだろう
料亭「常世」に集まった平賀源内 司馬江漢 式亭三馬 手塚良仙の四人は完成した時駕籠で既に旅立ち 独りになった田沼意次は次のチャプタを考えていた 彼もルーヴルに行くつもりだったのに巨人戦を最後まで見ていたので間に合わなくなったからだ ましかし勝ったから良いだろう おまけに酉の日に変わった時点までリアリティストーンの発端を確認していたことで別の決断もとうとうできなかった
事物は必要に応じてほかのものに変わる
そして時間の順序に従って 正義となる
アナクシマンドロスは 地球を一周する航海が行われるずっと以前にそのことを知っていた コペルニクスは 回転する地球をアームストロングが月面から目の当たりにするずっと以前にそのことを知っていた アリストテレスとニュートンは 考えが対立していたがアインシュタインがそれを統合した プラトンとケプラーは 正多面体が五つしかないとゆう定理に惑わされて間違いを犯した
それらはなぜかとゆうと
変化を無視し 世界を出来事ではなく 物との関係で理解しようとしたからだった
よってこの話も 世界がどのような状態であるかではなく 何が起きるかとゆう観点で記述するべきなのである
火の鳥黃金編 第十一章 4つの行方 予告
4つの行方とはゆえ時間の方向を区別しうる方法は実際には5つある 時間の矢のシトツは宇宙の膨張によって与えられる この過程の時間の非対称性についてはとりたてて基本的なことはないが これによって過去と未来が区別されるとゆうことだ
料亭「常世」から彼ら四人は時籠に乗ってどこへ行ったのか
場所とゆうものの解釈は後回しにして まずここはルーヴルとしてみよう モナリザの前でロケをすること自体がきわめて異例で超特別に撮影許可が下りたとゆうことだ バンドデシネプロジェクトである
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 1
たまたまダビンチコードと続編のふたつをイッキ見していたら ルーヴルとかも出てきたのでマー繋がるものは繋げるのである ここではクリプテックスのコードキーを THANOS としてみた
ルーヴルはとにかくお宝満載である 『ミロのヴィーナス』始め リシュリュー翼3階にはルーベンス『マリー・ド・メディシスの生涯』全24枚だけの部屋がある 描かれたのは1620年代だがルーヴルにこれらが移管されたのは1816年なのでプルーストは当然これを見ている
・
前章の四人の中でもっとも絵が好きだったのは司馬江漢
明和年間半ばの25歳頃 おそらく平賀源内の紹介で西洋画法にも通じた宋紫石の門に入る(源内が書いた『物類品隲』の中で宋紫石のヨーロッパ的リアリズムにいたく感嘆する)
新しい時駕籠は空間も移動できますから あちしもルーヴル行きたいですね 何が見たいかとゆうとあれですよ 山村仁左右衛門
あそこにそげなものはない と源内は笑った
・
露伴が奈々瀬の記憶を読もうとするシーンはこのオマージュである
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 1の2
司馬江漢は既出の小田野直武(源内の絵の弟子)に師事する 何歳まで? 33歳か 27歳の時には源内と鉱山探索 30歳でエレキテルを知る 37歳で大槻玄沢と蘭語文献を読んで銅版画を作る 翌年それを覗く反射式覗眼鏡を売り出す 天明8年(1788年)春 42歳の時 長崎への旅に出る その途中 東海道から仰ぐ富士山の姿に心を「打たれ」 ある能力を身につけた
「見たままを正確に写し取る」
それはマーゆわばスタンド能力のようなものではないかね 江漢くん きみの長崎での仕事は六つの絵の具を集めることだ その次の克服すべき仕事は絵々の制作 そしてもっとも重要なことは『ORRERY図』を描くこと
あンた誰?
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 1の3
「見たままを正確に写し取る」スタンド能力
とおっしゃる あンた誰?
司馬江漢が驚いた相手は露伴だった とゆうことでどうか つまり リアリティストーンである
江戸のダ・ヴィンチ 江漢は日本で初めてエッチング(銅版画)を制作した おまけに寛政8(1796)年の春に制作した「天球図」はギリシア神話による星座図である さらに銅版筆彩のORRERY図 太陽真形図 月輪真形図 地球楕円図 天動説地動説説明図 大地浮天之図 潮候図 以顕微鏡観雪花図 以顕微鏡観虫類図など これらは単なるスタンドプレイではない
江漢(1747-1818)が影響された西洋画はどれだったかとゆうと 既に遠近法を知っているので 時代としてはルネサンス バロック ロココときて 18から19世紀は新古典主義やロマン主義あたりではないかと思われる もう少し降って19世紀半ばになるとミレーやコローなどの写実主義の時代があり 「現実をあるがままに再現しよう」としてモネやルノワールなどの印象派に続く これらはかつての宮廷画や歴史画と相反する自然で写実的なものだった 真の様式を求める新古典主義の代表的な画家はジャック=ルイ・ダヴィッド『ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト』 ドミニク・アングル『グランド・オダリスク』 フランソワ・ジェラール アントワーヌ=ジャン・グロで よく知られているのはアングルかな そのアングルとゆうとあれですね『トルコ風呂』 これもルーヴル所蔵で 横尾忠則もネタにしている
それが出るのなら次は私の出番かな と
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 2
ドミニク・アングル『トルコ風呂』(Le Bain Turc, 1862)※ルーヴル940号室
それが出るのなら次は私の出番かな 文化6年(1809年)の『浮世風呂』は大流行したんです 砲艦サウナブロなんちて と笑ったのは式亭三馬である
彼のスタンドは
駄洒落を投げて周りの皆を凍らせる エコーズACT4
式亭三馬(しきていさんば、安永5年(1776年) - 文政5年閏1月6日(1822年2月27日))は、江戸時代後期の地本作家で薬屋、浮世絵師。滑稽本『浮世風呂』『浮世床』などで知られる。名は菊地泰輔、字は久徳。通称は西宮太助。戯号は四季山人、本町庵、遊戯堂、洒落斎(しゃらくさい)など。名が久徳で字が泰輔とする文献もある。
アングルは復古的でアカデミックではあるが自然を忠実に模写するよりも自分の美意識にそって画面を構成することを重視していた これもまた岸部露伴のリアリティストーンである
『トルコ風呂』は生身のモデルを使っていない 彼が生涯描き続けた「浴女」や「オダリスク」のモチーフもそうである
年齢を重ねた後も官能的な作品を生み出すアイロニーを楽しんでおり この作品にも自分の年齢を「AETATIS LXXXII(「82歳で」の意)」と銘打っている 1867年には自分がいまだ「30歳の男性同様の熱情」を維持していると語っている
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 2の2
江戸時代の銭湯については以前記述したことがある なんだったか 浮世風呂と土耳古風呂の関係は
文化・文政期 略して化政期(1804~1818~1834年)は 三人寄れば 衣 食 酒 男と女 芝居 役者 そして金のどれかと話題が決まっていた 銭湯はそうゆう世間話をするところであった この時期は 戦国時代から百年が経過して戦争を知らない世代が作った最初の文化である元禄時代からさらに百年 関ヶ原も島原の乱も赤穂浪士も草紙の中の出来事だった 江戸のシトびとには事の本質などどうでもよくなっていたのである
だから戯作本を書いているんですよ と式亭三馬(1776~1822)はゆう
すべてはネタです それは露伴先生も同じ事 ただ違うところは リアリティーの考え方
もともとは三馬の依頼で取材のために銭湯のてんぷら湯へ派遣され いつしか三助になってしまったある人物は この銭湯にやってくる曲亭馬琴の背中を流しながら情報を聞き出していた 三馬が馬琴のネタや十返舎一九や山東京伝を剽窃しているとゆう噂が世間に流布していたからである しかしそれを馬琴に吹き込んでいたのは
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 2の3
曲亭(滝沢)馬琴や十返舎一九に比べて 山東京伝や今回の式亭三馬の名前を知らないシトもあるだろう 再来年の大河(蔦屋重三郎の話)には登場すると思う これはなぜかとゆうと 三馬には剽窃(まねしーごんぼ)の風評があったからだ
前章で三助として 馬琴に三馬の行状を吹き込んだある人物とは そもそも三馬の弟子である 馬琴と三馬は仲が悪かったのにそんなことをしたのは 三馬の悪口は馬琴の活力になったからである その老躯に鞭打って書いている『南総里見八犬伝』を何とか完成させてあげたいとゆう その弟子の亡くなった息子の嫁(お路)の頼みによるものだった お路が書いた三馬の悪口のシトツは「馬琴(の方)が自分(三馬)のネタを盗んだ」とか『浮世風呂』も山東京伝の『賢愚湊銭湯新話』が下敷きではないかとゆうもの モシトツは自分が売っている薬や化粧品の宣伝が見られるので これは利益相反だとゆうもの これらの三馬像から後の近世文学史研究でも三馬は馬琴より研究が少ないから知られていないのだ ではなぜ『浮世風呂』は当時大流行したのか 実は弟子である三助も三馬を本音では評価していた 馬琴は難解で 三馬の方が庶民的で読みやすいと しかし気軽に読めるとゆう理由だけではない そこには何かが込められていたからだ
それは
化成(文化・文政)期に生きる江戸っ子への三馬からの豊かなメッセージである
たはは そげなたいそうなもんではございませんよ 単なる私なりのリアリティーとでもゆいますかね 露伴先生のゆうリアリティとは「説得力のある本音」とゆうこと 私のばわいは建て前の数分のネタであっても数ヶ月も仕込みを入れてしかもそれを現場で実践するとゆうことです なのでワタシフロイテクル
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 3
やっと出番か と手塚良仙は
そして スタンド能力を得た
過去の出来事を再現する ムーディ・ブルースのような
長崎で平山さんからアガモットの目を借りてきたんです
そして仁・ジニーに三つの願いをかなえてもらうために
アリシアはエンシェントワンでもあったとゆうことです
・・・
ラ・ボエシー通りのピカソの家に着いたとき、私はローマ教皇に謁見しているかのように心から感動し、尊敬の念でいっぱいになった。
「ルーヴル美術館に行くまえに」とダリは言った。
「真っ先にあなたを訪ねにきました」
「それで良かったんだよ」とピカソは答えた。
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 3の2
ジョジョにおける「黃金の精神」とは正義の定義
ストーンオーシャンを全部観たネトフリ
しかし全39話もあって3日もかかった
時間を操らなければ眠たくて仕方ないよ
主人公のスタンドはストーン・フリーだ
インフィニティ・ストーンなどでないが
ジョジョのラスボスは時間を操るタイプ
3部のザ・ワールド 4部のバイツァ・ダスト 5部のキング・クリムゾン 6部のメイド・イン・ヘブンなど 7部以降はちゃんと読んでない 9部は連載中でまだ単行本は出ていない 岸部露伴が復活したようだ
味方の方で時間を扱えるのは スタープラチナ+とゴールド・エクスペリエンス・レクイエム 主人公以外ではムーディ・ブルースくらい
ただ医者のスタンドはない 能力的に近い何かを治すようなものはある 例えばパール・ジャム(料理で健康にする)
そこで今回 子孫の治虫も医師である私(良仙)が志願したのですが タイムストーンを使うとゆう意味では有効な能力だと思う
治せないものや 戻せないものはある
それは『失われた時を求める』である
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 3の3
良仙は首をかしげる やれやれ
曾々孫の治虫は何を描きたかったのか 単行本化するときやたら改稿する癖は治ってないからどうだろう 二層構造になった?のは構想だけの『大地編』以外にもある 大陸の部分は『シュマリ』 幕末の部分は『陽だまりの樹』と見ても良い 最後の『太陽編』も時代的にはアトムの頃だが猿田一族のお茶の水を含めて出ては来ない(お茶の水の弟は出てくる) 『アトム編』に残したのか また『太陽編』は7世紀と21世紀の二つの時間が交互に出てくる 『大地編』の二層はむしろ場所でしょう タイムストーンとスペースストーン このマルチバースですね
『岸部露伴ルーヴルへ行く』では 最初の日本が和風の過去でセピア色 パリはピンク 地下はブルーに色分けされているんです まールーヴルの協力に御礼の意味でトリコロール
色については
江漢さんの宿題にあるように 我々は六色持っています それを色事にこじつければ私の出番なんですけど そろそろ今週も時間がない タイムストーンはあるけどリヤルタイムがないのよね なのでどうするか 次の出番の源内さんサゲをお願いします
ワタシフロイテクル
火の鳥黄金編 第十二章 時空の本質 予告
源内くん
四つめの行方はどないなったのだ
それにこれは火の鳥ジョジョ編か
田沼は笑ったが 既に週末である
明日は耳日曜なのだ
ジョジョは「黃金の精神」ですからちょうど良いのです 筆者もネタ切れでは無いかと思います ただネタ本は山積していますし ジョジョは今テンプラで全話配信してるので 第4部をイチから見なおし中ですが 露伴が出てきたところで寝オチしてました なんか秘密の取材に行くとかゆうてましたけど まさか仙台ではないでしょ 名古屋の杜王町かも^^ 次週はまたわけわからん展開に
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 4
時空とリアリティ
緑と青 そして赤
この謎は何だろう
SWホーキングとRペンローズが討論した かつてのボーアとアインシュタインのように 二人の立場の違いはホーキングは実証主義でペンローズはプラトン主義であったとゆうことだった ホーキングはひも理論の実績には悲観的であり 例えばシュレーディンガーの猫が量子状態で半分生きて半分死んでいることが実在に対応しているかについて 観測の結果は半分ではなくそのどちらかであると理論が予測している つまり量子重力論は必要ないと考えた しかしペンローズは 実在が何であれ 世界がどのようなものとして知覚しているかをかを説明しなくてはならないとして 量子力学の枠組みの中で(A)経験の理論 (B)現実の物理的な振る舞いの理論 このどちらかが必要であるから(B)の支持者となった そしてホーキングは(A)の支持者だろうと考えた ところがホーキングはそのどちらでもなかった
源内くん
今日耳日曜だがどこどおかしないか
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 4の2
変とゆうわけでなく順序が入り混じったんです
それより田沼さま お土産をお持ちしましたよ
おお これは冷やし中華でわないか 源内くん
昨年末の「ナルト秘帖」のときはシーズンではなかったのですがようやく解禁になりました ただトッピングのナルトはオプションでイマイチ色目が悪うございました ジョジョの第六部にドラゴンズ・ドリームとゆう風水のスタンドが初めて登場しますが 今回関連付けしたいと存じます まずこの具の配置は美しくない
風水として並べるなら既出の江漢説とは少し異なりますが四元素を考慮すると
風 木星 春 黄 東
火 太陽 火星 夏 赤 橙 南
地 土星 水星 秋 緑 茶 西
水 月 金星 冬 青 北
よってこのばわいは右から 卵 ハム キュウリ ササミと十字に並べるべきです チェリーは下に 当然ナルトは中心に置きます
なるほ
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 4の3
布石1
時間の順序
時間は t とゆう文字で表される
エゲレス語では time
イタリア語では tempo
フランス語では temp
スペイン語では tiempo
オランダ語では tijd
ところが
ドイツ語では zeit その他ロシア語 中国語などは別の文字である するとこの t は何を表しているかとゆうと実は時計で計った値なのだ これは物理学の方程式である しかし時計ごとに進む時間が違うとどうなる
火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 4の4
布石2
時間の順序
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「ヌ」
「源内 またなんぞ憑依したな」
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「・軽チアモ・チン」
「おまいのスタンドは何じゃ」
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「ヒエログリフを表現しよとオモタのです」
「スペースが等幅表示せんのでモシトツか」
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_
▲ ▼ ▲
 ̄
┏@┓ @ @ § T
∋ ∈ @ ┗@┛
EARTH WIND FIRE TIME
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「ヌてのはミキタカのことやけどわかる?」
「それは第四部ですけど今週は第六部です」
「ミキタカの話は今回出せなかったのでな」
「また来週に持ち越しですか筆濃いですね」
「前からやりたかったエジプトの神々ネタ」
「とりま ジョジョネタはつきまじですね」
「それからもいっこ面白いネタを仕込んだ」
「あンたがそれゆうときはワヤしますけど」
「こんだはなんと現地ロケである 来週に」
「確か 仙台の学会は行かないんでしょ?」
「うふふ仙台ではない 場所はヒミツじゃ」
「また大がかりなネ申ですか んとにもー」
「まだどうなるのか わからんのやけろも」
「取材費は経費計上しないでくださいねッ」
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火の鳥黄金編 第十一章 四つの行方 4の23
布石3
事物は必要に応じてほかのものに変わる
そして時間の順序に従って 黃金となる
動きを止めて何もしない 何も起こらず
何も考えず ただ時の流れに耳を澄ます
ヒンドゥの神話における宇宙の大河は踊るシヴァ神の姿をしている この神の踊り 宇宙の流れを支える踊りが時間の流れである
時間を生み出した張本人いや犯人は誰か 世界初の探偵小説であるソフォクレスの『オイディプス王』のように犯人は探偵自身なのだ そして423問題の解はまだ他にある
火の鳥黄金編 第十二章 時空の本質 0
指が月をさすとき
愚者は指を見る
「燃えよドラゴン」の中でこのセリフがあるとゆう 作者は不明 中国の古い言葉らしい ジョジョ第6部のドラゴンズドリームは唯一の風水型スタンドだが本体とは別の中立の立場にいる
シニフィアン(文字や言葉の記号表現性)とシニフィエ(文字や言葉の記号内容性)の違いのようなものである
本章では アインシュタインが一般相対性理論による時間の描写として無数の時間を捉えようとしたところから始まる 各現象にある固有時は互いに対してどう展開するか
・
田沼さま
前章がようわからん布石でトンザストーンしたので
インフィニティストーンと関係あるよなキモするが
このつぎは いったいドナイシタインでしょうか?
司馬江漢くん 式亭三馬くん 手塚良仙くん 平賀源内くん
きみたちの固有時間をどこへ向けるかについて考えたのだが
ネタを思いつかんので暫く待ち給へ ワタシフロイテクル
・・・
火の鳥黃金編 第十二章 時空の本質 00
夜の巨大遊園地 何をしにきたかは覚えていない 自然の渓谷を利用した作りで 鉄道やケーブルカーが立体交差している フェスで混雑気味 知人に何人も出会う 色んな店もある その中にAーY夫妻の家があって泊めてもらった 朝 また出かけるのだが 昨夜の人出はもうない 寝巻きのままだったために服を取りに帰ろうとすると 景色は一変していて元の場所がわからない 何となく記憶している山や川を通り抜けて温泉宿にポツンとあるようなバス停に辿り着く ここなら場所が特定できると看板を見る しかしなんと書いてあるかわからない 通りかかった子供にこのバス停はなんてゆうのと聞くと 一一だとゆう ゆうのだが 読みがわからない イチイチかと聞き直すと子供はもういなかった そこでまた眠りに落ちて やっと目覚ましの音で帰ってきた 昨夜は第4部をミキタカから猫草まで見たあと かけっぱなしで寝落ちしたつべがまだ鳴っていたのだ クールアンドクリーンから関連するフュージョンが続いている だが何かおかしい
そこへ本当の目覚ましが時間を巻き戻した
火の鳥黃金編 第十二章 時空の本質 1
古代インドでは時間は流れない とゆうよりそうゆうことを表す言葉がない 「流れる」ではなくて「静止」「持続」「消滅」があるだけだ
身近な例では 山などの高地の方が低地よりも時間の流れが早い それが「計測できる」とゆうことに気づいたのはアインシュタイン しかしその時代に精密な時計はなかった アインシュタインは明治以降の人物 江戸時代の時計は不定時法であり「時の鐘」を鳴らして庶民に知らせるだけだった いまのクオーツ時計は水晶の振動によるもので100万秒から1000万秒につき1秒ずれる 100万秒とはゆえ たったの11日半である そこでその修正に原子時計を使う 221の『脱走と追跡のサンバ』にも出てきたセシウム「原子周波数標準器」だ これだと1万年から10万年に1秒のずれまで精度は高まる さらにその上もある 日本が開発した「JF-1」は2000万年に1秒しかずれない世界最高水準である
・
ところがここで 時間が巻き戻されるとゆうズレが起こる
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5月28日 0:05
火の鳥黃金編 第十一章 4つの行方 REPRISE
4つの行方とはゆえ時間の方向を区別しうる方法は実際には5つある 例えば時間の矢のシトツは宇宙の膨張によって与えられる この過程の時間の非対称性についてはとりたてて基本的なことはないが これによって過去と未来が区別される
宇宙の膨張 熱力学 重力場 電磁気学など物理学の四つの時間の矢ともうシトツは 心理的な時間の矢であった
料亭「常世」から彼ら四人は時籠に乗っt
火の鳥黃金編 第十二章 時空の本質 2
時をあやつる
過去と未来は別物 原因があって結果となる テーブルの上からミルクのカップが落ちてこぼれてもそれは元には戻らない 時間線には決まった向きがある 時間は矢であってその二つの端は異なっている
過去→未来
重要なのはそこだ 過ぎる速さではないとゆうことだ
・
矢とゆえばエンヤ婆と吉良の父 最初はどのスタンドだったか
ディオのザ・ワールド 金色である 手の甲には時計のマーク
空条承太郎のスタープラチナ・ザ・ワールドに受け継がれる
父:空条貞夫(ジャズ・ミュージシャンの日本人)
母:空条ホリィ(伊英ハーフのアメリカ人)
娘:空条徐倫
祖父:ジョセフ・ジョースター
祖母:スージーQ・ジョースター
叔父:東方仗助
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今回それぞれのスタンド能力
司馬江漢「見たままを正確に写し取る」
式亭三馬「駄洒落を投げて周りの皆を凍らせる」
手塚良仙「(過去の出来事を再現する)色を操る」
平賀源内「ナルトを使う?」
田沼意次「石を集める?」
??? 「?」
茶樂 「記号を絵にする」
火の鳥黃金編 第十二章 時空の本質 3
ジョジョとゆえばタロットを引こう と田沼は思いだした
茶樂くんの描いたカードは今ないからJOJO版を取りよせる
そして以下の3枚が出た
過去:XI, Justice (righteous) Justice / Enya the Hag
現在:XIX, The Sun(inversion) Sun / Arabia Fats
未来:XVII,The Star(righteous) Star Platinum / Jotaro Kujo
過去と未来にこれが出たのは面白い しかし現在のカードがこの逆位とゆうのは何だ? これでわ夢もチボーもないでわないか 源内くん
引いた場所が問題ですね 田沼さまは例のごとく周到な準備で鳳凰機関の火の鳥へ取材に行ったのでしょう しかし熱による運動にはカードのシャッフルを繰り返すのと似たところがあります 順序よく並んでいるカードもシャッフルすると順序は崩れます こうして熱は熱いところから冷たいところに移るのです
それはエントロピーについてのボルツマンの正しい理解だが それで過去と未来の違いがはっきりしたとゆえるのか? 全てのカードを捲って21枚目まで正位置で最後だけ逆位置なら「秩序」はどうなる?
正位と逆位のような ある配置が別の配置より特別とゆう認識は カードの特定の性質(このばわいは位置)に注目したときにのみ意味をなします 特別とゆう概念は宇宙を近似的なぼんやりした見方で眺めたときに生まれるもので エントロピーは実は互いに異なっているのにぼやけた視界ではその違いが分からないような配置の数を表す量である とボルツマンは証明したのです
・
「時間は一般的な出来事の連続とゆう現象を意味している」
シェイクスピア 終わりよければ全て良し 第五幕第三場
「時間はそれらの出来事の間隔を示している」
マクベス 第五幕第五場
「(あるいは)その感覚の継続を示している」
ヘンリー四世 第一部第五幕第二場
「時間はまた特定の瞬間を意味し」
ソネット集64番
「(しばしば)現在の瞬間を意味する」
ハムレット 第一幕第五場
「世の中の(時の)関節は外れてしまった。あぁ、なんと呪われた因果か。それを直すために生まれてきたのか。」
火の鳥黃金編 第十二章 時空の本質 4
また時間を巻き戻してみよう 少し長くなるがどうせ誰も読まないので良いのだ
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2019年12月18日
地図と記号 第四部 宿命の交わる城 前章しょの8
(略)
前項の(タロットカードの)2枚(8と11)のデザインの違いはバージョンを調べてみたがよくわからない マルセイユ版とウェイト版(ライダー版)でも基本は同じ ただ8と11が入れ替わっているではないか! Kは11→10→8と引いたのだが ここをどうやら勘違いしていたようだ
(略)
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2019年12月19日
地図と記号 第四部 宿命の交わる城 前章しょの9
(略)
前項で なぜ10をはさんで8と11が入れ替わったのかとゆうと19世紀末の「黄金の夜明け団 (The Hermetic Order of the Golden Dawn」の新解釈によるもので このウェイト版は「VIII.力」のカードを獅子宮に対応させたために占星術上の順番が合わなくなったからとゆうことだ
マルセイユ版の数列では1~9までの精神世界の領域が10番の「運命の輪」によって一度区切られ 11~20の現実世界の領域に入ったことを表している 故に1と11にそれぞれ始まりにして未知の可能性を暗示する∞が一つずつ 21番の「世界」にはその2つの世界の統合を表すように2つの∞が描かれている
今回引いた最後の3枚 XI→Ⅹ→Ⅷ とゆう順番はけして作為的なものではなく全くの偶然だが
Ⅷ は 白羊宮説 獅子宮説 「獅子宮+処女宮」説 宝瓶宮説 と金星説があり
XI は 白羊宮説 獅子宮説 「獅子宮+処女宮」説 宝瓶宮説と太陽説 金星説 火星説 海王星説がある
そして
X の「運命の輪」には 星座:処女宮説 天蠍宮説 磨羯宮説と 惑星:水星説 木星説 天王星説 「未知の惑星」説 「天王星+木星」説 があり
特定の星座や惑星とは対応せず「四大元素」をあらわすという説もあるのだ
>>>
2019年12月20日
地図と記号 第四部 宿命の交わる城 前章しょのX
(略)
さてここでもう一度 前項の最後の3枚 XI→X→Ⅷ をぼくの持っているアラビアンナイト版で見てみよう
このカードの XIのタイトルは「勇気 (Courage)」なのでマルセイユ版と同じ「力(Strength)」(ウェイト版では8)
この入れ替えが混乱を招いたことは前述した
となるとⅧは「正義(Jjustice)」とゆうことになるが このアラビアンナイト版のデザイン(Harmony)はまた違うのである!
マルセイユ版でもウェイト版でも 「正義」のカードは 公正・公平 善行 均衡 誠意 善意 両立
この中で近いものは何だろう
調べてはいるが このカードに Harmony とゆうタイトルはない それはしいてゆうなら意味は14番の「節制」が近い 調和 自制 節度 献身 順調だ
(略)
・
こんな所に布石があったとはな アライヤンナイトの話だろう しかもそれは源内が赴いた秋田の風だった
今回 過去のスペースに引いたカードがまた同じ XI とゆうところに謎がある
確かにこのカードは「勇気 (Courage)」であって「正義(Jjustice)」ではない エンヤ婆が何かしかけたとゆうことだろうか それは尾張に行って確かめるしかない
とりまアマプラで第三部の該当部分をチェキしよう
火の鳥黄金編 第十二章 時空の本質 5
Wiener Zentralfriedhof(中央墓地)はウィーン東南の郊外にあり ボルツマンやアドラーの墓はここにある あのとき行けば良かった 他にも音楽家だけで モーツァルト ベートーヴェン ブラームス シューベルトなど著名人の墓がたくさんある インネレシュタットのメビウスの輪を25時に巡るとき 時間は巻き戻され 彼らは墓から甦りカフェ・ムゼウムに集まって紅茶を飲んでいる ザッハトルテではなくプチマドレーヌを食べながら
・
ボルツマンの墓には次の式が刻まれている
S=klogW
S はエントロピー W は微視的状態数あるいは相空間で対応する体積 k はボルツマン定数
・
第三部をまだ全部観たわけではないが エンヤ婆は矢を持っていなかったぞ どこででてきたのかな もともとは宇宙から飛来した隕石のウィルスに染まった岩石から作られた矢である パンスペルミア 最初エジプトの遺跡にあったものをディアボロが発見したことになっている スタンドを引き出す効果はあくまでも矢尻にあり 弓矢に加工したのはエンヤ婆のはず
とゆうことは おヒサに聞いてみよう
火の鳥黃金編 第十二章 時空の本質 6
19世紀初頭 例えば文化・文政の頃 西洋では蒸気機関がようやく普及していた つまり火の動力への利用 そもそも熱は具体的な実体で落下の位置エネルギーのように熱いものから冷たいものへ「落ちる」エネルギーを生み出す流れである しかし落体と違うところは 落ちるものは跳ね返ることができるが熱はそうはゆかない つまり逆はないことに気づいたのがクラウディウスとゆうプロイセンの教授 この法則が過去と未来を区別できる唯一の物理的法則なのである ニュートンやマクスウェルやアインシュタインやハイゼンベルクやシュレディンガーやディラックでも 古今のどれひとつとしてそれはできないことなのだ
「時間の矢」が登場するのは 熱が絡んでいるときだけに限られるのである
クラウディウスはこの一方通行を量る量を考え出した その量にエントロピーとゆう名前をつける 語源はギリシャ語で変換を表す言葉トロペーで 記号 S は仮想熱機関「カルノーサイクル」の研究により熱力学第二法則の原型を導いたサディ・カルノーにちなんでいる
・
江漢さん そげなまぢめな話では読者は喜びませんよ ネタはないのですか と三馬が茶々入れした
そうゆえば と源内が思い出す 茶樂さんがかなり前に熱力学の小ネタを書いていました
>
人類痴上 数ある科学成果の中でももっともスチームパンクしたとゆわれる熱力学の第2法則について再録する
初期条件として軽ノーがまず痴的理想機関を構想しジュールとケルビンとクラウジウスが甘酸っぱく股間を持ちゃげたあと異能者であるところのボルツマンがリビドー山したものである
法則0)物質の温度が定義できる
これは前提 もとい前庭である もちろんその前に薄桃色の突起物に対する前戯が想起されることが望ましい
法則1)エネルギーは保存される
ゲルピンとクラミジアスが露呈した普遍性が高い法則であり 助平のエネルギーは一定であるとゆうこと 助平は仕事に変換できるともゆう
法則2)自然には根本的な非対称がある
是が最も重要でアトキンスは増大おじさんと呼ばれる 確かに助平は仕事に変換できるが完全にそれが起こるのは絶対零度のときだけであるとゆう 絶対零度とは絶対の零度のこと もうこれは何が何でも零度であるとゆうことで そのためにどんなことがオコッテモ零度でなければならない ホントの零度であること 零度以下であることが多い
法則3)極低温の物質の性質が記述できる
曹操の正室劉夫人が亡くなったあと丁夫人も離縁されたが結局曹操の墳墓に同梱されたのは武宣皇后卞氏ではないかとゆうこと
大略 以下の命題を証明せよ
1)熱を完全に仕事に変換するのは不可能である
2)自然な課程には宇宙のエントロピーの増加が伴う
3)宇宙はより高い確率の状態に移っている
4)熱の一部が仕事に変換されるとき カオスが乱雑状態の中から一様な運動を引き出す
5)熱を完全に仕事に変換しようとすると そこに構造が現れてくる
回答例
コォヒは冷める 紅茶も冷める これがいわゆる熱死である
♪別れの朝~二人は~ じゃなくて
冷めた愛と冷えた愛は違うのだ
私寂しいのとゆう女が居てぼく寂しいなとゆう男と交わったとする このビミョーな温度差は双方の熱エネルギーを移動させる仕方の儀式において 等価であってもお互い入れ替わる時の入れ替わり方は等価ではない 自然な家庭ではエントロピーは仕事の要素によって書き換えられる しかしより高い確率の状態を選択するのが男であり 増大おじさんが機能しなければ男の威厳とゆうものは失われてしまう そこで系の周辺で系の内部のエントロピーの減少を補う以上のオカズ いやカオスが生成される必要がある そのとき秩序は無秩序へと向かう 而してプリゴジンの散逸構造がどのように出現するかとゆうと 寂しいなとゆう初期条件が満たされたゴンベはまた種を撒きに他所へ出かけていこうとするのである これでは秩序を保つ構造は維持されない
・・
使い回しはマーいつものことですが 良仙さん
新解釈は なにかないですかね
でわわたしが蘭学の衒学でボルツマンの「H定理」を解釈してみましょう これは理想気体のエントロピーが不可逆過程では増大することを示す統計力学の定理 すなわち熱力学第二法則を分子論的に説明するものなんですが それだけではオモロない
でたっ つまりそれは えっちな定理とゆうことですか
ちゃいます このHはラテン文字のエイチではなくギリシャ文字 η の大文字であるとする意見もあるんだけど
このHを Hinotori の頭文字と考えればとゆうことです
しかし今週も時間切れ 週末に取材にいけるかどうか
以下次週^^
火の鳥黃金編 第十三章 予告
田沼さま 熱を操るスタンドはあるんですか
アブドウルのマジシャンズレッドかなー タロット系ではサン このカードが逆位で出たわけだ 名古屋に取材に行ければヒントは見つかると思うのだが ちょっと忙しくて家を空けられない
そこは得意のVRでなんとかしましょう
いま 遠くの場所では何が起きているか 鈴丸のザッパバーで飲んでいるとき 栄のバースクインツではおヒサは何をしているか
へんじがない ただのよっぱらいのようだ
が
正解は「その質問には意味が無い」である たとえばウィーンにいて「ここ ダナンには何がありますか」と尋ねるようなものだ あるのはプチマドレーヌではなく目玉焼きの科学と苦しみだ
ところでなして えっち とゆうのですか
由来としては「HENTAI」かな 鶏姦の雌鶏のことを「HEN」と呼ぶとゆうのもあるが これらは汎用性がない
他には「ITCH」(浮気)とか 助平の助は「HELP」だとか 「H」の字体は性交中の様子に似ているとゆうのもある 自慰 「G」 の後に来て愛「I」に繋がるとゆうのがいいかも
とりま出張は 特派員として「H」嬢にお願いしよう
火の鳥黄金編 第十三章 黄金の風 予告 2
ジョジョ第五部は一種のチームバトルである
火の鳥黃金編 第十三章 黄金の風 予告 3
この二つの布石は時間の矢であった
火の鳥黃金編 第十三章 黄金の経験 1
アインシュタインは質量によって時間が遅れるとゆうことを理解する以前に速度があると時間が遅れるとゆうことも気づいていた 24歳の時に35歳のもう一人の自分に出会ったことで
電気と磁気はマクスウェルの方程式で記述できるが 時間変数tには奇妙な性質があった 動いている物体は静止している物体より時間は短い 単一の時間が存在しないのだ では固有時間はどこに存在するのか
運動が相対的なものであるとゆうことは 二つのうちどちらが動いているかを決めるにはどうするか
二つの時計が分かれた点と再び合流する点とが同じになるような唯一の基準系に対して 時空の中の出来事KとMの間には一本だけ直線Lが引ける そしてこの線に対して相対速度があると時間は遅れる それは合流しなければどちらが遅いかを尋ねることは無意味だが もう一度合流できればお互いの時計の速度は定義された概念になる
・
本章の話は「時間の矢」だ 諸君
第1の矢は「宇宙の膨張による時間の矢」
第2の矢は「熱力学の矢」またはエントロピーの矢
第3の矢は「光の矢」光子はかく語りき
第4の矢は「逆時間の矢」K中間子とM理論
第5の矢は「意識の矢」?
火の鳥黃金編 第十三章 黄金の経験 2
田沼さま 結局出張はないんでスカー
それがマー 事情で当分は未定なのだ
とりやえず五つの理論を再構築しよう
理論とは時間の矢のことでしょうけど
今回は敵とゆうものはいるのでスカー
敵とか味方とゆうテーマではないのだ
とりやえず第五部を全話は見たのだが
終わった後にまだミステリアスなオチ
ハカセも凝った展開を考えてまスカー
さすがにそゆところは勉強なったのだ
わしのばわいはその場その場で考える
で 五つの矢の話はどうするんスカー
せやな たとえば
第1の矢「宇宙の膨張による時間の矢」
これをスペースストーン
第2の矢「熱力学の矢」
これをパワーストーン
第3の矢「光の矢」
これをリアリティストーン
第4の矢は「逆時間の矢」
これをタイムストーン
第5の矢は「意識の矢」
これをマインドストーンに関連づけ
それぞれ各自担当を決めるとするやろ
第1 司馬江漢
第2 平賀源内
第3 式亭三馬
第4 手塚良仙
第5 については未定 入れ替わり可
なんだけどね
それだけではどうもヒネリがないのよ
そもそも と田沼は続ける
諸君の生まれ年は 平賀源内1728年 司馬江漢1747年 式亭三馬1776年 手塚良仙1826年 そして私=田沼意次が1719年 とマー100年以上の開きがあるわけだが 今ここでの「現在」に対応する特別な瞬間は存在しないのだ 宇宙全体でも同じ瞬間はない ちょっと夜空の星々を見上げてみたまえ あの星の光は何年もかかって届いたものであり今現在の姿ではないとゆうことだ 「宇宙の現在は存在しない」とゆう考えはこの江戸時代から100年以上後のアインシュタイン(1879年)が24歳の時のことで 筆者の現在から見ても100年も前のこと その筆者の時代になってさえ んなあーな と学者たちは議論を続けている 「現在」に意味がないなら宇宙にはいったい何が存在するのか しかしぢつわそうゆう考え方自体が破綻している ホーキングは過去への旅は禁じ手としたが その時間的閉曲線に論理的矛盾は生じないのである
・・
火の鳥黃金編 第十三章 黄金の経験 3
ジョジョの第三部にトランプのシーンがある ダービー・ザ・ギャンブラー スタンドはオシリス
昨日の話で思いだしたのでちょっと余興だ 以前 皆で麻雀をやったことはあるがこれは初めてではないか諸君
田沼がテーブルに出したのは彼が葡萄牙の商人から買い求めたトランプだった 西洋かるたともゆう 起源は麻雀の元でもある中国 それがイスラムを経由して欧羅巴に伝わる
今からやるのはポーカーゲーム 神は骰子を振らないからな ルールについてはホーキング博士の開発したディスクを諸君らの頭にダウンロードするので すぐにプレイできる
ポーカーなら私も入れて頂けるかしら 心得があるの
そこへ現れたのは アルベルチーヌだった
おおマリアではないか いつも急に現れるのだな
良仙はちょっとばつの悪い顔をしている どうしたのかと聞くと
以前 長崎でマリアさんとは麻雀をしたことがあるのですが 私が彼女のリーチに自信を持って切った牌で放銃したことがあるんで またびびってしまうのではないかと^^
で 何を賭けるのだ
黄金でも良いけど それよりみんなが持っている石よ
江漢さんのスペースストーン 源内さんのパワーストーン 三馬さんのリアリティストーン 良仙さんのタイムストーン そして私のマインドストーンと 田沼さまはソウルストーンをお持ちですよね
ちょっと待て マリアが持っていたのはリアリティストーンではなかったっけ
良く覚えているわね良仙さん それは三馬さんが知っているわ あなた方はホントはみんな茶樂さんのタイムリープだからよ ログを掘ってみれば分かる 誰がどれを持っているかはこの際どうでも良いの 大事なことはここに全ての石が揃ったとゆうこと それが私の第五の意識の矢 そして六つ目の矢は情報の矢よ
・・・
ダービーと戦ったのはピラミッドの近く
この辺には、完全に観光地化されておりあのような建物は無い。架空の場所。素直にギザのピラミッドを堪能しよう。
この役どころは難しい
なぜなら女性が二人いるからだ
1 司馬江漢 ラフォージ
2 平賀源内 データ
3 式亭三馬 ウォーフ
4 手塚良仙 ライカー
5 マリア ?
6 田沼意次 ピカード
トロイは4ライカーの
ビバリーは6ピカードの
それぞれパートナーである
とゆうことは
火の鳥黄金編 第十三章 黄金の経験 4
マリアは何かを思い出すように云った
ポーカーならここでやるより本物のカジノへ行くのよ
知り合いの大富豪でギャンブラがいるから頼んでみる
恰幅の良い二人のおっさんが登場した
始めまして データもといディータと
その相棒で ローアもといボリスです
でわ ここへお連れしましょう
オーキッドルームの招待状です
スタープラチナクラブですから
POKER AT TREASURY BRISBANE
https://www.treasurybrisbane.com.au/.../table.../poker-games
今はジャックポットの九月ではありませんが
水曜なら$240 Big Bounty Wednesdaysかな
TEXAS HOLD 'EM AND OMAHA POKERです
・・・・
彼ら一同は源内の新しい時駕籠JQ016に
乗って 北から南へ半球の時空を折り曲げる
今ブリスベンは初冬だが気温は20度と暖かい
いいところじゃないか ここは亜熱帯なんだ
行ってみたいところはたくさんありますけど
まず Queen St. のカジノへ行ってみましょう
ホテルもそこにあります 五つ星ホテルです
火の鳥黄金編 第十三章 黄金の経験 5
ポーカーが始まる
映画にあったシーンだと007カジノロワイヤル
モンテネグロの設定だが 実際のロケ地はチェコ
保養地 Karlovy Varyの GRANDHOTEL PUPPである
ルールは テキサスホールデムとゆわれるもので
各プレイヤーごとに配られる2枚の手札とコミュニティ・カードと呼ばれる全プレイヤー共通のカード(最大5枚)を組み合わせて役を作る 役作りは普通のポーカーと同じ 詳細はこれを参照↓
この方法はテキサス州ロブスタウンで1900年初頭に初めて考案された 2枚のカードが配られたら最初のベットラウンド これはプリフロップとゆう 降りないのであればコール(同等の賭け金)またはレイズ(賭け金つり上げ)をする 2名以上残っていればディーラーは3枚のカードを表向きに表示する これがフロップ さらにベットラウンドの後 次の表示カードがターン 最後の表示カードはリバーとゆう 降りなければここで勝負 ショーダウンである
バリエーションは沢山あって オマハホールデムは手札に4枚配る 但しこのうち2枚を必ず使わなければいけないとゆうもの
・・・・・
田沼はマリアの呼んだ二人のおっさんに礼を云う
さすが大富豪 テーブルを特別に一つ借り切った
まずは手慣らしに普通のポーカーをやってみよう
チップも黄金のコインだぞ なかなかの雰囲気だ
マリアはここには何度も来たことがあるのだろう
田沼と四人のメンバー達もすぐに場になれてきた
何を飲むかと聞かれ 焼酎はなかろうと思ったら
出てきたのは焼酎「失われた時を求めて」だった
ステアでなくシェイクでとゆう飲み物じゃないが
既にディータとボリスはバーでできあがっていた
君たちはステージがあるのでは?と二人に聞くと
せっかく来たンだからゆっくりしてくれ と答えた
今回のため特別なルールも用意してあるんですよ
Rolling Ambivalents Hold'em
田沼さん 本番前に ある人物を呼んであります
余興ついでにそいつの軍資金を巻き上げましょう
火の鳥黄金編 第十三章 黄金の経験 6
ディータは田沼に打ち明ける
なるほど 君は私が何をしようとしていたか
よくわかっている まさかこんなとこでのぉ
彼が特別に今回ここへ呼んでおいた人物とは
あの米国外交官タウンゼント・ハリスだった
江戸の敵を長崎で撃つとは よく云うたもの
ハリスのせいで我が国から金が流出したのだ
彼奴はもともと貧乏人の出で金に執着しとる
お吉の一件でも日本流の接待をわかっとらん
マー 米国人仲間にも嫌われてましたからね
あとは田沼さんの腕でどうにでもなさればと
中略 これは便利だ
田沼とハリスはサシでいくつかの勝負をする
オセロ チェス 将棋 碁 そしてポーカー
もちろん すべては田沼の圧勝に終わったが
承太郎のようにブラフで勝ったわけではない
彼の飲む牛乳に予め下剤を混ぜただけである
結果 ハリスは集中力を失ったとゆうことだ
わははは これで少しは溜飲が下がったわい
軍資金も取り戻して次は大盤振る舞いできる
邪魔者はいなくなった 皆で楽しく続けよう
三馬と江漢は単にゲーム自体が好きであって
源内は寧ろその理論の方に興味を持っていた
しかし良仙だけがゲームに馴染めてなかった
・・・・・・
ハリスがスタンド使いだったのか今は不明だ
しかしダービー=オシリスに弟がいたように
もう一人のゲームプレイヤーがいた それは
ヒュースケンがあらわれた
かれはとつぜんおそいかかってきた
田沼は めがくらんだ
江漢は ねてしまった
三馬は おどっている
源内は いしになった
良仙は てきのわざをかわした
ディータとボリスは笑っている
マリアの姿は 見えなくなった
・・・・・・
良仙は助けを呼んだ
火の鳥黄金編 第十三章 黄金の経験 7
こいつ(ヒュースケン)は 単なるゲームオタクです
現れたは築野万次郎 ゲーマー相手に相応しい助っ人
ジョジョ第三部のダービー兄弟 ダニエルとテレンスのスタンドはエジプト9栄神のオシリスとアトゥム
ですがハリスとヒュースケンはスタンド使いではありません まー何かが憑いていたかとゆうと どろろのどんぶり長者と金小僧のようなものではないかと思います 私が相手すればゲームには負けません 何で勝負しますか?
ゼビウスはどうですか
中略 便利だなこりゃ
築野万次郎はヒュースケンを倒した
おまい 裏技を使ったな
ゲーマーならコナミコマンド「↑↑↓↓←→←→BA」くらいは知っていると思いますが これは違う コナミのゲームではなくナムコですから やり方はオープニング画面で星が左から右に移動している間に2コンのAボタンかBボタンを押しながら右を9回上を2回左を2回下を9回押す
https://www.youtube.com/watch?v=hxgvozl0-wA
問題はバキュラでこれを撃ち落とす方法はありません
256発撃ち込むとゆわれていますが
出現時間からみると物理的には不可能
時間を止めたとしてもどうなるか不明
あとはコバヤシマル方式でルールを書き換えるかです
イカサマはバレなければイカサマではないのですから
余興はおわりです あとはごゆっくり
築野万次郎は消えた
状態異常も元に戻る
・・・・・・・
火の鳥黄金編 第十三章 黄金の経験 8
ブリスベンは確かに良いところである
しかしちょっと河岸を変えてみるなら
次はモントルーカジノではどうだろう
https://www.casinosbarriere.com/fr/montreux.html
なぜスイスかとゆうと
アインシュタインはドイツ生まれだが スイス連邦工科大学チューリッヒ校卒業で 大学に職を得る前にスイスの特許事務所に勤めていて 鉄道駅の時計の同期を巡る特許を扱っていた 彼は時計を正確に同期させることは解決不可能であることを思い至ったとゆうこと
つまり バキュラは破壊できないのだ
バキュラて何で出来ているのでスカー
オリハルコンでねぇか モノリスかも
とりま モントルーへ行って考えよう
カードの勝負はまだ終わってないわよ
だがもう週末だ 時間は残っていない
時間だと? そもそも時間とはなんだ
なんだとはなんだ それを最初に考えたのはアリストテレスだ そして時間とは変化を計測した数であるとゆう結論に達した では仮に何も変わらなければ何も動かなければ時間は経過しないのか アリストテレスは なんしかそやねん と答えた しかしニュートンは逆のことを考えた 相対的な時間は存在することは認めるがその上でどげなばわいにも存在するホンマの時間とゆうものはある 事物とはまったく無関係な時間だ たしかにそれで近代物理学は発展できた ところが世の中なんどかど文句をゆう奴はいる 哲学者たちである 例えばライプニッツ 彼は従来の考えの方を擁護する そして自分の名前からわざとtの文字を消して Leibniz と表記した 結局アリストテレスとニュートンの二人の巨人のなかだちをウィークエンドシャッフルしたのがアインシュタインだった しかし これも量子力学の登場によって話はまたややこしなるのである
以下次週
火の鳥黄金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 予告
”Between Timid and Timbuktu”
どこで読んだかと思っていたら K・ヴォネガットの「タイタンの妖女」
この意味は 辞書を引くと
"Timid"(臆病)と"Timbukutu"(西アフリカのマリ共和国のニジェール川沿いにある古都)の間にあるのは "Time" であるとゆうこと
ティンブクトゥはトンブクトゥともゆう マリ帝国の黄金郷だ トルコのイスタンブールやモロッコのマラケシュなどと姉妹都市である ティンブクトゥとゆう言葉は「異国」や「遠い土地」の比喩 アントニ・ガウディはこの地の泥土で建てられたモスクの様式に啓発された
・
モントルーのレマン湖に行こうとゆう田沼に対して 三馬はそれなら沖縄に行くと云いだした たぶん沖縄の萬湖のことだろう いつもの駄洒落スタンドプレイだ 江漢はウィーンで調べ物をすると一足先に消えた 一方でマリアはブリスベンに残ると云い 良仙も行きたいところがあるので残りたいと従う それで源内だけが田沼に同行することになった
やれやれ
・・
火の鳥黄金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 予告2
旧暦はややこしいが たぶん今日なのだろう
ちょっと歌を詠んでいる時間は あー時間ね
時間のSFネタで
時震 とか クイム とか しゃっくりてのもあったな 時は準宝石の螺旋のように とか 時間等曲漏斗 なんてのはなかなかそそる言葉だ あと何かあったか今日一日勉強して来週のネタを考えよう ネタ本は山積だ
とりまタイトルだけ考えた 黄金のシュピーゲル 内容はこれからだよん
シュピーゲルはドイツ語で 鏡 のこと 黄金郷と語呂があうかと思っただけだ
シュピーゲル シュピーゲル シュピーゲルっ
3 2 1 ・・・
火の鳥黄金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 1
時間・次元テーマのSFはとゆうと 最近のものは詳しくないが まずは 海外と国内でこの2つ
夏への扉 ハインライン
果てしなき流れの果てに 小松左京
その他 ざっと思いつくところで
アーサー王宮邸のヤンキー トゥェイン
タイムマシン ウェルズ
われら ザミャーチン
すばらしい新世界 ハクスリー
1984年 オーウェル
伝奇集 ボルヘス
百年の孤独 マルケス
アーダ ナボコフ
変身 カフカ
ラルフ124C41+ ガーンズバック
タイムパトロール アンダースン
火星年代記 10月はたそがれの国 ブラドベリ
発狂した宇宙 ブラウン
永遠の終わり アジモフ
イシャーの武器店 ヴォークト
10月1日では遅すぎる ホイル
時との戦い カルペンティエール
レベル3 フィニィ
スローターハウス5 ヴォネガット
時は準宝石の螺旋のように ディレーニィ
2001年宇宙の旅 幼年期の終わり クラーク
高い城の男 火星のタイムスリップ ディック
時の仮面 シルヴァーバーグ
334 ディッシュ
V ピンチョン
時の声 結晶世界 バラード
隠生代 地球の長い午後 オールディス
この人を見よ ムアコック
ドグラマグラ 夢野久作
家畜人ヤプー 沼正三
砂の女 安部公房
銀河鉄道の夜 宮沢賢治
鏡地獄 江戸川乱歩
笑うな 脱走と追跡のサンバ 幻想の未来 筒井康隆
神聖代 柔らかい時計 宇宙25時 荒巻義雄
・・・
田沼を初めとする6人はいったんそれぞれの時間線を進むのだが モントルーに田沼と同行するはずの源内は別の所で目を覚ました
火の鳥黄金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 2
今まで日本にカジノはない 初のカジノは大阪夢洲のIR予定だ 2029年
とゆうことは
源内が一人で目を覚ましたところは そこかな
名前は何になるのだろうか モンテカルロとか
オンラインカジノにエルドラドとゆうのがある
これがいい エルドラドはつまり黄金郷だから
ところで昨日は父の日だった ぼくの父は行方不明で たぶんもうこの世にいないと思う 最後の連絡は長崎からだった 酒は飲めないが女とギャンブルはプロ級だったとゆう 母もギャンブル運が強いさそり座で木王星の午 父は未だからきっと水星ではないかと思ったらその反対の火星だった つまりゼロ星 なるほど
どうだい しとつ ポーカーでもやらないかね
親父どの? 生きてるかっ
まずは小手調べのガチンコ勝負
こちらの手札はクラブの5とスペードの8
場はクラブの6とスペードのQとJ 現時点ではブタだ
ターン
4枚目の場のカードはスペードの5
まずはワンペア ここはコール
リバー
5枚目の場のカードはハートの8
ツーペアが出来た 数字は弱いが
親父にブラフは通用しない
ここも コールだ
ショーダウン レイズはなし
親父の手はクラブの7と9
ストレートだった まいった^^
火の鳥黃金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 3
源内はなぜ一人でここに来たか不思議に思っていた
ここがカジノとゆうこともありますが 時間を進めるよりも巻き戻したかったのでしょう
現れたのはアバッキオ ムーディブルース
父の日の話でしょ 1953年12月25日ですね ちゅるちゅる
ぢつわ源内に憑依していたのはぼくだった
・
火の鳥黃金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 4
源内ハカセ 基本方程式に「時間」とゆう量が含まれていないからとゆって この世界は凍りついてもいないし不動でもありません それどころかこの世界の至るところに「父なる時間」によって順序づけられない「変化」があるのです ニュートン的な唯一の時間線に沿って あるいはアインシュタインの優美な幾何学に従って分布しているわけでもない この世界のデキゴトは英国人のように秩序だった列は作らず イタリア人のようにごちゃごちゃと集まっています オレたちの落ちつける所は・・・
アバッキオくん 確かにデキゴトは生じ 変化してゆく 「父なる時間」がめちゃくちゃになりはじめても 静止することなく生じる 科学の進化からみても この世界について考える際の最良の語法は不変性を表す語法ではなく変化を表す語法 「~である」ではなく「~になる」とゆう語法だな
でわ「父と子と精霊」の「精霊」は誰と交わったと思いますか
私かしら
マリアが現れた
火の鳥黄金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 5
マリアではないか おまいは彼処に留まったのではなかったのか
そうです ですが良仙さんが分岐の何処かで行方不明になってしまって まぁ私もそうなんですけどね ネットワークを通じて此処に来ました
そもそもモノとデキゴトの違いは 前者が時間をどこまでも貫くのに対して 後者は継続時間に限りがあるとゆう点にあります モノの典型が石だとすると 明日あの六つの石はどこにあるんだろうと考えることが出来ます 一方で 例えばキスはデキゴトで 明日あのキスはどこにあるんだろうとゆう問いは無意味です この世界は石ではなくキスのネットワークで出来ていると考えられませんか
源内が読みかけていた本を置いて答える
石とゆうのは モノらしい対象だが ぢつわ量子場の複雑な振動であり 複数の力の一瞬の相互作用であり 崩れて再び砂に戻るまでのごく短い間に限って形と平衡を保つことが出来る過程であり 惑星上の元素同士の相互作用の歴史のごく短い一幕であり 新石器時代の人類の痕跡であり 横町のちびっ子ギャングが使う武器であり 時間の本に載っているシトツの例であり ある存在論のメタファである それはゆわば宇宙規模のシュピーゲルつまり鏡のゲームだとゆうことだ この世界は石で出来ているのではない 波で出来ているのだ
それを聞いたマリアの姿はまた消えかけていた
でわ もしもモノで出来ているとすると それはアトムですか アトムを作ったのは天馬博士ですか 素粒子は場の揺らぎで 量子場もデキゴトについて語るための言語規範に過ぎません それではうまくゆかないのです タイムストーンは緑の太陽 良仙さんはそれを探しに行ったのだわ そして私はそのランプを消すことが出来る・・・
慌てた源内はそれを押しとどめるように云った
だから これもネットワークのシトツのノード
つまり ゴルディアスの結び目だとゆうのかね
アバッキオは やれやれだぜとゆう仕種をして
このシトはいったい何をゆうているんですか オレには石のことより 大切なのは『真理に向かおうとする意志』だと思っている
・・・・
なるほど
火の鳥黄金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 6
マリアはまた姿を消す
ふりだしにもどる か
源内はため息をついた
そのとき
悔い改めよ源内 とチクタクマンは云った
※元ネタはハーランエリスンの短編 さらに元ネタはクトゥルフ神話のナイアルラトホテップの化身のシトツ Tick-Tock Man とは時計仕掛けの神である
何を悔い改めろとゆうのか 突然キスをしたことかね 時間を巻き戻せばわかること キスを「接吻」と翻訳したのは日本人ではなく長崎オランダ商館長のヘンドリックだ 東西スラブやラテンやゲルマンなどでは友愛のための挨拶としての「習慣」としての接吻がある 日本では文明開化の洗礼を受けた後でもそれはまだ一般化しているとはゆえず 当事者の意思感情や行動環境等によつて それが一般の風俗道徳的感情に反するような場合は法的には強制猥褻罪になる 科学的にキスを学問知ることをフィレマトロジーとゆうが ダーウインはキスを人間の本能行動ではなく特定の文化圏において学習されるものとしている 癖は本能時にありとは日本古来のものであって やはり友愛より性愛なのである とゆうことはそれは秘めごとであって恥ずかしいものとゆうフカーいエニシがあるわけだ キスによってストレスホルモンであるコルチゾールは減少しドーパミンやオキシトシンの分泌が促進される 心拍は増加し血流が増加すれば海綿体は膨張する そこにある種の危険なエナジーが蓄積されれば性衝動へのプレリュードになることは当然の帰結で
源内さん どうかしましたか いついかなるときも こう尋ねるシトびとがいます これは何の話なのか と
アバッキオくん 要点はこうだ 私も良仙のように緑の太陽を探して時籠を改造したのだ 胞子ドライブではなくカルナック航法によって ところがマリアにも父なる時間はなかった しかも時空の垣内を拒否してパスワードを変えランプを消してしまった その主観的妄想は客体側に浸透し それら全てのデキゴトを実なるモノから虚なるモノへと封じ込めようとしている もう今の私にはなす術がない
源内よ 25.719542255691202N, 32.65728924655471E へ行け とチクタクマンは云った
火の鳥黃金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 7
チクタクマンの示した座標とは
北緯 25° 43' 9",東経 32° 39' 22"
カルナック神殿 Karnak Temple Complex にあるモノ
スフィンクス参道 Criosphinx ここに40体の像がある
40回もの謎を解かなければいけないとゆうのかね
そうではないでしょう 謎々は423問題だけです
ただし 今回は少し趣向があるのではと思われます
アバッキオに代わって アヴドゥルがあらわれた!
エジプト神話では、スフィンクスという言葉はキメラを意味し、太陽神レ(ライオンの体)とファラオ(人間の頭、時にはハヤブサや雄羊の頭)の結合を象徴しています。 語源「スフィンクス」はギリシャ語です。その語源は定かではありません。古代エジプトの「生きた像」を意味する shesepânkh、または夕日を象徴するアトゥム神の名前の1つである「生きた像」を意味するchesepânkhに由来する人もいます。他の人は、「隠された」を意味するサンスクリット語のsthag (パーリ語ではthak )に近づけることによって、インド・ヨーロッパ語族との関係を提唱しています。
最も有名なものはギザのスフィンクスで、ジョジョ第3部はそこですが、カルナックにあるのは少し形が違う白頭型とゆうクリオスフィンクスです。その顔は雄羊
火の鳥黃金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 8
信長が火星のゼロ(午)光秀が木星のプラス(子)
ぼくの父が火星のゼロ(未)
ぼくが木星のマイナス(巳)
とゆうことに関連があるわけではないだろうが
母が木星のプラス(午)とゆうのはどう見るか
帰蝶(濃姫)は未であるけど 星は分からない
以前ぼくは帰蝶も火星のゼロではないかと見た
つまり光秀は二人のゼロに挟まれあーなったと
父を信長に準えるつもりはない タイプは違う
ただ父の精子 いや生死を調べる方法があった
今日はそこから進んで スフィンクスとは何か
とゆうことを勉強する
火の鳥黄金編 第十四章 黄金のシュピーゲル 9
スフィンクスの話はオイディプスの話である
423問題の解は人間 そしてオイディプス
老いたオイディプスは杖をつき三本足になり
二人の息子の足は などと考えても良いけど
いちいちフロイトを出すまでもなくて
スフィンクスは何かを守っていたのだ
・
(ムハマド)アヴドゥルくん スフィンクスとはゆわば狛犬のようなものではないのかね あうん
そうですね源内さん 対だったとゆう説もあります 人間の顔は後に付け替えられたのではないかともゆわれていて ピラミッドのように石を積み上げたモノではありません 昔の写真では砂に埋まって顔だけ出している 岩盤を彫りこんでいるんです 前足の下にも何か空洞があったようです
・・
再録
アブドル・ダムラル
オムニス・ノムニス
ベル・エス・ホリマク
テル・エル・アマルナ
●しょの1
テルとは遺丘のこと アマルナはナイル川東岸の地方
今から三千年以上も前 第18王朝のイクナトン・クナトンナ王は元祖うメンホテップ王時代から始まったズージャの衰勢に悩んでいた そこでアケトの山のものうーメン(うメン神の地平線)都市のソーサラであるトトメス・ショータは王のために最後のアコースチック曲を作成した これが有名なネフェルトイトイである ネフェルトイトイの両親が誰であったのか正確には分からないが 後にファラオと成る大神官テオ・マサラ・レイコンは フロント奏者である二人の素晴らしい演奏をうっこり録音していなかった ソロの全くない曲であったこともあるが 結果としてこれはテイク2なのであった これを反省したイクナトン王は以後セッションを全て録音するようになり それがキリマ・ンジャロやファラオの箪笥などへと繋がる第19王朝からはオール電化への道を進んだ
●しょの2
ネフェルトイトイはイクナトン(旧名うメンホテプ4世)の正室でありツタンうーメンの義母である 彼女の名の大意は「美しい・者(NeFeR-T-)が訪れた(iTi)」 イクナトンはフランと別れたあと ネフェルトイトイことベティ・オブ・ジョイトイと結婚した キリマ・ンジャロの娘である 無冠のビッチであり 某アルバムのタイトルも考案した 彼女がオール電化に導き ジミヘンやスライを紹介し 王のファッションコーデねいちゃんとなったのだ さらにもうシトリ紹介したのが 壁紙担当のアブドル・マティ・クラーワイン アブドルとは召使いの意味である スタンドは魔術師の赤
●しょの3
将軍エル・ハム・ベニショーガ・ジミヘンドリクスはズージャをやりたかったのだが イクナトンはズージャをやりたくなかったのだ その夜テーベの都の西郊デール・エル・バハリ・コロンビヤのスタジオでは3人の神官が祭事を行っていた うメン・ホップ・ハンコック うメン・ステップ・コリア うメン・ジャンプ・ザヴィヌルの3人である 彼等はサン★ラに借りたソーラーパネルでサンクチャリを行った すると祭壇からうーメン油が流れ落ち それはイクナトン王の額のバンソウコを剥がし第三の眼を現した かくして魔女は嘯き 70年代の幕は開けたのである
付記
偖 ベルヅの系図は次のごとし ベルヅ ヘヅロンを産み ヘヅロン ラムを産み ラム ラメを産み ラメ ラメンとレメンを産み ラメン ソメンとチャーシューメンを生み チャーシューメン 一人の男子とワンタンメンを産む (旧約聖書ルツ記 第4章18・19節)
後に この一人の男子とゆうのが冷やし中華とゆう邪教に走ったためその名を抹殺されたのだと221は述べた
・・・
火の鳥黃金編 第十四章 黄金のシュピーゲル +
チクタクマンは云う
源内くん 神の息 神のまなえ 神の道は 悔い改めた者だけが行ける時と場所とゆうことだ アポロンの地獄は外側にはない 心の内側にある
でわ423問題の解は何だ スフィンクスは何を守っていたのか
赤子~成人~老人への解はありきたりだ オイディプス本人 あるいはその父 その息子 とゆうのも フロイトの解もすべて間違いではないが 問題の最初に戻りたまえ 「一つの声をもちながら・・」とゆう前提があるでわないか それらの三世代が同一の声のわけがない それは「時の声」だ
96,688,365,498,721
34.07847339147032N,
アムネジアの男が浜辺に寝ころび錆びた自転車の車輪を眺めながら自分とそれとの関係が暗示する絶対的な本質をつかもうとするような話 とゆうやつだな
そうともゆう その言葉の中にもシトツの解があるからな
熱い午後 何もかもが乾いている カメラは乾いたプールを映している プールの底には判読不能な表意文字によるマンダラのようなものがびっしりと描かれている
次の行き先はどこだ 杜王グランドホテルか それともタンジールのグランドホテルか もはや一定の時を刻むしかない時計には用がない
以下次週
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の罅 予告
田沼さま 源内さんを始めどうもみんないなくなったみたいで…
どうしたアバッキオくん おまいのムーディブルースで探せないのか アブドルに占わせてはどうか
占いにも出ていません
そうか その旨わしは報告しなければな その前に平山を長崎から呼び戻せ
ははっ 報告とは 上さまにでございますね
そうだ 慶喜公である
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の罅 1
田沼さま お久しぶりでございます
おお平山か そろそろ月末だからな
報告をしなければならんのであとは 四六四九
この平山とは 第三章に出てきた 文化年間に長崎奉行を務めた平松忠四郎のことで つまり長崎犯科帳の主人公である
私の調べでは 良仙さんは西南の役に軍医として九州に来て病にかかり大阪に戻りましたがそのまま緒方洪庵に看取られたようです 江漢さんは『オレリー図』を実写版にしたとき行方不明になっています 三馬さんはどうやら源内さんを連れて ある本を探しに出かけたと聞いています その本の中には四つのテーマ「四季」の栞が挟まれていました つまりこれは「時の流れ」のことでございます そしてそのシトツには何も描かれていなかった 元絵はこれだったのですが
マリアはどうした
その描かれていない とゆうか 消えた画像がそうなのでしょう
「春」の栞とは本当はこれです
上記の順番は少し違っています
なぜかとゆうと 正しい順番はこうです
左から春夏秋冬
なのでこう描くべきでした(下図)
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の罅 2
三馬が探している本とは『漢書』かね 栞の女性とは「顔如玉」のことだろう
>
『聊斎志異』の中に「書癡」という一編がある。郎玉柱という若者、本が大好きで、親が遺した山のような本のなかに隠れるようにして、引きこもって暮らしていた。一日中本を読んでいるのに、科挙の試験に受かって出世するというわけでもない。むやみに本を読んでいるだけでは、受からないらしい。ある日、『漢書』の第八巻を読んでいて、本のなかに、美女のかたちに切り抜いた「しおり」のようなものを見つけた。よく見ると、かおかたちが生きているようだったので、ひっくり返して見ていると、突然、実物大の美女に変身した。美女は「顔如玉」と名乗り、「あなたとは前からの知己です」と言ったところを見ると、古本の精かなにかのようだ。しかし、如玉は、本の中から出てきたくせに、郎玉柱に、「本ばかり読んでいては出世もできない」とさとす。「言うことをきかないと、いなくなってしまうわよ」とおどしながら、過激な「改造計画」に着手。ひととおりの教養・娯楽、人づきあいを指導して、スタイリッシュな青年に仕立てあげる。二人は夫婦になるが、やはり、彼女はこの世界の人ではなかったからなのか、その幸せは続かず、結末は悲しい。
とゆう話ですね 平山は当を得たりと続ける
三馬さんはプラハに行ったことがありますが カフカの実家を探すことにかまけて 泊まっていたフライデーホテルのすぐ近くパンスカー通りのミュシャ美術館をすっかり忘れていたのです
ミュシャの栞がそれであるか プラハまで行かずとも調べられます しかもその場所は近くにある マリアさんはそこにいました ところでミュシャの本名をご存じでしょうか
Alfons "Maria" Mucha ですよ
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の罅 3
考察してみました と平山は続ける
最初 源内さんが絵々を描いたときにパーツとしての ”Pritemps" は間違っていなかった ところがダウンロードした連続画において春 (Pritemps) と夏 (Ete) の位置が入れ替わっていた 彼はこれに気づかずに 一番左の(春の)部分をわざと消して仕上げます これは春の季節が彼等にとってゼロ期だからで 冬を迎える前に作品を仕上げ 春を待つ間はそこを封印しておこうと考えたからです だがそれは勘違いだった そこにマリアさんは気づいて ある場所にそれを調べに行きそして正しい栞を届けた ところが源内さんは1年以上もその意味が分かっていなかったとゆうことです
https://www.youtube.com/watch?v=3G4NKzmfC-Q
・
上リンクの図はプラハのカレル橋で 三馬さんのガイドでマリアさんもこの橋を渡っています そして一人でミュシャ美術館に辿り着いたはずなのです
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の罅 4
平山はさらに続ける
四季の連作は3つほどあり 最初のモノが最も人気が高い 問題はこの並べ方で 日本では普通春から冬に並べますが ミュシャの作品は冬から並べています なぜか
>
ヨーロッパ中央にあるチェコ(ボヘミア)は常に歴史と文化の面でも重要な位置にあり14世紀の一時期は政治、経済でもヨーロッパの中心でした。しかしその後は混乱の時代になり1470年代以降は外国の支配下に置かれました。とくに1620年からは主権を失ってしまい、ミュシャがフランスで活躍していたころは300年にわたる"暗黒の時代"にありました。その中でミュシャは"未来の希望"のメッセージを伝える作品を作り続けたのです。
『四季』の連作では「今は冬の季節にあるチェコだがいつか必ず復活の春の季節が来る」というメッセージを作品に込めています。下のように"冬"を左に置いて並べると作品の配置が落ち着くだけでなく「冬」から「春」への復活、さらにチェコをあらわすヒナゲシを飾る「夏」と金色に輝く「秋」がメッセージとして浮かび上がって来ます。
日本では季節は春にはじまって冬に終わり、再び春を迎えます。しかしミュシャの『四季』は冬からはじまり 春、夏、秋と進みます。ヨーロッパ内陸では1月は雪に覆われ、ようやく5月になって訪れる遅い春を待ち望みます。
ミュシャの『冬』の女性はどれも地味な衣装で覆った姿で描かれ、花を飾り小鳥と歌いかわす『春』と対になっています。ミュシャの祖国チェコは外国の支配を受け続け、文化も言葉も国民としても劣っているとされてきました。
チェコの誰もが歌ったことがある童謡に『コチカ レゼ ディーロウ Kočka leze dírou』があります。「今は雨が降っていて濡れています。でもいつか必ず晴れるでしょう」という歌詞は、つらい今を耐えて未来に希望をつなぐためのものでした。
日本でもよく歌われる合唱曲『モルダウの流れ』は、スメタナ(Bedřich Smetana 1824-1884)の交響詩『わが祖国 Má Vlast』 第2曲『ヴルタヴァ Vltava (モルダウ)』のテーマです。このメロディーは童謡『コチカ レゼ ディーロウ』がもとになっています。(「ヴルタヴァ川」をドイツ語では「モルダウ川」と呼ぶ。)
チェコの人たちは童謡に託して希望を未来につなぎ、スメタナもミュシャも「希望のメッセージ」を人々に届けることが芸術家の務めと考えていたのです。
さて
冬は1212月の子丑寅 春は345月の卯辰巳
ミュシャは1860年7月24日生まれで土王星の申
時代は万延元年です
平賀源内
享保13年(1728年) - 安永8年12月18日(1780年1月24日)
申年だが誕生日が分からないので星は不明
その異才ぶりから 木王星と思われる
田沼意次 享保4年(1719年) 海王星 亥
司馬江漢 延享4年(1747年) ? 卯
式亭三馬 安永5年(1776年) ? 申
手塚良仙 文政9年(1826年) ? 戌
おそらくみんな木星族ではないか
良仙だけお茶の水の猿田一族なら 月王星
ちなみに 天馬は火星の午でゼロ
アトムは海王星(木星−)の未だ
そしてマリアは海王星の巳である
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このことも早速上さまに報告する
慶喜公は冥王星(火星)の卯だが
吉宗公と光秀は木王星の子であり
家康公は海王星の卯でゼロなのだ
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の皹 二五
待ちは三万五万だと?シャンポンじゃなくて?
そんな形はあるかな
1222233444くらいしか思いつかんぞ
ただしこれは2がもう切れているだけだからな
4445566667でも同じことでわあるが
六月があと少ししか残っていないのは関係ない
いや三巡目くらいに三万が切れていて中盤以降のリーチだから二万は通ると思ったんだよ おまけに三万が場に二枚切れている わしの二万切りは対子落としだ それこそ423問題のシトツの解じゃないかね
ワンチャンスなどとゆうものは信用できません
三月は兎だからではないですか ゼロ月ですよ
春のカードはわざと描かなかったのでしょう?
田沼さま お目が覚めましたか 6時は卯の刻
平山か おまい わしの夢の中に入ってきたか
まぁ良いわ 今日は 県庁で資料の整理をする
ただ その前に行かなければならんところが…
火の鳥黃金編 第十五章 黄金の皸 6
田沼さま ログ掘って美術館まであと少しのところで邪魔が入りましたね 今日は実際にご自分で確かめに行ってきたのでしょう
そうだ平山くん ところが残りの三枚どころか栞はなかった ショップの店員も知らないとゆうていた でわここにある春の栞は何だ
マルチバースじゃないですか ユニバースのユニゆうたらシトツですが マルチゆうたらようさんあるちゅうこと パラレルワールドでも良いですが 多元宇宙とゆう概念は19世紀末くらいからあります たぶん心理学あたりから出ていて 20世紀にはこれがトランスパーソナル心理学とゆうニューエイジのヒューマンポテンシャル運動になるわけですね 私が整理したところでは 最初のアラジンのランプの話からシルクロードの黄金伝説の話になって 徳川埋蔵金の話にこの4人のメンバーが集められたわけです 無限石は単なるツールで 結局カードも決め手にはなっていません
うむ 上さまに直接確かめるしかないな
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江戸城
慶喜さま かくかくしかじかこれこれこうゆうわけなのですが
田沼くん 安政の大獄から維新までわしがどげな苦労をしたか知っているだろう 勝や渋沢も後にええよにゆうてくれているがね とりま榎本くんや小栗くんがうまいことやってくれたので あれは心配ない 十兵衛に守らせてあるはずだ
十兵衛とはひょっとしてトシちゃん(土方歳三)のことですか
そうだ 鳳凰機関は彼が指揮している そして麒麟商会もだ
ええっ 同じ組織なのですか
厳密には違う 詮索はしない方が良い
此度集めたメンバー 源内 江漢 三馬 良仙 の4人は行方不明です まさか上さまの手にかかったわけではないでしょうね
わしは知らん
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の皴 7
田沼は驚く
わしは知らんて あーた いや 慶喜さま 埋蔵金は結局どうなったのでございますか
あるよ いや あったとゆうべきかな
おまいの想像のようにその場所は蝦夷のある場所だ ハリスはもとより官軍の手に渡らぬように隠したのは事実だ 手配したのは小栗(忠順)くん しかしあるお方がそれを別の目的に使うようにと仰せになって
あるお方とは?
田沼には教えてやっても良いだろう
それは徳川の いやこの国の守護神であるところの家康公である
大権現さまは自らの復活のために 鳳凰 つまり火の鳥を探すように命ぜられたとゆうことだ しかしことはそれだけではすまなかった それには麒麟の力が必要だったのだ それが誰かも知っているはずだ
まさか 南光坊天海 つまり光秀でございますか
おまいはフィネガンの覚醒の意味を知っているか
FIN + AGAIN ですね
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四人の いや五人の行方を知りたければ
五稜郭へ行ってみるが良い
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の皸 8
田沼は平山と相談する
やはり蝦夷へ行くしかないようだ 便を手配してくれ
わかりました ちょうど築野(万次郎)技術大尉が開発した新型ソルバルウがございます 幕府海軍の新型機「雷電」に問題があり こちらの九州飛行機でも密かに研究試作していたものです コードネームは J7W1 エンジンは SAAB16S-TURBO を改造した「ハ四三」四二型発動機でございます
J7W1=4342 だと? 四二三問題の「震電」が完成したのか 残りはあと1日しかなかったのによくやった 早速見せたまへ
御意 護衛としてこれも最新鋭の「風神 ATH-29(ジガバチ)」を同行させましょう
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の皸 9
平山くん 震電は一人乗りの筈だが
特別に後部座席を付けてありますよ
それとこいつにはシトツだけ欠点があって エンテ型はパイロットが緊急脱出するときに後方のプロペラに巻き込まれる恐れがあります それでハブ内に爆破式のプロペラ飛散装置が組み込まれたので雷電より複雑になっています
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二人は五稜郭へ飛ぶ
田沼は機中で 慶喜の言葉を思いだしていた
鳳凰は鳳と凰 麒麟は麒と麟の 雌雄一対だ
つまりヘルマプロディトスとゆうことである
なんのことですかねそれは と平山は笑った
それより五稜郭に滑走路はあるのか平山くん
ございます この震電には時震を起こすとゆう特殊機能がありまして それを使えば五稜郭のゲートを通過できます 入り口に護衛ロボがありますが あれはシマックのパロですから
・・
二人を出迎えた現地司令官は女性だった
お待ちしておりました 草薙マリアです
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の日々 +
マリアだと? ここで一体何をしている?
待っている とゆうことでしょうかしらね
ボッカチオやショパンやプルーストの恋人
そしてマラルメの妻のようにでございます
源内たちがどこへ行ったか知っているのか
さぁ
・・・
ボッカチオの初恋相手はマリア・ダクィーノ
ショパンの初恋相手はマリア・ヴォジンスカ
(※彼女と訪れた温泉地がかのマリーエンバート)
プルーストの初恋相手はマリー・ド・ベナルダキ
(※『失われた時を求めて』の最初の恋人マリアのモデル)
マラルメの妻はマリア・クリスティーナ・ゲルハルト
・・・・
回っているのは我々の方だった 我々とこの世界の残りの部分とは互いに物理的に作用し合っている もちろんそれは全てではない 関わりがあるのはこの世界の変数のごく一部であって あちらがこちらを見つけることはなく こちらもあちらを見つけることはない だからこそこの世界の配置が互いに異なっていたとしても 我々にとっては同等になる この世界の像はぼやけているとボルツマンは云った それがエントロピーである
赤が六枚/黒が六枚のカードを選んで 赤が六枚先に来るように並べる それからカードをシャッフルすると赤の間に黒が混じる これがエントロピーの増大だ
次にでたらめにカードをシャッフルして最初の六枚を覚えておく それからまたシャッフルしてその間に別のカードが混じったかを見る この二つのゲームは同じようだが決定的な違いがある 後者のばわい 最初のカード配置はランダムでありその配置が特別だと認識したのはこの我々だとゆうことだ
つまり広大なこの宇宙に特別な部分集合があるとゆうのは不自然なことではない この意味では過去のエントロピーは低く 熱力学第二法則が保たれる そしてそこには記憶が存在し 痕跡が残る 科学は客観性を重視するが 経験は内的なもので『地図と記号』がその指標性を示している 地図は外から見てはだめで 自分がまずその地図のどこに位置しているかを知る必要があるのだ
しかし解析データにはかなりの誤差があることがわかった 位置を聞いて住を知ることは出来ない
・・・・・
それよりポーカーのケリを付けましょう 田沼さま
少しルールを変えますが と彼女はカードを配った
ローリング・アンビバレンツ・テキサスホールデム
私のカードを見せてあげるわ ダイヤのAとQです
場にある最初の三枚はスペードの4とダイヤの2とハートの3 まさに423問題ね ここに引く二枚の場のカードは何かしら 田沼さまのカードは伏せておいて結構 何を賭けますか?
田沼は自分の手札を見て唸った
ハートの2とクラブの2だった 現時点ではスリーカードで勝っている もっとも高い手は2のフォーカード フルハウスも確率は高い
マリアの最高手はフラッシュだ AやQのスリーカードはあり得るがそれならこちらがフルハウスになる ここは勝負だ
最初のカードは ダイヤのJ
まだ勝っている マリアの手役はない
ただしマリアはフラッシュにリーチだ
違うスートのKが出ても
Aをまたぐストレートはない
こっちはまだフルハウスの目がある
ここはレイズするか?
私はオールイン
さらに ストーンを上乗せするわ
何だって?
マリアはフラッシュを引く自信があるとゆうことだ
向こうから見て この場のカードではこちらの手は読みにくい
フラッシュで負ける手はフルハウス以上だからだ
もしダイヤが出ても
3か4なら フルハウスでこちらの勝ちになる
受けて立とう オールイン ストーンも賭ける
最後の場のカードは
【ダイヤの6】だった
マリアはフラッシュ こっちはスリーカードのママ
完敗だな
私はストーンは要らない 田沼さまにあげましょう
それより
私が待っていたのは このカード
J Q A(1)6
そして 4/23
火の鳥黄金編 第十五章 黄金の日々 †
マリアの姿は消えた
そろそろ帰りましょう田沼さま
六月は終わりですがまだ仕事は一杯残っています
六つの無限石は全部揃ったしな
隠し金山は十兵衛とシュマリに任せておけば良い
十兵衛(土方歳三)は函館の鳳凰機関を指揮して
シュマリは大陸に渡って麒麟商会を担っています
・
二人は震電に乗って五稜郭を飛び立った すると
高度に達する前に後から四つの機影が迫ってきた
あれは震電ではありません ジェット推進型の J7W2 震電改!
九州飛行機株式会社の前身・渡邊鉄工所は1830年(天保元年)創業で 渡邊藤吉本店(現・株式会社渡辺藤吉本店)の分工場でした 噂では震電のジェット機化は九州飛行機設計部第1設計課副課長の 垣内 藤一 が企画設計していたと聞いています ネ130ジェットエンジンは出来ていたのですね
コックピットで手を振っているのは 源内達ではないか!
・・
マリアが最後に言った「JQ16」とは何だったのですか
もう詮索はするなとゆうことだ
少なくともあと二年間は
海王星の巳にとってゼロ期が明けるまで
<FIN + AGAIN>
・・・